歯科治療の重要性について

 歯科金属が体に及ぼす影響は案外知られていません。「ノンメタル」というキーワードで検索すると実にたくさんのサイトが引っかかってきます。昨今はノンメタル治療は流行っているのかもしれません。

 確かに歯の詰め物や冠をセラミックに交換するだけでも体への影響はかなり少なくなりますが、過去の不十分な治療への対応、接着剤の選び方や、咬み合わせの精密な調節も要求されるため、かなりの熟練者でないと真のノンメタル治療は難しいのではないかと私は思っています。

 私も相当数の金属が歯に入れてありましたが、先日とうとう全て外すことができて、3年越しの治療になりましたが、実に気分がさっぱりしました。あとは咬合を十分に調整してもらえば終わりになります。

 自分が診察しているときにも歯の金属を外すだけで、症状が取れそうな人は少なくありません。例えばアレルギーと言われていても、さらにその原因は歯科金属であるということもあるようです。

 歯周病にも同様のことが言えます。

 歯周病は歯だけの問題と考えられがちですが、各菌の供給源となる可能性があり、今では感染性心内膜炎は扁桃腺炎と歯周病をチェックするのがあたり前になってきているそうです。

 歯周病を根絶するには、徹底的な骨を含めた清掃が重要になります。これも熟練の歯科医に受診する必要がありそうです。

 肩こりとか皮膚病とか、原因不明の訴えを持っている方は、一度はこういう治療に理解のある歯科を訪ねるのが良いと思いますよ。

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2011年10月22日

高血圧の民間療法2

 高血圧を薬や、前回の内容のようにツボを使って抑えていくということも大切ですが、「薬は食で補うに及ばず」という言葉のように、食事からも考えていく必要がありそうです。

 高血圧を気が上がった状態(一種ののぼせのようなもの)と考えると、大根の気を破り降ろす作用が有効に働く可能性があります。さらに大根は気血の巡りをスムーズにするので、大根汁を1日100mL飲むのがよいとありました。参照映像 
 でも連用すると白髪になりやすいとのこと。知りませんでしたー。どんなものにも副作用ってあるのですね(当たり前か・・)。暴飲暴食を慎むことこそが必要なことであるとのことでした。まあこれも当たり前ですね。

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2011年10月14日

高血圧の民間療法

 高血圧は多くの人がなる病気なのですが、根本的な治療方法がなかなかないのが実情なのではないでしょうか?

 みなさん降圧剤を飲んでいますが、治りました、と言っている人を見たことがありません。血圧を下げるだけでなく、根本的に治りたいと思うことが大切なのではないでしょうか?

 そこで、民間療法を探るべく、また中国の動画サイトを見てみました。
 
 内容は動画を見ていただければ分かりますが、一応解説してみます。
 
 高血圧がストレスからくる場合、まずストレスの処理に大きな役割を持っている肝経(肝臓の経絡)を考えます。

 中医学の肝とは、体の末端までエネルギーを生き生きと運んでいくための臓器というような意味合いです。血に関係する臓器ですね。

 ストレスの処理も肝でまずは行われます。ストレスを受けると肝の経絡が高ぶります。大怒傷肝といって、怒りの感情も肝を傷めます。これが高血圧の一因と考えられます。

 そしてそれが高じると、肝に力がなくなってきて、血虚(血の気が足りない状態)になっていくものと思われます。

 足の甲で、母指と示指の間に太衝穴(たいしょうけつ)という肝経のツボがあります。母指と示指の分かれ目のところですよ
 
 その部分を押してみましょう。肝経が傷んでいると痛みを感じるはずです。動画で示されているのは、1分強く押して5分優しくもむという方法です。私は血圧が高くないですが、ちょっと押すと痛みが出ます。ストレスあるのかなあ・・・。

 ただ、本当に大切なことは怒りの原因を除くことです(当たり前ですね)。怒りが続くと治療効果もないのだそうです。怒りは物事を解決しないことを知りなさい、ということを動画の中で先生がおっしゃっています。

