温病(うんびょう)の勉強を始めました(1)

 風邪の診療をしていると、どうしても困るのが扁桃腺炎です。

 扁桃炎は風邪の一部分という認識の方がとても多いと思いますが、あの喉が痛くなる炎症は、明らかに風邪とは異なります。

 何が異なるのかよくわからずに居りましたが、中医学的に考えると、風邪は傷寒論で論じられ、扁桃炎は温病論で論じられるものだと分かってきました。

 中医学の温病論についてはまだ勉強中ですが、扁桃炎やインフルエンザのように熱が一気にどっと出る病気に対して、対応が色々考えられているようです。

 温病と思われるものは、おたふくかぜ、麻疹、脳炎、髄膜炎、肺炎、敗血症、胆嚢炎、膀胱炎、インフルエンザ、扁桃炎など、急に高熱がでる病気です。

 温病は温熱病毒によるもので化火します。これが体内の水に影響を与え、特に陰が失われ、乾燥による症状が出やすくなるとのことです。

 通常の風邪でも寒気が出るものと出ないものがありますが、弱い温病が存在するなら、寒気の出ない風邪とは区別がつかない感じがします。

 この話題はとてもニッチな内容で、皆さんにとって面白いのかどうか不安がありますが、私にとっては長年のテーマなので、来週以後も丁寧に扱っていこうと思っています。

 来週に続きます。

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2013年06月30日