何故なし診療2 ~ アレルギー疾患

 「何故なし診療」は本当に深刻です。

 アレルギーもそのひとつです。

 これも大切だとは思いますが、自分の体がどの物質に反応するのか、とても気になるわけです。それを避ければ症状が出ないのですから。

 でも、どうしてアレルギーになったの?

 この視点が欠けているのがどうも気になります。

 世の中全体のスピードが速くなっていて、段々熟成されてできたアレルギーのような病気はとても治療が難しくなっています。

 一度薬を飲んで効果がないと、患者さんは不満なので、症状を即効性に抑える抗アレルギー剤を処方せざるを得ないこともしばしばです。私も新人の頃ら、抗アレルギー薬の治療がスタンダードと教育されてきたので、世の医師たちも皆、抗アレルギー剤を当たり前に使います。

 抗アレルギー剤も必要な薬ですが、治療がそれだけ、というのはおかしいということを言いたいわけです。

 あと、時間がないのも困ります。アレルギーの患者さんは以前よりも増えています。しかし仕事が速く進むわけではないので、考える時間が短くなるのは必然です。

 それに、完治へのアプローチは、あれはダメ、これは摂ってとやたら煩雑で、その割に、効果はゆるゆるとしか感じられません。ゆるゆるとしか治って来ないと、何だかダメ医師のように自分でも感じられてしまいます。これは信念をもって治療に当たるしかないことです。

 いつからか、咳が続く患者さんが多くなり、これも「咳喘息」とか「アレルギー性○○炎」とか言われるようになりました。喘息の吸入薬や抗アレルギー薬を使用するのが当たり前になっていますが、どうしてそういう患者さんが増えているの?という視点を他の医師から聞くことは少ないです。

 単純ですけれど、睡眠の重要性やストレスを除くこと、休養の重要性を患者さんに説明する医師が増えてくることを望みます。

メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より

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2009年11月01日