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2011年10月09日

サンマと大根おろしの関係について

 サンマが美味しい季節になりましたね。

 最近、脂質代謝に興味があるので、また脂質の話になりますが、魚油には、EPA、DHAといった人には欠かせない不飽和脂肪酸が含まれています。

 ところがこれらの脂肪酸は酸化されやすいため、ビタミンCなどの抗酸化ビタミン摂取をする方が良いと考えられます。

 大根おろしにはビタミンCが含まれているため、サンマを食べるときには大根おろしと共に食べたいと思いますよね。

 ところが・・・

 魚介類に含まれるジメチルアミンが、大根中などの硝酸塩と反応してニトロソアミンという発癌物質に変化する可能性があることが言われています。肉魚類と野菜を同時に摂取することは良くないと極論するサイトもあるくらいです。
 
 この発癌物質が大根中のビタミンCの作用により消去されるとするサイトもあり、一体何が本当なのか分かりかねます
 
 また、魚の焦げ目にも発がん物質があるとされています。ここでも大根おろしの食物繊維がこの物質を排除してくれると同時に、含まれている酵素が無毒化してくれるのだそうです。

 一応、サンマを食べるときにニトロソアミンが怖いからレモン汁でも絞ってビタミンCを補充しながら食べるか、と思いましたが、食物繊維や必要な酵素の補充が期待できないので、焦げ目を綺麗に除きながらレモン汁で食べるか、大根おろしを少量で食べるか。どちらにしても少し味気ないな、と感じています。

2011年10月01日

健康と幸福について考える

 最近、「幸福のパラドックス」というものを知りました。
 
 私は人間が幸福になるために生きているのだと信じています。そのために、あくせく働いて収入を得て買い物をしたり、あるいは精神的に何かから満足を得て幸福を感じていますよね。

 精神的満足といっても、その何かを行う時間的余裕が必要です。この時間的余裕にも習い事であってもどこかに経済的裏づけが必要になりそうです。

 お金も必要としないし、習い事もしていないけど幸せという人もいるかもしれませんが、それはお坊さんのような方なのかもしれません。

 やはり通常はどこかに経済的裏づけが絡むように思います。

 でもお金を使っても確かに幸福と感じられないこともある気がします。この「幸福のパラドックス」というのは幸福を希求する私にはとても興味深いものです。

 断食療法の記述を読んで感じることですが、人間は渇望を満たされたときに幸福を強く感じるものなのだなと思います。断食後の最初の食事のことを、殆どの人が感動をもって書いているものですから。

 日々のある程度満たされた生活の中で幸福を感じるためには、自分で意識して幸福を感じることや、小さいことにでも感謝するように心がけることが必要なのかもしれません。

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2011年09月25日

なんでストレスは皮膚に出やすいのか?

 ストレスは皮膚に出やすいという面がありますが、どうしてでしょう?

 東洋医学では皮膚は肺に属します。体内のエネルギーが表に表出して物質化して今のわれわれの肉体が形作られていると考えられます。

 ストレスは東洋医学的には肝で処理されます。ストレスが大きくなると肝の伸びやかさが傷害されてしまい、胃腸で吸収されたエネルギーが皮膚の末端まで運ばれなくなってしまいます。

 ストレスが皮膚に出やすいのはこの点であろうと思います。

 また、皮膚の状態が悪くなると、肺(皮膚)は肝(ストレス処理)を剋する(相剋関係)ため、肝の状態がますます悪くなり、さらに皮膚の状態に影響するかもしれません。

 一方で、消化管との関わりも考えておく必要があります。

 ストレスが胃に出やすいというのはご経験のある方もいらっしゃるのではないかと思います。

 胃がむかむかして、胃酸がこみ上げてくる症状がでますね。お気楽な私でも経験がありますよ(笑)。

 ストレスのエネルギーが大きくて肝で処理しきれなくなると、その影響は脾、すなわち消化器系にでてしまいます。消化吸収が悪くなるのですね。

 そうすると、皮膚を十分に養うだけの栄養素が吸収されないということになってしまい、これもストレスが皮膚に出やすいひとつの要素になっているように思います。

 また、ストレスから便秘になってしまうと、体の解毒力が損なわれ、皮膚経由で解毒しようと体は考えるので、皮膚面は荒れがひどくなってしまいます。

 何だか、中医学と分子栄養学が合わさったような理論になってしまいましたが、私なりの解釈です。ご参考までに。

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2011年09月17日

朝の鼻水はどうしてでるの?

