成都中医学研修2日目
今日は6時15分起床でした。旅行先の緊張感か、問題なく起きることができました。朝食はバイキング形式でこれも問題なし。7時40分集合で遅刻者なしのデキる人たちが集まっています。
さて、今日の午前は成都中医薬大学胡教授の炮製理論と実習でした。正直言って、生地黄と熟地黄のことくらいしか知らない私が果たしてついていけるのか?と思っておりました。しかし、今日の講義はかなり基本的内容であったらしく、またさらに通訳の方の日本語が大変に流暢であったことも有難く、楽しく聞き、見学することができました。黄連、大黄、当帰など、よく使う生薬のことだったこともあってよく分かりました。実習でやられた内容が実は教科書にも出ていることであることにもやや驚きを感じましたかなりマニアックな内容であるかのように感じておりましたが、中医の先生にとっては日常なのだとあらためて感じました。それにしても中医薬大学の移転先(温江)の広いことに国力の差を感じました。メンバーの皆さんの熱い質問攻めにも胡教授はにこやかに答えてくださいました。本当に短い昼食でしたが、とても充実した内容で驚きつつ、午後の臨床医学院の病棟研修へと向かいました。病院の入り口には担当医の顔写真と経歴の詳細が掲載されていました。医師も選択の対象であり大変かもしれませんが、選ばれし医師たちには本当に働きやすい環境が用意されることでしょう。
さて、午後は脳卒中に関する陳教授の病棟講義と実習でした。急性期にも効果のある処方の一部を見せていただき、その効果を上げている患者さんたちを拝見しました。私は脳疾患が専門ではありませんが、中医学で脳の急性期に効果のある処方があることには驚きでした。ただ残念だったのはその処方の一部しか公開できないということでしたので、みんなで涙を飲みました。あまり難しいことの分からない私の率直な感想です。日本には中医を受け容れる環境がまだ整っておりませんが、少数の頑張っている人たちの持っている情報量は膨大なものです。中国の中医は臨床経験が豊富で、生薬も安価で容易に入手できますので環境が整っておりますが、他の地域や医師の情報に関してはむしろ日本よりも執着が少ない感じがしました。つまり日本で中医を受け容れる環境が整うなら、この力関係は逆転する可能性もあると思いました。なかなか道のりは険しいでしょうけれど。
陳教授と張中景像の前で写真を撮り、その後は大学近隣の医学書店でみんな買い物をしました。みんなのどんどん買う姿に後押しされ、不肖私も中医必携の耳鼻咽喉科学書を購入しました。42元でした。
夜はまたまた豪華な食事のあとで、観劇鑑賞をしました。コミカルな部分が多くとても笑えました。お面の速変わりなど、驚くような技も披露していただきました。ホテルに帰って22時。本当に中身の濃い1日でした。
明日は薬膳市場に行きますが、どんなものを買えばいいのか、買いたくなるのか?内容が分かるかしら?(分からんだろうなあ)それがなんとなく不安な感じです。
2006年11月03日