耳鳴りの治療で考えさせられたこと
耳鼻科の診察のなかでも、耳鳴治療は非常に困難なもののひとつです。耳鼻科だけではなく、鍼灸師、気功師などにも聞いてみましたが、耳鳴治療は難しいというのが定説のようになっています。
あるとき診察をしていたら、こんな人に出会いました。
「ユベラを飲んだときだけ調子が良いんだわ」
ユベラというのはビタミンEです。これだけで調子がよくなるとはどういうことでしょうか?
通常は「気のせいでしょ?」と片付けられてしまうところかもしれませんが、鉄剤でも耳鳴がよくなることがあるのですから、ビタミンEだって可能性がないとは言えません。
よく考えてみると、ビタミンEは細胞膜の酸化を抑えるのが主な働きです。酸化が老化の原因と考える向きもあり、細胞膜の酸化が生じても耳鳴が発症しないとは限りません。
ビタミンEによって細胞の状態が正常になり、耳鳴がなくなっても不思議ではない、とだんだん思えてきました。
血液データから言えば、間接ビリルビンの値が0.5mg/dlよりも大きい場合、ビタミンEの不足は可能性があります。0.8以下で正常とするような記載も見られますが、これは私が勉強した範囲では基準が甘すぎると思います。
さらに網赤血球の割合が10‰(パーミリ)以上の場合には、疑いが強まりますので、みなさん御自分の血液データをチェックしてみましょう。
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2010年05月30日