ストレスに関する考え方2~不眠症2
昨今はみな忙しく精神活動をしているので、「心」が疲弊しやすく、心血の不足となり、心の安定を血が維持できずイライラして(=心火)眠れなくなるという話を先週書きました。どうりで不眠症の人が増えているはずだ、と。
心火亢進が心血不足以外の要因からも生じることがあります。
血と魂を蔵すると言われる肝はストレスにより傷つきます。肝血が減少すると魂による精神活動が不安定になり、熟睡できなくなります。
肝と不眠の関連で言えば、ストレスを溜め込んだとき、そのエネルギーは体内で火(熱)に変わります(気鬱化火)。火は体を急上昇して心を傷めることになり、不眠の原因となることがあります。
さて今までのお話では、気鬱化火の他はみな、血の不足により不眠が生じると考えられます。血が不足する病態として、もうひとつ重要なものがあります。それは脾(消化器)の働きの低下です。
脾で消化吸収されて体内に栄養が入ることで、体の気と血は充填されます。ですから、脾の働きが低下したときには気も血も不足がちになります。血の不足は心の安定を損なうため、脾の不調で不眠が生じることがあります。
「脾は思を主る(つかさどる)」と言います。考えすぎると食欲が落ち、血虚の状態になるため不眠が生じやすくなります。また元々血虚の体質の方、色白で、髪の毛が細く、皮膚や爪が脆い痩せ型の人ですが、そういう人には当然不眠が生じやすいと言えるでしょう。
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2008年09月27日