胸脇苦満って知っていますか?
最近、機会があり、さらに中医学を深く学んでおります。
そんな中、また頭が混乱しているのが風邪のいろいろです。
先日、いつも風邪でクリニックにいらっしゃる患者さんがいつもと違う症状で来られました。
「なんだが胸が苦しい」
よくよく聞いてみると、これは肋骨の縁に沿って苦しいのだと言います。
「これは胸脇苦満といって、風邪のひとつの症状なのですよ」
と教えてあげました。
胸脇苦満の説明(もう少し掘り下げて欲しいけれど)
胸脇苦満は(きょうきょうくまん)と読みます。風邪の終わりごろに出る症状なのです。お腹をへこませて、へこんだ一番上の部分と考えると良いでしょう。昔の漢方医が「この症状があれば小柴胡湯(しょうさいことう)をとにく飲ませろ」と言ったとか。それではダメなことも結構ありますが。
風邪の症状にもいろいろあります。いくら熱がなくても、咳がでなくても、頭が少しボーっとして、胸脇苦満だけがある、なんてこともあります。医師もあまり知らない、ということもありますが(苦笑)。
もしかして、あの違和感は風邪だったのかな?なんて思われた方がいらっしゃるかもしれませんね。
(続きも読んでください)
メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より
先ほど、胸脇苦満の話をしました。
私は胸脇苦満のことを「氣」が横隔膜の下にたまり、上に突き抜けられないために生じると理解していました。そのつかえ感が取れると、今度はその上向きのエネルギーで咳が出てくるように考えていたからです。
でも何故たまるのか?どういう意味があるのか、という疑問に突き当たります(ちょっとこの内容は風邪マニアですねえ(笑))。しかしこのことについては何も理解していません。そこでいろいろ調べました。
すると・・・邪侵少陽という言葉が見つかりました。
つまり病邪は感冒も後半になると、少陽胆経という経絡に入るのだそうです。
これで風邪の後半戦に生じるいろいろな症状が説明できます。
胆経の邪気が熱を帯びると胆汁を上昇させるので口が苦くなる、胆火が口を乾かしてしまうので喉が渇く、そして胸脇部を通っている少陽胆経の氣が停滞することで胸脇苦満が生じる、ということですね。
なるほど・・胸脇苦満は経絡に氣が渋滞して生じていたのですね。
では、どうして病邪が少陽胆経に入るのでしょう?これが何故かがよくわからないのです。
これは今後また調べていくことにしますが、誰か知っていたら教えて下さい。
メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より
2007年07月29日