たんぱく質摂取不足から生じる影響について
たんぱく質の摂取不足の影響について考えてみましょう。
アルブミンが最も多い血液中のたんぱく質ですので、アルブミンの働きを考えて、不足時に何が生じるかを考えることが大切であろうと思います。
アルブミンは血液中で水分をひきつける働きを持っています。
血管の中で水をひきつけて何になるのか?と感じる方も多いと思います。
実は血管はアルブミンがないと水が漏れ出てしまうほど、目の粗い管なのです。アルブミンは血管の外に出るほどには大きな分子ではありませんので、アルブミンが水をひきつけて、血管外に水が出ないようにしているのです。
従って、アルブミンが低下してしまうと水が少しずつ血管外に漏れ出て、むくみの原因になります。
癌末期の患者さんで栄養状態が悪くなりアルブミンが低下してしまい、これが原因で腹水が溜まってしまうのも同じ理由で生じてきます。
次に皮膚の表面に目を向けてみますと、水分は皮膚の表面から定期的に出て行ってしまいます。ですので、皮膚表面で水をひきつける作用のあるたんぱく質が必要になります。
従ってたんぱく質不足により乾燥肌になることがありますし、粘膜で乾燥が生じれば、炎症が起きやすくなったり、喉が痛くなったりするわけです。
アルブミン不足は急性炎症、癌や慢性炎症などの消耗性疾患、肝蔵の病気で起こりやすくなります。あと大切なのはストレスでもアルブミンは消費されてしまいますので注意が必要です。
気が向いたら(笑)来週はこの続きを書きます。
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2011年08月13日