食餌アレルギーの報道に関して

 食餌アレルギーの報道番組を見ました。その中であるコメンテーターの興味深い発言がありました。

 「みんなが花粉症も含めて、何らかのアレルギーを持っている時代です」

 「こういう時代だから、食事アレルギーなどは個性と思い、普通に接しよう」

 私は少しずつしか進めることのできない食餌アレルギーの治療をお子さんが受けている姿をみて、

 「早くアレルギーの原因になっている時代背景を明確にして、アレルギーがなかった時代に戻したいものだ」と思って見ていました。随分違います。

 現在のアレルギー治療には、根本的にアレルギーをなくすだけの決定的な治療方法がありません。しかし昔はアレルギーの人は少数だったわけですから、何かが背景で原因になっているに違いありません。

 私は私なりに睡眠不足とストレスにより、粘膜の乾きを呼んで、粘膜が過敏性を増しているだけなのではなかろうか?と考えています。でも、これを確かめようとすると、まず動物実験から始めないといけないので無理そうです。

 医療界には薬で収まれば良い、というムードがあります。私も抗アレルギー薬を処方するわけですから、片棒をかついでいるわけではありますが、このムードは気に入っていません。

 そうしたら報道まで、「こういう時代だから・・」なんて軽々しく発言してしまうので、なかなかこの流れを止めることができません。

 医療が進歩している現在、目だって増え続けている病気は癌とアレルギーです。時代背景が関与しているのは明らかだと思います。生活を変えることは容易ではありませんが、この時代背景についてみなさんで考えてみませんか?

 アレルギーがこうしたら治った、軽くなった、という情報(癌でも構いません)を募集します。lohas@jjclinic.jpまでよろしくお願いいたします。

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2008年05月17日