新健康管理法~あなたは虚?それとも実?

 今日も東洋医学の内容ですが、今まであまり重要視してこなかった内容について書いてみます。その内容とは「虚」と「実」です。

 私のイメージでは「虚」はしわしわの空気の抜けた風船、「実」はパンパンに膨らんだ風船です。体内にモノを取り込む必要がある人は「虚」、体内のモノを捨てる必要がある人は「実」、とも教えられてきました。

 「虚」の人には体に栄養が溜まるように、「実」の人には体から何かが排泄されるように薬を使うのが理想です。漢方薬ではそのあたりを細かく考えて処方します。

 こんなに重要な、しかも正反対の「虚」と「実」ですが、なかなか見分けるのが難しいのです。強そうに見えて弱い、弱そうに見えて強いということはよくあることなのです。

 私がとある講座を受講したときに、これはよい!と思った見分け方があります。それは以下の2点です。
 ・ごはんを抜いても大丈夫か?
 ・早食いか、食べるのが遅いか?

 ごはんを抜いても大丈夫なのが「実」、抜けないのは「虚」。そして、早食いは「実」、食べるのが遅いのが「虚」ということです。

 身の回りで考えてみてください。私は大きく納得しました。

 逆に考えて見ますと、「虚」と「実」とは、消化吸収能力と、気の充実度、そして排泄能力の総合力のようなものだと考えるようになりました。

 そして普段からこういう自分の体質は気にかけるべきだと思います。半分は「虚」、半分は「実」の人ですから、全員の体のために良いサプリメントがあるとは思えないと私は考えるのです。

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2008年08月03日

コレステロールを悪玉にしない赤ワインの話

 硬い話になりますが、動脈硬化に関する講演を聴いて参りました。赤ワインが動脈硬化に有効であるという「赤ワイン健康法」(ごま書房1995年)をお書きになっている近藤和雄教授のお話でした。

 まさに私が学んだ内容がズバリこのサイトに出ておりましたのでご参考まで。

 コレステロールの値はどのくらいが適正なのかということは、私は大きな問題と以前から注目しています。コレステロールが下がると血管が詰まり難くなるけれど、癌の発症率が上がるというデータもあるということをご紹介したことがあります。

 しかし、逆に癌がカロリーを消費してコレステロールが下がっているだけではないか?と説明を受けたときに、真実が何かがさっぱり分からなくなりました。これについてはまだいろいろな角度から検証する必要がありそうです。

 近藤先生によると、極端でなければコレステロール値がかなり下がっても、余ったコレステロールは血管外に染み出して行くとの事ですので、少々値が下がっても問題ないはず、とのことです。ナルホド。

 血管外に出たコレステロールは酸化されて所謂「悪玉」コレステロールになるとのことですので、通常のコレステロール値の私の血管の外では、すでに悪玉コレステロールが作られているということですね。・・ん?まてよ?

 血管外コレステロールを酸化させない抗酸化力、つまり悪玉にしないという体質を作ることで何とかなるかもしれません。抗酸化力はアンチエイジングにご興味のある方は聞いたことのある言葉かもしれませんが、もっと重要なものかもしれません。このひとつの方法として赤ワインのポリフェノールがあるわけですが、お茶のカテキンなども同様の効果があるとされています。

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2008年07月20日

ストレスマネジメントという健康診断法

 ストレスは健康に大きな影響を及ぼすのに、健康診断では肉体的な問題しか取り上げられません。そこでわがクリニックでは職員を対象にこのテストを行ってみました。

 ストレスマネジメント

 一人3000円(だったかな?)ですけれど、ストレス耐性に対する実際のストレス量の割合を知ることができました。ストレスが多すぎるのはもちろん問題ですが、職場での仕事の成功を考えると、適度なストレスも必要であることが分かりましたよ。

 みなさんの健康診断の中に取り入れてみては如何でしょうか?(注:個人が参加できるかどうかは分かりません。悪しからず。)

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2008年07月12日

風邪の対処経験から~紫蘇の有用性

 私はマスクをつけないで診察をしているためでしょうか、月に1~2回は、「あれ?調子悪いな?風邪かな?」と思うときがあります。

 具合が悪くなると、病邪(寒気がしてきますので、寒邪ということでしょう)が体の表面に留まっている間にできるだけ早く対処することが最も重要です。

 体内に病邪が入ってしまうと、それを散らすために大きなエネルギーを必要とします。体表で追い払えれば、それでおしまいになりますから後を引きません。

 まず葛根湯、と考えましたが、最近の私は胃腸の調子は悪くないのですが、薬の類には過敏に反応してしまうので、葛根湯は止めておきました。葛根湯はありふれていますけれど、あまり弱くない処方であることは認識しておく必要があるでしょう。

