諸薬の調和とは何なのか・・?~漢方臨床

 通常使われる漢方処方にはたくさんの生薬が用いられていますが、いろんな処方に使われている生薬がいくつかあります。

 生姜、大棗、甘草が代表的でしょう。

 基本的には食べ物で、しょうが、なつめ、そして甘味料の原料である草です。

 この3つあわせて『諸薬調和』などと説明されていて、分かったような分からないような感じで、気分が悪かったのです。説明になっていない!

 最近、偶然2人の先生方から基本的な考え方を教えていただき、ナルホドと思ったので、忘れないように書いてみようと思います。ちょっとマニアックな内容ですので、初学者にはちょっと難しいかもしれません。

 その1

 生姜は陽の動きをつける生薬で、温めて気を動かす作用があります。一方で
 大棗、甘草は体に水分を量的に補充する働きがあります。

一方は気、他方で水、つまり胃腸の周りで陰陽のバランスを取っているのだそうです。

 これはとても納得の行く説明でした。

 その2

 確かに諸薬を調和しているのですが、主な作用は以下の通りです。

 甘草はゆっくり効かせるために入れる
 大棗は体液を増やす働きがある
 生姜は気を巡らせて水をさばく作用がある

 従って、逆に捉えるとこのようになります。

 甘草は緊急性があるときには抜く
 大棗は湿病(水分が原因の病気)のときには抜く
 生姜は潤したいときには抜く

 このようにして出し入れしながら漢方処方が作られているという説明でした。これも大いに納得でしたね。

メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より

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2012年01月22日