【栄養療法】カルシウムについて2

 血液中のカルシウムイオン濃度は厳格にコントロールされています。

 カルシウムイオン濃度を調節するホルモンは、副甲状腺ホルモン(骨吸収促進と腎カルシウム再吸収促進)、活性タミンD3(腸管カルシウム吸収促進)、カルシトニン(腎カルシウム排泄促進)で、調節臓器は、骨、腎、腸管です。

 血中カルシウムイオン濃度が下がると副甲状腺ホルモン分泌とビタミンD3活性化が促進され、カルシトニンが抑制されます。濃度が上がると逆の反応が起こります。

 血中カルシウムイオン濃度が減少すると、副甲状腺ホルモンの働きにより、骨からカルシウムイオンが供給されますが、各細胞内にカルシウムを取りこむ働きも促進してしまいます(カルシウムパラドックス)。

 どういう意味があるかというと、結石ができてしまったときに、カルシウム摂取を抑えようと思うかもしれませんが、抑えるとさらにカルシウムが細胞内に取り込まれてしまい、結石ができやすくなることを意味しています。

 カルシウムイオンは細胞にとっては毒なので、カルシウムイオンが細胞内にどんどん入るのは良くないことです。カルシウムがしっかり摂取されていることで、細胞内カルシウムイオン濃度を低濃度に維持することができます。

 細胞内へのカルシウムイオンの流入は、癌の原因になったり、細胞死の原因になりますが、その原因になるのは細胞膜の傷害であることが多いようです。膜の抗酸化作用を持つビタミンEの作用が重要になってきます。

 少し理屈っぽいですが、来週も続けてみます。

メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より

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2010年03月21日