 桂枝湯は手元にありませんでしたので、香蘇散(こうそさん)という処方を使ってみました。字からも分かるように、香りが良く、気の巡りが良くなります。紫蘇の発散する性質で、うっすら汗をかいたこともあり、そのまま感じよく治りました。

 香蘇散の性質はほとんど紫蘇の作用だと思います。民間療法としては、紫蘇の実を焼酎に漬けて3ヶ月くらい寝かせておき、咳止めとしていたようです。中医学的には発散性が強調されているのに、民間では咳止めとして使われていることが多かったのですね。

 私は紫蘇と言えば、刺身のつまとして、魚介類の解毒の役割をもっているという程度の認識しかありませんでしたが、かなり有用性が高いもののようですね。

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2008年07月06日

(改題)私のアレルギー対策3

食餌アレルギーの報道番組のことを書きました(怒)。
 
 それ以後、自分のアレルギー対策について多数メールをいただいています。ありがとうございます。そこで「私のアレルギー対策」というコーナーにしてしまいました。でははじまり~。

 Oさんからのメール
 > 私は十数年間、ひどい鼻炎に悩んでいました。点鼻薬と飲み薬が 片時
 > も手放せない状態でした。それが、ナチュラルハイジーン」を始めると、
 > 体重が減り、慢性疲労が治り、体が軽くなり、1年後には アレルギー
 > 性鼻炎が軽くなり、飲み薬が不要になりました。

 「ナチュラルハイジーン」という言葉を聞いたことがないので調べました。生野菜や果物を主体に、自然の恵みをそのままに摂取するというのが基本のようですね。あと水の飲み方などの細かいルールがあるようですが。それはサイトをご覧下さい。
 http://momo-taku-tomo.boo.jp/kenko/

 Oさんは肉・乳製品・卵は一切食べないとのことですが、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎もよくなったそうです。

 ちょっと心配だったので、この方法で治療を開始してからの肌艶に影響がでないかどうかをお聞きしましたが、全く問題ないとの事でした。

 全ての人に勧めて良いのか分かりませんが、アレルギーに悩んでいる方ならムリのない範囲で試してみても良いかもしれません。これに似た方法を使っておられる方もいらっしゃるようですが、良い面、悪い面を教えていただければ幸いです。
lohas@jjclinic.jpまでお願いします。

 アレルギーに関する病気はいろんな人がいろんなことを考えて実践しているようですね。みなさんの工夫について教えて下さい。このコーナーもしばらく続けてみようと思っています。

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2008年05月31日

のぼせの季節が到来~収功の利用

 春は陽気が盛んになり、植物は芽吹いて、人々は活発になります。気候もあたたかで「よい季節ですね」なんて挨拶が交わされます。

 しかし結構、健康に過ごすのは難しい季節である感じがします。私は早速、頭痛が生じ、自分の陽気(体内のエネルギー)が過剰であるのを感じます。最近、気功で気の鍛錬をするためでしょうか、頭痛が例年よりひどく感じます。

 鼻血で来院する人も急に多くなりました。気候は乾燥していないのに、恐らく陽気が過剰になり鼻内を乾かしているのでしょう。のぼせだけでも出血はしますし、とにかく出血しやすくなります。

 こういうときに風邪をひくと、たまっている陽気に治りを妨害されて、いつまでも喉が痛いということになりかねません。風邪のときに耳もかゆくなりやすいです。

 こういうときには、食べ物を少しあっさりしたものにしたらよいかもしれませんね。陽のエネルギーを多く取り込まないようにするということが大切でしょう。

 あとはよく寝ることでしょうか。新芽が吹くように活動したいと体があなたに話しかけることでしょうから、活動と休息のバランスを意識して活動していくことが大切になるでしょう。

 どうしてもすぐ何とかしたい!ということでしたら、掌を空に向けて手を真上に上げてみましょう。すーっと、まず腕、そして体のエネルギーが下に下がるのが分かりますか?イライラもとれるはずです。低血圧の人は止めたほうが無難です。

 そのあと、体の前で手を下ろしていきますが、エネルギーが再度上昇して来ないように首の高さからは掌を下に向けます。

 そしてそのまま手を下ろしていき、両手を下腹部の前で組んで(男性は右手が上、女性は左手が上、と書いている本があります)、エネルギーを下腹部に収めて終わりです。気功の収功を応用して、のぼせを除くとこうなります。

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2008年04月12日

人相も重要な健康管理の指標になる!

 三白眼って知っていますか?

