中耳炎に思うこと

「子供の中耳炎には2通りあります」というと、耳鼻科医は全員「急性」「滲出性」を挙げるに違いありません。私も診断名としてはそのような名称を用います。しかし原因が明確に分かれない2つの病名を使い分けるのはなかなか大変なことです。

私はちょっと見方が違います。粘性鼻汁から生じる中耳炎とウイルス性感冒から直接生じる中耳炎とを分けることが大切だと思うのです。粘性鼻汁は元は感冒かもしれませんし、体が冷えて生じたものかもしれません。しかし結果として副鼻腔炎が生じていることが多いために抗生物質が活躍します。

ウイルス性感冒はのどと鼻を確認しないと診断がつきません。(続く)

2005年05月16日