からだの強い弱いの判断~私の思考プロセス

 西洋医学と同時に、中医学は私の診察の基本ですので、どうしても患者さんが強い体質なのか、弱い体質なのか知りたくなります。

 先日、屈強そうな大柄な男性(Aさん)がクリニックに現れて、慢性的に副鼻腔炎(いわゆる蓄膿です)の状態であることを私に話しました。

 体つきから見て、私は考えました。

 「仕事で毎日遅くまで頑張って、付き合い酒も多いのだろう。睡眠不足もありそうだし、のぼせた状態だろうな。蓄膿もそれが原因かな?」

 私はストレスを測るときには脈を必ず取ります。脈に強い緊張が走っていると、何が原因かは分かりませんが、体に緊張を与えるストレスがあると言えます。

 実際に脈を取ると、「ふーん、意外~。」脈の緊張はあるけれど、大したことはなく、それよりも気になるのは、その体格であるのに脈が触れにくい部分がある事です。脈が触れないのはそこに相当する臓器が弱点を抱えている事を意味しています。今回は腎(生命力)に問題がありそうです。

 私「もしかして疲れやすい?」

 A『そうですね。足腰が弱い気がしています』

 私「下半身が冷えたりする?」

 A『足はかなり冷えます』

 私「・・・(えええ~っ!本当・・?)」

 仕事は忙しく、ストレスもあるのですが、それに対応できるだけの体の強さが備わっていないということが分かりました。治療はこれからですが、中医学の視点がなければ治せなかったかもしれません。

メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より

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2010年01月16日