ナラティブセラピーの講演で考えさせられたこと
ナラティブセラピーをご存知でしょうか?
私は名前こそ知っていましたが、詳細を知らなかったため、ネット検索をして、精神療法のひとつであることを知りました(wikipediaより)
心的外傷の患者さんは「忘れたい。でも覚えていなくてはいけない」という矛盾から、様々な防衛反応を起こします。当然、体にもいろいろな症状が現れて苦しむわけです。
そういう患者さんは主体的に自分の物語を語ることによって、記憶に支配される立場から、記憶を管理する立場に立つことができます。また、治療者を含めた第三者からは新しい解釈や意味を得ることができ、問題が問題でなくなるという側面もあるようです。
いろんな悩みを人に打ち明けるということは、こういう利点があるのですね。
ところで、自分の物語を語る前に、薬で治療が成されている状況も多数見受けます。精神に働く薬はたくさん存在するため、現状では安易に使用されている印象があります。
自分の物語を語ることが全て良いとは思いませんが、病気を山に例えるなら、越えるべき山の高さを薬で簡単に低くしてしまうことで、気づくべきことに気付かずに終わってしまう、ということを講演で聞きナルホドと思いました。
「高い山を超える時、振り返ると今まで進んできた道が見え、将来に目を向けると、これから進むべき道が見えてくるというものです」
私は山の高さばかりを気にせず、患者さんがどのくらいの山なら登れるのかも考えていないと、重要な気づきを失ってしまうのだな、と思いました。
病気は確かに避けたいものですが、真正面から受け止めることが必要なことも少なくないのかも知れません
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2008年12月07日