血虚への対応について

 血虚は「けっきょ」と読みます。血が足りない状態を指しますので、貧血のようなものと考えればよいですが、髪が細かったり、皮膚が青白かったり、爪の形がゆがんだりと、体の隅々まで栄養が行きとどかない状態を指します。

 中医学的にはそれぞれの臓器に血虚があるわけですが、最近注意して見ていると、心の血虚の人で動悸がする、という人が結構多いことに驚かされます。

 私ごとですが、約20年前の卒業試験の時に、過労で初めて動悸を経験して、近所の内科の先生に安定剤を始めてもらったということがありましたが、あれも今考えると心血虚であったのだと思わされます。

 ところで、

 「心は血を生じ、脾は血を統べ、肝は血を蔵す」という言葉があります。血の元は心にあり、血の順調な運行には脾が必要で、血を蓄えるのは肝である、ということなのです。

 不思議なのは、疲れによって血が消耗したときに、心血虚の主症状である動悸はとてもよく見られるのに、肝血虚の主な症状であるめまい、顔面蒼白、疲れ目、爪や唇の色が悪いなどの症状は全てではないのですが、割と慢性的な印象を受けます。

 疲れたときにどういう風に血が使われていくのでしょうか?

 人から聞いた話ではありますが、普段は心血を使っていて、肝が蔵している血は使われないのだそうです。そして慢性的な疲労などで、血が足りない状態が続くと、心血だけでは血を賄いきれず、肝に蔵している血も動員することになるのだそうです。

 確認は取れていませんが、これはとても説得力のある考えだと思いました。

 みなさん、疲れて動悸がするようでしたら、少しお休み下さいね。

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2012年02月19日