 実は、第25回生命情報科学シンポジウムに参加したとき、末松知子さんの講演をお聞きしたときにでてきた人相でした。最悪の相とされているようですね。

 末松さんによると、事故、病気、暗殺などが起こり得る人相であるとのことでした。故ダイアナ妃も数日前には三白眼だったとか。確かにケネディの写真だと明確に三白眼であることがわかります。驚きです。

 口の大きさや口唇の厚さ、眉間のしわ、耳の形、みんな健康と関連のあることのことで、最近の若者の人相をとても心配されていました。健康的にも良くない人相であることが多いとか。人相判断はツボを結ぶ線である経絡と重なる面もあるように感じました。

 詳しくはこの本をどうぞ。私も読もうと思っています。
 ★『宇宙のリズムが人生を変える』★
 葉瀬中とも子(著)本の森(1999/08)

 あとは食べ物の陽性と陰性を十分に理解して食べることを教えていただきました。「何を食べたら健康になれる!」という理論はおかしいのですよね。総合的にどういうバランスで食べたか、ということが一番大切でしょう。

 私の場合はコーヒーの量が問題でしょうね。定食屋にマイカップを置いて、今もそこでコーヒーをがぶがぶ飲みながらこの原稿を書いているわけです。紅茶は陽性が少ないようです。紅茶に変えようかな。

 実は末松知子さんは衆議院議員末松義規さんの奥様です。末松議員の講演も拝聴しましたが、実に視野の広い方のように思いました。その視野の広さを感じさせるサイトがありますのでご紹介します(特定の政党を応援する気はありませんので、念のため)。以前から注目していたサイトです。
 

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2008年03月16日

慢性的な腰痛、関節痛、神経痛、筋肉痛に!

 先日、漢方薬の講習に行ってきました。そのときにピンと来た処方がありました。「疎経活血湯(そけいかっけつとう)」という処方です。

 慢性的な腰痛、関節痛、神経痛、筋肉痛に効果があり、どうやら頭痛にも良いようです。「活血」というだけあって、血の滞り由来の痛みであればかなり効果が出そうです。久しぶりにコレだ!という処方です。

 どうしてここで紹介するのかというと、血の滞りで痛みを訴えている人はかなり多いだろうという予想があるからです。痛み止めを時々使ったり、温めたり冷やしたりしながら何とかしている、という方は多いと思います。

 そういう方に一度試していただきたい処方です。ただ、医薬品と薬局で売っているものとでは、生薬の量にかなりの差があるようです。試してみたいという方は漢方医を訪れてみてはどうでしょう?

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2008年02月16日

ジャスミン茶による風邪予防(続き)

 先週、夜遅くまで勉強をしているお子さんがいらっしゃったら、コーヒーはジャスミン茶に替えると風邪の予防(治療?)になるということを英語教室のS先生に教えていただきました。

 実はこの方法には抑えるべきポイントがあるようです。さらにS先生からのメールです。

 ず~っと圧し掛かってる『大きいプレッシャー』には効かないらしいのです。ですので、大学入試のようなタイプには効果がないかもしれませんが、突然、降って来たプレッシャーにはイイカンジと思っております。みなさまに試して頂きたいな~と思っております。

 どなたか試された方がいらっしゃいましたら、結果をお教え下さい!
 lohas@jjclinic.jpにお願いいたします。

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2007年12月02日

五味の重要性について

 陰陽五行説の中で、食事に関する五味の重要性は改めて取り上げるまでもないのですが、意外に知られていないようなので、これからの季節に関すること、風邪と関連することを少し書いてみます。

 五味とは言うまでもなく酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(かんみ)を指します。

 そして、それぞれの味は体に対する方向性のある作用を示します。

 酸味の効用は、体を引き締めることです。特に風邪との関連で話をしますと鼻水を止める効果が期待できます。

 苦味は体を冷やす作用があります。夏にビールが飲みたくなるのはそのためです。私が最近食べた中では、沖縄の食の代表であるゴーヤは特に下腹部が冷える感じがします。夏の食卓でビールとゴーヤという組み合わせにならないようにする必要がありますね。

 甘味は水を体に溜める働きがあります。むくみには注意する必要がありますが、肌や粘膜の潤いには良いと思われます。風邪の後半に咳が続いたときに飴をなめたくなるのはこの働きのためでしょう。疲れが取れるのも、疲れで消耗した水分が体の内側から補われてくるためでしょう。

 辛味は体に熱を生みます。熱が上がることで、血の循環がよくなるのと、体の防御機能が高まることになります。ただし、はたらきが一時的ですので、現実にはストレスを避けたり、運動をして熱を普段から生める体にしておく必要があります。

 鹹味は塩辛いものを指します。髪・骨によいとされますが、風邪にはあまり関係しないように思います。

 風邪で処方された漢方薬があったら確認してみてください。鼻水を止めたい時には酸っぱい薬、熱を下げたいときには辛味で発汗を誘導する薬、痰がひどく絡んだら甘味のある薬が出ていることが多いことでしょう。

 さて、味と言えば、こういうニュースがありましたね。まったくふざけた話です。

 段ボール肉まん告発、やらせ 北京TV謝罪「虚偽報道」

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2007年07月22日