(質問メールから)どうして風邪が長引くのか?
今日は62歳女性Sさんからの質問にお答えします。
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風邪をひくとなかなか治りきらず長引いてしまうのですが、良い方法はありませんか?
昨年5月、のどの痛みと微熱が2ケ月続き、身体がぐったりしました。病院の検査は異常なく,処方された薬は効きませんでした。結局、食事と急速で治るのを待ちましたが、以前はこのようなことはありませんでした。
現在また同様の症状で困っています。何に気をつけたら良いか教えて下さい。
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興味深い内容でしたので、みなさんにも供覧することにしました。Sさん、ご質問ありがとうございます。さて、何から考えましょうか・・。
まず、いずれも春に生じているということが特徴ですね。春はものが伸び行く季節です。気温が高くなり、どちらかというとややのぼせ気味になりがちです。のぼせが原因の症状としては、頭痛、肩こり、膿性鼻汁、頭部全体の乾き、かゆみ、といったところでしょう。
こういう状況を長引かせてしまう要因は生活の中にたくさんあります。飲酒、不十分な睡眠、過度の運動、ストレスなどイライラといったところです。便秘があるとのぼせが助長されますので、これも要注意ですね。
あと、62歳という年齢を考えると、体力の問題が生じ始める人もいらっしゃいます。中医学では腎虚といいますが、のぼせた状態を抑えきれなくなる場合があるのです。高齢者で怒りっぽい人はこれに当てはまることも少なくありません。こういう人は下半身が冷えたり、疲れやすかったり、腰痛があることが多いです。どうですか?
恐らくのどの痛みは、口の渇きが持続して続いてしまっているのだろうと想像します。水をたくさん飲むと体が冷えて、かえってのぼせが解消されにくくなることがあるので要注意です。痛み止めも冷えを助長することがあります。また、もし渇きがなくても、強いのぼせ傾向があると、のどの痛みが持続することがあります。
生活の中の原因を除いて、それでも解消しなければ当方では漢方薬を使用しています。のぼせを抑えるために冷ましたり、気を降ろしたりします。また渇きを抑えながらのど痛みを除きます。必要があればストレスの影響を緩和し、腎虚があればそれに対応する、場合により気のめぐりを助けるものを使う、こんなところですね。
さてさて、お答えになっておりますでしょうか?
Sさん、また思い当たることがございましたら教えて下さいね。では。
2010年04月10日