冬は処方の変更で乗り切っています!

 1月になり寒さがましてくると、いつも漢方薬を飲んで調子が良い人たちも一工夫しないとしのげないようです。

 寒さが増して気になるのは水の動きが悪くなることです。これは自然界でも同じことが起きます。冬には海水の蒸発が抑えられ、水は動きが悪くなります。人間の体にも同じことが起きているのですね。

 でも人間は水の動きが悪くなることで、いろいろと症状がでてしまうので、なんとか水を動かす必要があります。

 漢方薬を使用すると水は動かすことができます。

 まずは温めること。

 そして、利水の生薬を多く使うことです。例えば白朮や茯苓を用います。

 例えば冬になって処方を変更していくとき、温める力を強めるために、苓桂朮甘湯の桂皮を乾姜に替えただけの苓姜朮甘湯にすることが多くなります。暖かくなったらまた元に戻すわけです。

 八味地黄丸をいつも内服している方の場合、温める力を強めるために、附子が増量されている牛車腎気丸でも良いのです。そのようにしている患者さんも多いですが、方剤の効果のベクトルがやや下向きになるので、温める力はほぼ同じで、利水の力が増量されている真武湯を使用することも多いです。

 めまい、胃腸の悪い人、痰の多い人などは水の動きが悪くなると症状が強く出てしまいますので、冬の間はいろんな工夫で乗り切るように考えています。

メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より

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2013年01月27日