嗅覚障害に当帰芍薬散がよいの?

 嗅覚障害、つまりニオイがしなくなった人に当帰芍薬散を処方することが多くなってきました。

 実は私が不勉強で、患者さんから医学雑誌(しかも耳鼻咽喉科の!)のコピーをいただき、「これを読んで下さい」と渡された内容なのです。もう数年前になりますが。しかもその後、その雑誌のコピーは放置してありました。

 最近、何だかそのことが気になって、そのコピーを読んだり、ネット検索をかけたり、自分で診察したりした感想を述べます。

 何故か分かりませんが、確かに嗅覚障害のエネルギーを消す効果があることが多いように感じられます。そして治療薬としても実際に使えるという印象も持ち始めています。

 耳鼻咽喉科で漢方薬を使い始める人たちの間では、めまいには苓桂朮甘湯、嗅覚障害には当帰芍薬散という安直な使い方もでてきています。めまいよりも、嗅覚障害の方が上手くいく印象ですね。

 今後、どのように当帰芍薬散が効いているのか、観察していきたいと思います。

 ひとつ注意点があります。

 ネット上では学術論文としていろんなところに紹介されているこののサイトですが、これは研究発表であり学術論文ではありません。両者の間には大きな差があるので要注意です。

 しかも地方の漢方研究会ですので、全く鵜呑みにはできない情報です(信じないわけではありませんが)。何故なら内容の確認ができないからです。どうして効果があったかのようなことをみなさん書くのでしょうか? 一人が発信するとみんなが信じてしまうのがネット情報の怖いところです。

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2012年07月15日