 患者さんと話をしていて、ふと気づくことがあります。大きな発見とはいえずとも、腑に落ちることだと嬉しくなりますね。

 昔から、鼻水のモーニングアタックと言って、朝に鼻水が大量に出る人がかなりいらっしゃいます。しかし実際にはどうしてなのか解明されていないのが現状なのです(たぶん)。

 先日、アーユルヴェーダの講習を受けたときに、朝6時からカパ(動きの鈍い、重い水のような感じ)が優位になるので、朝は鼻水が出やすいのだ、とこの鼻水を初めて理論的に解説していただきました。

 しかし、だったら、その人は朝6時以前のヴァータ(動きが素早く、落ち着きがない感じ)優位のときに起床すると朝の鼻水が出なくなるのでしょうか?誰かに試していただきたいものです。

 この説明は良かったのですが、しかし腑には落ちていませんでした。

 先日、患者さんが「寝ているときには具合が悪いんだよな」と言っているのを聞いて、むむむ~とちょっと考えがまとまってきました。

 寝ているときには重力の影響を受けにくくなりますので、水は体を循環しやすくなるはずです。この水の循環を支える力は、中医学的には腎と脾(生命エネルギーと消化吸収力)にあるわけです。

 腎と脾に問題がある場合に、水の循環が悪くなり、鼻水がでるのではないかと考えました。

 また、その腎と脾の能力以上に水分が体に入った場合、尿となって体外に排泄されるのがほとんどとは思いますが、汗や鼻水としても排泄させることがあるように感じています。

 鼻水のモーニングアタックを起こす人が増えているのは、過労により腎の力が衰えたり、美食により脾の力が衰えている人が多いからなのではないでしょうか?

 これは自分なりには腑に落ちたのですが、みなさんはどうでしょう?

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2011年09月10日

腎虚への対応~いつも疲れている方へ

 最近、身の回りに腎虚の方がとても増えているのが気になっています。

 腎虚?ナンダソレ?という方もいらっしゃるでしょう。

 腎は腎臓の腎ですが、中医学では人間の生命力を表現しています。もちろん虚=なくなった状態ですので、腎虚とは生命力の不足した状態といえます。

 生命力は下丹田によって生み出されると考えられています。人間の肉体においては発電機のようなものですね。生殖能力ということも言えます。

 最近、植物系男子が多いということをよく耳にしますが、腎虚の人が多いということと関連があるように思えて仕方がありません。

 過労、睡眠不足、あるいは過度のが続くと腎の力、すなわち生命力が削られていきます。症状としては下半身の冷え、腰痛、めまい、耳鳴り、夜間頻尿が挙げられます。

 元々の体質としてお子さんのときから腎虚ということもあり、最近では大人のように過労で腎虚になっているお子さんもかなりいらっしゃいます。お子さんの腎虚は分かりにくいのですが、人よりもよく寝る、大げさにびっくりする、頭からばかり汗をかく、というようなことを参考にして下さい。

 私は過労の状態のときに風邪をひいて、一度すごく腰痛になったことがあります。そのときにはさすがに休養しなくてはいけないなと感じました。腎の状態を維持することは生命にとって重要なことですから。
 
 さてさて。

 腎虚への対応ですが、お子さんの場合には休息をしっかり取ることでかなり改善が図れますが、大人の場合にはどうしたらよいでしょうか?

