この季節のめまいについて

今日の健康6月号をみていて、「もう悩まない!めまいの新対策」という題が目に入ってきました。んんん?

 内容を見ていると、「患者さんはやっぱりこれを読んで悩むのではないだろうか?」というものでした(笑)。何故なら、従来の神経耳科学の内容そのものが掲載されていて、患者さんにはちょっと難しい。大学の偉い先生が書いたのですから、仕方がないのかもしれません。

 でも、最近めまいの患者さんを診ていて少し気になることがあるのです。

 私もめまいの専門外来を大学病院時代に経験しています。耳の三半規管(バランスを感じる部分です)が原因と思われるめまいは疑い例も含めて全体の3分の2くらい、頭から生じるめまいはごく少数です。

 残りの半分は「原因不明」と「神経耳科学的異常なし」ということになるのです。今まではそれで良いと思っていたけれど、原因不明とか異常なしとか言われても患者さんは困りますよね?

 この季節は5月病という言葉があるように、「気」がどんどん頭に上ってきてボーっとするという人がとても多いです。これが原因でめまいになっている人はあまり診察をしても異常が出ない気がするのです。でもこれだってめまいなので患者さんは辛いでしょう。

 こういう患者さんには漢方薬が有効な感じがしますが、結構こういう患者さんが、実は多いような気がするのですよね。

 今後もそういうつもりで観察してみようと思います。

メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より

2007年06月10日