長く続く空咳の治療に関する私の考え

 空咳が続く、と訴える人が増加しています。

 世の中の大半(の医師)はアレルギーだ、と言って処理しています。

 まあ確かに、アレルギーの人は増加しているのでしょうし、それが原因と考えたいと言いたい医師の気持ちは分かります。血液検査をすると確かにアレルギーを示す値は上がっています。

 しかし私のように漢方薬を使用する医師が、患者さんの喉を潤してあげて、喉に潤いを保つための簡単な生活指導をすることで気管の被刺激性を下げ、つまり外からの刺激に敏感に反応しにくくし、かなりの患者さんが空咳から救われるのも事実です。

 気管が乾く原因は現代社会の中にたくさん存在しています。

 睡眠不足、暴飲暴食、濃い味の食事、ストレス、過労。そしてみなさんあまり意識していないことが多いかもしれませんが、一部の咳止め薬や一部の抗アレルギー薬も気管の乾きに一役かっているのです。

 アレルギーを抑えること、一方で気道の渇きを抑えること、どちらがより咳の治療の本質を衝いているのかを判断するのは、とても難しいです。

 あと忘れてはいけないのは飲酒の影響ですね。

 お酒を毎日飲んで、朝の喉の渇きが続くという人がいます。そういう方には飲酒量や飲酒機会を減らしていただいています。

 ちなみに、飲酒はタバコと違って癌にならないから飲んでいいのだ、という人もいますけれど、明らかにお酒が原因である癌も少なくありません。機会飲酒程度なら問題はありません。

メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より

2007年09月09日