副鼻腔は熱の効果器だ!

 以前に、副鼻腔の粘膜が腫れている患者さんで、水分摂取の制限(と言っても、4L飲んでいるので通常の量にするように指導しただけですが)をしたら劇的に良くなったという話をしたことがありました。

 私は正しいことを言っているという確信がありましたが、偉い先生たちには、体内の余剰の水分が鼻に溜まったり、鼻水として出ることはない、と一蹴され、大変に嫌な思いをしました。

 最近、副鼻腔は水分だけでなく、熱の効果器でもあるという確信を抱いています。つまり余分な熱を副鼻腔から捨てているわけです。

 では、どのようにでしょう??

 風邪をひいた人をみていて思ったのですが、ウイルスに反応して生じた熱が最後に行き場を失って、膿のような鼻水として排泄されているような感じがして仕方がなかったのです。しかしどうしても自信が持てませんでした。

 しかし、とある患者さんをみてこれが確信に変わったのです。

 その患者さんはがっちりとしたお子さんで、平素はとてもよく食べるそうです。普段から膿のような鼻水をたくさん鼻に溜めているので、エネルギーが余っているのだなあ、と思っておりました。

 その患者さんが急に2日間食欲不振になったときのことです。いつもならたくさん溜まっているはずの鼻水が・・ほとんどなくなっていました。あまりの(良い)ショックで、私は何度も頷いてしまいました。

 副鼻腔は水と熱の処理器官であるというのが私の結論です。

 もう医師になり17年経過しましたが、未だにたくさんのことを患者さんが教えてくれます。本当に感謝感謝です。

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2008年03月02日