寒気に対する対応へのコメント
前回のメルマガの寒気に関するところで、脱衣所などの環境に関する考察がなかったとメールをいただきました。Iさん、いつもありがとうございます。
さて、問題は弱い寒気があるときに脱衣所でそれを明確に感じられるか、というところでしょうね。日本の寒い脱衣所だと、寒さを余計に感じ、余計に入浴したくなるでしょう。脱衣所に入るまでが勝負ということになりますね。入っても疲れるほどに温まらないようにしたいものです。
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2009年04月04日
風邪を深く考えてみました~寒気時の入浴について
風邪のときに寒気なんかあると、風呂に入りたくなりますよね?
でもどのように入るのが良いのでしょうか?今日はそれを考えてみましょう。
風邪で寒気がでる場面とはどういうときでしょうか?
1以外は公式見解ではなく、私の個人的考えです。悪しからず。
1.風邪の初期。首筋から寒邪が入ってきたとき
2.何かに疲れて体が緩んでいて、寒邪に深くまで入られたとき
3.寒邪などの邪が体にあり、それを出せず力が尽きた?
1はまだ体力的には問題ありません。ただ、寒邪を追い払うためにこれからエネルギーを使いたいところですね。それに1が一番だるくて具合が悪い時です。子どもはやたら機嫌が悪くなります。
入浴したいという気持ちもおきないでしょう。ですので、できるだけ早く寝るようにしましょう。葛根湯が手元に欲しいところです。
2は最初からエネルギーが減少している状態で始まっています。風邪の初期のように感じますが、エネルギーが多少は残っているので寒気は少し弱めかもしれません。疲労の回復が最優先なので、やはり寝てしまうのが良いでしょうね。
3は邪のマイナスエネルギーと自分を守るプラスのエネルギーのせめぎ合いから、マイナスが少し勝ってしまった状態と言えるでしょう。プラスとマイナスの差は少しと考えられますから、入浴は問題ないでしょう。
入浴をうまく使うと、温まることでプラスを補えると考えられるので、早く治ることも期待できます。でも疲れるほどに温まると、プラスのエネルギーを消耗することになるので、長湯は禁物でしょう。
では、1,2,3をどのように見分ければ良いのでしょうか?
寒気の強さは1>2>3です。2と3は邪が体内ですから、通常は喉の痛みがあります。
「今まで絶対に具合が悪くなく急に来た」と思うなら2、
「そういえばこの数日何となく具合が悪かった」と思うなら3を考えると良いでしょう。
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2009年03月29日
良い医師の見分け方
良いドクターか、悪いドクターかを見分ける方法を考えてみました。
一番分かりやすそうなのは、治りが悪いときにはっきりと「治らないのだけれど」と伝えてみることです。
これは医師にとっても成長の機会なのです!私はそう思います。自分のプログラムを修正できるのですから。
でもときには、「歳だから仕方ない」とか、「痩せないからだ」ということを言われることがあるかもしれませんね。たとえそれが真実でも、患者さんとして反発したくなるのでは治療は上手く行きません。
治らない理由をきちんと考えていこうという姿勢、納得を引き出す態度、これらが大切なのではないか、と私は思うのです。厳しい指摘をお待ちしていますよ(笑)。
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2009年03月21日
花粉症治療~新たな展開へ
ある患者さんが、「外食をしたときと、コンビニ弁当などを食べた時に限って、花粉症の発作が起きる」と教えて下さいました。
私は万歳したいような、小躍りしたいような気分になりました。
というのは、保存料など添加物が花粉症の原因になっているかもしれないという考えを支持するにふさわしい患者さんだからです。
昨日も宴会の席上で、「コンビニのおにぎりが4か月放置されていたけれど、腐りもせず、原型を留めていたのには驚いた!」という話が出ていました。
私がさっき食べてしまった!お菓子にも保存料が入っていました。本で後から調べてみると「できる限り避けるべきもの」に分類されていました(!)。
大量生産、大量消費時代の弊害として、体に変調をきたしているということが起こり得ると常々思っています。
何かそういう経験をされたことのある方がいらっしゃいましたら是非教えて下さい。花粉症の治療も、もう原因治療を真剣に考えねばならない段階に来ていると思いますので、ご協力をよろしくお願いいたします。
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2009年03月15日
更年期障害への対応(案)について
患者さんが、「更年期障害だから仕方ないですよね?」ということをおっしゃる度に「それで本当に納得しているのかなあ」と私は感じています。最近では男性にも更年期障害があると広く認められるようになってきましたね。
でも私は「アレルギーだから仕方ないですよね?」と言って来られる患者さんと同質の違和感を持っています。
「じゃあ原因は何・・?」
「なる人とならない人の違いは何??」と問いたくなります。
説明されているようでされていないこの「更年期」という言葉に私は嫌悪感すら感じます。ホルモンの値で説明されますが、症状とホルモンの間に何かギャップを感じるのです。
東洋医学では「お血」、つまり血の滞りと解釈されます。観念的ですが、この方が症状とマッチした考え方で、私にはしっくりきます。
さて、そのお血への対応を食材で考えてみましょう。これは先日の中医学の講座で菅沼栄先生に教えていただいたものです。
お血への対応の原則は3つです。色の濃いもので血を活性化すること、辛味で循環を活性化すること、そして海の塩味で組織を柔軟にすることです。こういう説明はとても納得がいきやすいのですが、みなさん如何でしょうか?
