診察には確かにロジックも大切ですけれど

 診療をしていて、間違いが思わぬ解決法を生み出してくれることがあります。

 私の手元には、身体の微妙な変化を観察するため、薬のサンプルが200種類以上あります。それを短時間で触れていただき、その後観察するということを行う事があります。

 「この人はストレスによる気逆(気が頭の方に上がってのぼせた状態)だから、気を降ろして、気が巡りやすい状態を作ってあげないとな」と思うことはよくあります。

 さて、どうやって気を巡らせるか・・・。

 その時は、まず気を巡らせてストレスを処理しよう。まずは香蘇散(こうそさん)と考えました。

 香蘇散は気を巡らせる働きのある蘇葉(そよう;紫蘇の葉のこと)と香附子(こうぶし)、陳皮(ちんぴ;ミカンの皮)を含んでいるので、これで良いかなと思い、サンプルに手が行きました。

 ところが、実はそこで手にしたのは女神散(にょしんさん)でした。女神散は、気を巡らせる生薬と共に、気を補ったり、血を巡らせたりする働きのある生薬も多く含まれています。

 気が足りないとか、血が回っていないという印象がなかったので頭の中では香蘇散を選択したわけですが、たまたま(誤って)手にした女神散がその患者さんにピタリと来たのには驚きました。

 診察には確かにロジックも大切ですけれど、こういう勘というか、運的なものも作用することは確かですね。

メルマガ「実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず」より

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2012年05月13日