 基本は睡眠時間の確保と下半身の強化です。でもスポーツジムでいきなり筋トレをどんどんしたり、がんがん走り回るのは止めて下さい。回復に時間を要する体質なので、休息する時間が取れないと消耗する一方ですので。

 ゆっくりした下半身の運動がお勧めです。歩く、あるいはたんとう功、立禅といったところでしょうか。立禅はyoutubeのサイトが多数あります。
 

 ちょっと違う流派のようですが、こんなサイトもあります。
 
 食事から変えたい、という方もいらっしゃるでしょうね。腎は黒に親和性がありますので、黒ゴマ、黒豆、いわしなどが良いようですね。
 

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2011年09月04日

この新薬は果たしてどうなのか・・?

 新薬に関して感じたことがあるので、書いてみます。

 この新薬はどうなのかな?と思ったのは、乾癬治療薬のことです。

 乾癬は皮膚がどんどんはがれ落ちて赤くなり、痒みも強く治りにくい病気のひとつです。日本では増加傾向にあるとのことです。この乾癬に新薬が出たことで選択肢の幅は確かに広がりました。

 今回の新薬はインターロイキン12と23を抑えるのが薬の主作用とのことです。乾癬は免疫が過剰になっている病気だから、その免役に関わる物質を抑えましょう、というのが新薬の作用なのですが・・・。

 新聞記事にも大学教授が、免疫を抑える作用があるので、感染症などの副作用に注意し、安全な治療を目指すべき」とコメントしています。しかしこの薬を使いながら安全をどう確保するのでしょうか?

 インターロイキン23のことはよく分かりませんが、12は腫瘍免役でもかなり中核をなす物質のはずです。それを抑えて病気が治ったと喜んでいて良いのでしょうか?本当に副作用が生じないと言えるのでしょうか?

 確かに過剰になった免疫を抑えるのは易しいことではありません。医療現場では、根本治癒よりも明日の結果を求められることも少なくありませんので、こういう薬が全く役に立たないということではありません。

 しかし、もっと根本にある「どうして免疫が過剰に活性化されているのか」という問題がなおざりにされているように思えて仕方がありません。しかもこういう薬に公費が投入されるのは如何なものかと考えてしまいます。

 ステロイドホルモン剤で病気を抑えていると、それに伴う副作用がでてしまうので、このような新薬が開発されているのだと思います。しかし基本的な考え方が変わらないので、完全な治癒に向けた取り組みがかえって進まないのではないかと考えてしまいます。

 まずはデトックスと歯科金属除去が大切なように感じられます。

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2011年08月19日

痛みがでたときに頭に入れておくべきこと

 先週「不通則痛」(先週は即痛と書かれていましたね)のことを書きました。ものの流れが妨げられると痛みがでるということを表現した言葉です。

 この季節にやたらと水を摂取すると、頭痛とくに後頭部から頚部にかけて頭痛がひどくなったり、副鼻腔炎がある人は頬の部分が痛くなりやすくなります。めまいになる人も少なくないですね。

 もちろん熱中症のことがありますので、水分摂取は大切なのですが、過剰に水分を摂取することは控えたいものです。ストレスでも不通の状態になり易くなります。

 さて。

 ある漢方雑誌をみていたらこんな言葉がありました。「不栄則痛」です。つまり十分に栄養がいきわたらないところに痛みが生じるという言葉です。
 
 まずは「不通則痛」の状態を解消させるべく努力をするわけですが、十分に通り道が確保されても、栄養不足により痛みが出る可能性があるということを言っているのでしょう。初めて聞きましたー。

 特に月経期から月経後に下腹部が痛むような場合が該当するようです。月経により血分が失われ、一種の栄養不足状態になっているものと思われます。そのときに痛みが出るのはまさに「不栄則痛」であるというわけです。

 漢方薬では十全大補湯とか人参養栄湯などの補剤(名称がいかにも補剤という感じが伝わりますか?)を使っていくのが基本と思います。

 「不栄則痛」の状態を他にも考えてみましたが、あとは過激なダイエット時にどこかが痛くなるとか、過度の運動のときに食事摂取が十分でないなどの状態のときに痛みがでるということが考えられますね。

 痛み止めでは対応できない痛みというのは決して少なくないので注意が必要だと思います。

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2011年08月13日