(中医学)六腑の講義から~総論
旧メルマガ「実践ロハス生活!~これであなたも医者いらず~」の173号から181号まで、五臓に関する詳細な講義録をお届けしました。バックナンバーを参照してください。
今回は3月に受講した「次のステップを目指す中医学講座」のノートから内容をご紹介しています。前回同様に講義は下谷武志先生。文責は陣内です。
五臓とは、腎肝心脾肺のことを指します。漢方薬を服薬する時に、概ねどの五臓が悪いのかを推定して、その臓器を補ったり、鎮めたりして調節するのは、よく取られる方法です。
ところが六腑、つまり膀胱、胆、小腸、胃、大腸については、あまり意識されず、教科書でもあまり触れられていないという現実があります。
しかし実際には病の中には、臓でなくて腑の病であるということはあり得ることで、そもそも腑とは何か?ということが分かっていないと見つけることができないのです。これから数回に渡って、腑について勉強していきましょう。本日は総論のみです。
腑に関してコメントの多い数少ない教科書である「図説東洋医学」によると、臓は「陰」「裏」であるのに対し、腑は「陽」「表」であるとのことです。表裏は臓が深いところにある実質臓器であるのに対し、腑が浅いところにある管腔臓器なので分かりやすいですが、陰陽とはどういうことでしょうか?
下谷先生は臓と腑を「植物的」「動物的」と表現されました。
臓には動きがありません。植物的です。それに対して管腔臓器である腑にはいつも動きがあります。伸縮しますし、状態がいろいろに変化します。動物的と言えると思います。このことも大切な視点です。
私が面白いなあと思っているのは、肺より大腸、脾より胃、心より小腸、腎より膀胱、心包より三焦、肝より胆と、みんな臓よりも腑の経絡の方が経穴(ツボ)の数が多いのです。動きをコントロールするためにエネルギーの取り込み口が多いのではないだろうか、と考えました。どうでしょう?
次回は、膀胱について考えてみましょう。
メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より
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2009年04月26日