「何故なし診療」への不満
「何故なし診療」って知っていますか?・・私の造語です(笑)。
これは本当に深刻ですよ。世の中を巣食う邪のような存在です。
先日、どこの医院か分かりませんが「上咽頭が腫れていますね。抗生物資を出しておきますね」と説明されたと患者さんから聞きました。
大して不満に思うことないじゃん?(関西では「ないやん?」ですね)って思いますか?
私はその医師には時間がなくて説明を省略したと思いたいのです。でも私の想像では、「赤い!はいっ抗生物質!」という診察が行われたのではないか、と疑ってしまいます。
何で腫れたの・・?という視点が欲しいわけです。
どんな視点でも良いのです。細菌学に興味がある先生でしたら、○●菌がついたので、赤くなってしまった、ということでもよいです。栄養面から攻めようという先生がいたら、検査をしてビタミンが足りないから腫れてしまった、ということもあり得るでしょう。何を食べたから腫れた、どんな生活をしたから赤くなった、何でもよいのです。何かないと。。。
私はいつも風邪との絡みで考えていますから、こう説明しました。
風邪を1週間弱前に発症して、風邪自体は9割治ったのですが、副鼻腔炎を 残した形で治ったようです。急性副鼻腔炎の喉に流れる鼻水で上咽頭が炎症を起こしたのでしょう。
これなら生じたきっかけから筋道が立っていますから、患者さんも次回から風邪に気を付けていれば、上咽頭が腫れることはなかろう、と思っていただけるのではないか、という細かいお話でした。
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2009年10月25日