コレステロールは下げた方が良いの?4
このコラムを書いていて感じたのですが、脂質代謝全般がどのようになっているかを理解しないと、その先の説明が困難なのです。
そこで、少し回り道になるかもしれませんが、脂質代謝の概要をお話しておくことにします。
食餌性脂肪は腸からトリグリセリドとコレステロールとして吸収されます。そこから血液循環中から主に筋肉内と脂肪細胞中にトリグリセリドが放出されます。
残りのコレステロールなどは一度肝臓に取り込まれ、そこでトリグリセリドと共に再度血液中に放出されます。
トリグリセリドは筋肉と脂肪細胞に供給されて、残ったコレステロールを含むリポタンパク質はLDL(いわゆる悪玉コレステロール)と呼ばれます。このコレステロールが各組織に運ばれます。余ったコレステロールはHDL(善玉コレステロール)というリポタンパク質により肝臓に戻されます。
主な物質の流れは以上の通りです。
さて、小腸から吸収されたトリグリセリドとコレステロールはひとまとまりになり、リンパ管を流れていき、その後血液中に入っていきます。
小腸でのコレステロールの吸収は30%程度とあまり高くありませんが、トリグリセリドがあるとコレステロールの吸収が良くなりますので、コレステロール値を下げるひとつの方法としては、低脂肪のものを摂取することが挙げられます。
ただ、脂質代謝は上述のように複雑なので、それだけでは上手くいかないこともあるように思います。そのあたりの話はまた来週以後にします。
メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より
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2011年10月01日