風邪の治り方について~胃腸の弱い人の治り
久し振りに得意(?)な風邪の話題です。
風邪で来院される患者さんは多いのですが、風邪の初期をきちんと捉えて、しかも、忙しい中、きっちり来院される方は本当に少数です。
大半の方は、のどの痛みが強くなってから来院されます。のどが痛くなって1~2日なのに、脈を診た上で「もう5~6日経過している」と指摘すると、たいていの場合「そういえば1週間前に旅行で疲れて・・」などという話が出てくるものです。
何とか初期症状に気づき、短時間の対応で風邪を撃退するためには、自分の初期症状が何かを、少し深く考える必要があります。
だるい、疲れる、眠い、鼻がぐすぐすする、寒い。これくらいでしょうか。
熱はこの症状の後からですし、喉の痛みはさらに後になることが多いです。特に疲れている時にだけ、喉の痛みが初期症状になることもありますが。
さて、では風邪の終わりについて考えてみたことがありますでしょうか?
ふつうはないですよね?
風邪は何となく終わるものでしょうか?
私が「風邪が終わったな」と感じるのは、鼻、口、喉に水分が均等に分布して(再分布して)、各所の渇きがとれ、咳がなくなり、鋭い脈が元の優しい脈に戻った時です。
この水の再分布は東洋医学的には胃腸の働きであると考えます。従って、風邪が治りきらない、咳が続く、という人には、胃弱の人が多いのではないでしょうか?絶対の確信はありませんが、論理的にはあり得ると思います。
胃弱かどうかのポイントは、食べた分だけ太るかどうか、です。
風邪の治りの悪さと胃弱の関係は、最近、気づいたことなので、これからもこの点について深く観察していこうと考えています。
お気づきのことがありましたら、ご遠慮なくlohas@jjclinic.jpまで!
2008年11月29日