漢方治療

診療方針

当院では漢方薬を積極的に用いています。その理由を挙げてみます。

(1) 漢方の場合には体全体を診て、その人の病状をきちんと掴まないと処方する薬の内容が決まりません。逆にきちんと患者さん全体を診ることになりますから、よりよい診療ができることになります。

(2) 治療困難な病状に対しましても、何らかの手段を講じることができると思います。

(3) 抗生物質の乱用、ステロイドの害などが言われていますが、漢方薬の場合には、通常の処方薬よりも明らかに副作用が少ないと考えられます。安全性の面からも漢方薬は優れています。

(4) その人の日々の状態に応じて処方を変えることができます。同じ人が同じ病気になったとしても、本人の状況は全く異なったものであるかもしれません。その状態に応じた治療が必要だとおもいます。

(5) 漢方には医食同源の考え方がありますが、つまり日常の節制が健康を生み出す、という考え方です。安易に薬で治すことにより、自分の生活の不摂生を振り返るきっかけを失ってしまうことは残念なことです。薬を使う前にまず自分の生活を振り返りましょう。どこに着目したらよいかはこちらで指導します。

まだまだ一流とは言えない漢方治療ですが、日々考えて外来をしています。