一貫堂処方を少し応用してみようかな
すぐに扁桃腺が腫れて熱が出るお子さんが少なからずいらっしゃいます。慢性扁桃炎で何かをきっかけに熱がドーンとでる病気です。口の中のリンパ組織もいつもモコモコ腫れる傾向を持っています。
こういう状態の人をみると、何とか炎症を止めたいと思うのですが、いつまでも抗生物質を使うわけにもいきませんし、なかなか難しいものです。
ある時ふと、古典では腺病質の治療薬とされている柴胡清肝湯はどうだろうか?と思い至りました。古典では小児に対する処方として紹介されている処方です。
ちなみに腺病質は体格が悪く、貧血や湿疹などを起こしやすい病弱な小児の状態、と説明されています。一般に体質虚弱で神経質とのことです。
この処方は生薬構成から考えても、熱を抑える作用、血を補う作用が中心に作られていますが、さらに解毒のための生薬(牛蒡子、連翹)が加えられており、腺病質の人であれば、大人でも使える処方のように思われました。
一貫堂処方と呼ばれる体系の中では、腺病質の小児によくある上気道炎に広く応用されるのが柴胡清肝湯です。この体質の人には青年期は荊芥連翹湯、女性や泌尿器疾患には竜胆瀉肝湯を用いるとされています。
一貫堂処方の考え方は、どうして年齢ごとに分かれているのかが分かりにくい難しい体系ではありますが、少しずつ応用していきたいと思っています。
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2012年04月30日