合う薬
今日は少し難しい話。
とある患者さん。私の処方した漢方薬が良かったようで
「この薬はどうも私に合っているみたいなんですよ」
とおっしゃってくれた。
・・・?
薬が本人に合っているから効いたのか??
確かに、本人に合っているのだと思う。でも、それは偶然「合った」のではなく、私が「合わせた」のであると言いたい。実際かなりよく考えて選択した処方であった。
でもよく「私には合わない」「私には合っている」なんて話をよく耳にする。日常のありふれた会話で出てくることだ。
私が処方したものでも合わないということは少なからずある。でもそれは本人が薬に合わなかったのではなく、こちらが本人に合わせた処方を選択できなかったのだと私は思う。
大した違いではないけれど、もっといろんな面で検討を加えれば、きっともっと良いものが選択できたに違いない。
ただ現状の医療レベルでは、それを完全にすることはできていないし、また患者さんの側も偶然頼みの部分を持っているのだな、と改めて思い知らされた。
まだまだ勉強することが多そうだ。
2005年07月12日