桔梗

2c4b1e0f.jpg先日、患者さんがこんなことを言っていた。

この薬は良い!今までなかなか取れなかった喉の痛みがこの薬だと取れる!

私はこれが大変に嬉しかった。というのは・・・、
どこでも喉が痛いと言えば消炎鎮痛剤を使う。それでもダメなら抗生物質か?しかし、実際にはそれではダメな痛みの方がはるかに多い。それに気づいているこの患者さんのような人は案外多いのではなかろうか?

風邪のとき、何かの理由で喉が渇きで痛みが出たとき、渇きの体質の人、そういう人の喉の痛みには桔梗が効果を発揮する。先日も医者の友人が桔梗湯が効くと実体験を話していた。私は潤す効果の期待して桔梗石膏を多用する。

桔梗(写真は(株)ツムラのホームページより)はいろいろな処方に入っているが、やはり桔梗の効能がより強く出るのは、桔梗湯、桔梗石膏ではないだろうか?

あまり去痰に効果があるという実感はなく、乾いた感じに有効であると思うのは桔梗よりも石膏の効果を強く感じているのか?

私は平素、痛みなら痛み止め、効かなければ抗生物質、という短絡的な医療に警鐘を鳴らしたいと思っている。痛み止めが悪いと言うことではなく、使うべきときとそうでない時があるということである。こういうことをわかってくれる患者さんが増えると市中の医療も変化するだろう。

2005年04月03日