口腔アレルギー症候群について

 とある講演会で、「口腔アレルギー症候群」について聞いてきました。

 口腔アレルギー症候群
 
 シラカバとかハンノキの花粉症の人に多いのです。シラカバはブナ目カバノキ科カバノキ属、ハンノキはブナ目カバノキ科ハンノキ属です。

 余談ですが、人工甘味料のキシリトールの原料はシラカンバ樹液のようです。

 こういう花粉に対するアレルギーを持っていると、それらの花粉の性質と似た性質を持つ抗原を持つ果物や野菜に対するアレルギーが生じてきます。これが口腔アレルギー症候群なのです。

 私のクリニックでも今まで記憶では2名いらっしゃいます。リンゴ、ビワを食べると口の周りが腫れてしまうとのことです。

 リンゴもビワもバラ科の植物なのですね。各種の報告でもバラ科の果物、特にリンゴで症状が出ている人が圧倒的に多いです。

 バラ科の果物が列挙されていますよ。

 もしかしてこういう事件?も口腔アレルギー症候群かもしれないと思ってしまいます。意外に患者さんが多いのかもしれませんね。

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 講演の途中、ハンノキ属のオオバヤシャブシという植物が気になりました。いや、単に名前が覚えられず、あとから調べたというのが本当のところです。

 ところが、この植物、少し問題になっているようなのです。

 養分の少ないやせた土地に強く、生長が早いために治山や緑化を目的に植樹されているとのこと、一時期のスギの話と似ていますね。そして既に六甲山系では特異な花粉症を引き起こしているとのことです。

 この植物は全国的に新興住宅地に植樹されているらしいので、注意が必要でしょう。季節が同じとは言え、スギ花粉症と思っても、果物を食べたあとに口の周りがかゆくなるようでしたら、オオバヤシャブシを含めたハンノキ属のアレルギー検査が必要と思われます。

メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より

2006年11月26日