季節感のない外来風景

 風邪も含めて、上気道炎の患者さんに対して、冬の間はいろいろ苦労して薬のあれこれを駆使して何とかしのいでいるものです。

 どうしても治りの悪い・・・例えば、子どもの中耳炎などもあるわけです。抗生物質もあまりたくさんは使いたくないという気持ちはあります。しかしどうにもならないときもあるわけで、薬を出し入れしながら何とか重症化は避けていきます。

 そして、春が来て梅雨が来て暑くなると、いつの間にか患者さんは来なくなっています。暖かくなって治ってしまうわけです。そういうとき、実感として「自然の力には勝てないなあ~」という気分になったものです。

 ところが・・・

 夏があまりに暑いし、クーラーをどんどんかける風潮も手伝って、夏なのに治りの悪い炎症の患者さんが増えています。

 風通しの悪い住居であるとか、治安の悪化や空気が悪くて窓が開けられないという事情もあるようです。

 しかしそれにしても、昔は冷房28度設定なんて言っていましたが、その設定では冷房が十分に効かないほどに猛暑です。温暖化は本当に深刻なのだと思い知らされます。

 冷房をつけたまま寝ているという家庭がとても増えているのも気になります。寝ている間に適温に調節することはできませんからね。さらに鼻の中が乾きすぎて鼻血を出している人も増えています。

 私は家の中では涼しい部屋で寝ています。昨日初めて寝るときに1時間冷房を使いましたが、基本的には冷房なしで、毎日夜中に1度汗まみれのシャツを着替えてつつ、寝ています。まあ我慢大会のようではありますが。

メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より

2007年08月11日