私は嫌い!後発品薬剤。

独自に開発した薬剤の特許が切れると、他の製薬メーカーが独自の製法で同じ構造式の薬剤を作る。これが後発品薬剤と呼ばれるものである。

さて、ドクターや薬剤師の反応は様々。
・安いから好ましい
・やはり安かろう悪かろうではないか?
・大手メーカーではないので、安定供給できるのか?
・大して変わらない
・開発したメーカーがかわいそう
・薬価が下がっても中小メーカーは供給してくれるのか?
・医療費抑制のために仕方がない

私の感想。

他の医師に受診している患者さんの薬のリストを見たとき目がくらくらすることがある。後発品の知らない名前ばかりのリストになっているときがある。昨今は相互作用などの検索もしてから処方しなくてはならない(と私は思っている)ので、治療薬2005を使って、必要な限り検索して自分の使える薬を探していくことになる。

こんなに手間がかかることを医師みんながやっているのだろうか?ちょっと疑問に思うことがある。コンピュータで検索してもそこそこ時間がかかる。後発品はデータが古いと検索しきれないこともある。だいたい同じ成分の薬に対して10個も20個も名前があるのである。そんなもの人間業では覚えられるはずがない。覚えたいとも思わない。

仕組みが単純な方が安全に決まっている。患者側も行政も多少のコストを払って安全をとるべきではないだろうか?私は私の患者さんが他の医院に出かけたときに危険な目に遭いにくいようにできるだけ先発品を使用したいと思っている。

ただ・・
行政が後発品を推進しているので「後発品を使用しないと処方箋料は半額です」なんてことになりかねない。今でも実は後発品を使用しない処方箋料は20円安いのである。20円だから我慢できるが、今後の制度の変化が少し怖い。

2005年06月10日