【栄養療法】微量でも、とても大切な鉄分について3

 さて、今日は鉄欠乏の臨床についてです。

 鉄が不足するともちろんのことですが、体に酸素が行き渡らなくなります。手足の冷えや頭痛、耳鳴りなどはこれが原因かもしれません。全身倦怠感、眠気やうつ症状との関連も考えておきましょう。

 さらに鉄は骨、皮膚、粘膜の代謝、コラーゲンの生合成に働くので、鉄の不足により、爪の変形、肌の張りの低下を招いたり、ニキビができやすくなりシミが増えます。風邪をひきやすいときも鉄の不足を考えるべきです。

 知能や情動とも関連するため、イライラ、疲れ、集中力の低下が特に原因がないのにいつもみられる時にも鉄の低下について考えておきましょう。

 これだけ多彩な症状が出てしまう鉄不足ですので、診断と治療が重要になってきます。検査データの読み方と、食事あるいはサプリメント摂取の上での注意を次回に考えてみたいと思います。

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2010年07月18日