ちなみに色の濃いものとしては、サンザシ、木クラゲ、黒豆、赤小豆。
そして循環を良くする辛味としては、ニンニク、ラッキョウ、サフラン。
最後に組織を柔軟にする海の塩味としては、海藻類、セロリ、蓮根を挙げることができます。
なかなか食材のことは普段考えないので、私も勉強になります。
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2009年03月08日
春がきたと感じる時~鼻出血について
春が近いなあ、と感じることがいろいろあります。
花粉症はそのひとつですね。陽気は良くなるのに気分は暗くなります(笑)。
私がとても春を感じるのは鼻血です。
陰陽の割合を八卦で言うと、2月は四陽二陰で、陽が陰よりも強くなる季節です。陽が強くなってくると、上半身に気がたまり易くなり、おまけに年度末が近くて、みんな血が上っていますので、余計に鼻血も出やすくなる、というわけです。
この季節の鼻血は、気が上っている分だけ止まりにくいようです。通常の処置ももちろんしますけれど、気が下がるように漢方薬を使うことも少なくありません。
気の向きをコントロールする、という発想は西洋薬にはないので、とても重宝します。西洋薬にも止血剤がありますが、気を下げる方がこの季節には有効な感じがします。
家で鼻血が出てしまったら、積極的に鼻を冷やすことを考えましょう。半身浴も気を下半身に集める意味で有効と思いますが、のぼせ易いので時間が長すぎないように配慮する必要があるでしょう。
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2009年03月01日
花粉症がとうとう来た!
花粉がたくさん飛びましたね。
関東のデータではありますが、環境省花粉観測システム(はなこさん)で見ると、2月15日から2日間に花粉の大飛散があったことがわかります。
今年、花粉症になってしまう人も多いことでしょう。花粉症にならないコツは、とにかく花粉を浴びないことです。急に暖かくなり、風が強く吹くと予想される日にはできるだけ外にでないようにするなど、対策を考えましょう。
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2009年02月22日
花粉症初期療法について
花粉症の患者さんがクリニックを賑わせ始めました。
先日、ある研究会で面白い話が聞けました。
花粉症治療の満足度は、初期療法の患者さんでも、症状がでてから投薬した患者さんでも変わらなかったのです。
びっくりしましたが、症状がでてから行う投薬は強いものになるので、症状を抑えることに関してはあまり初期療法のときとは大差ないのだ、という考察でした。
まあ弱い薬で満足度が高い、初期療法の意義は確かにありますけれど、ね。
(続く)
花粉症の初期療法の危うさ、というと厳しすぎますでしょうか(笑)。
別に現代医学に挑戦を挑むつもりはありません。しかし冷静に考えてみて、
「どうするつもりなのかなあ」・・・と思うこともあるのです。
患者さんによると、どこの医院でも初期療法を勧められるらしく、中には「何でもっと早く来ないのか!」と怒られたり、丁寧なクリニックはDMで「初期療法の季節ですよ~」と教えてくれたりするそうです。ふーん。。。
うちのクリニックでは・・・何もしません(笑)。
患者さんにも考えや都合があると思いますから、特に強く初期療法を勧めるようなことはしません。かといって否定もしません。選択した薬の内容から「もう飲んだ方が良いですよ」と言ってあげることはあります。
確かに、早くから薬を飲んだ方が症状を十分に抑えられます。だからそれはそれで良いのです。
ただ2つの問題点を私は感じています。何だと思います?
一つ目は、薬により鼻内が乾燥して、鼻内の過敏性が増すのではないか?つまり花粉に対しても敏感さがかえって増してしまうのではないか?という恐れを感じていることです。
本当に花粉症自体が悪くなることはないのかなあ・・・?今のところ初期療法で、花粉症が悪化したというデータはありませんけれどね。やや心配。
二つ目。これは最近気がついたことです。自転車通勤をするようになったとか、ヨーガをするようになって体質が変わったとおっしゃる患者さんも少なからずいます。その方たちはいつ初期療法を止めるのでしょう?
花粉に反応しない体質が変わったかどうかは、薬を飲まないことでしか判断できないのではないでしょうか?花粉症の症状が軽くても、初期療法をきちっとやっている方の場合、初期療法が良かったのか、自転車やヨーガが良かったのか、初期療法を止めてみない限り分からないはずです。
そういう理由で私は初期療法については、希望者のみやっていただいています。誰にも勧めていませんが、初期療法の希望者は少なくないですね。
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2009年02月08日
インフルエンザ~全国で流行しているようです
今年のインフルエンザは軽症が多いと思っていたら、隣の仲良しの内科の先生も同じご意見でした。こういうときクリニックビルは情報には事欠きませんので助かります。
先週の前半は、うちの耳鼻科でも1日3~4件のインフルエンザが確認され、忙しいのもそうですが、感染の拡大を防ぐのに苦労しました。主には漏れなくインフルエンザの患者さんを見つけること、そして、患者さんの指導、そしてアルコール消毒です。
抗インフルエンザ薬のタミフルなども今年はぐっと使用量が減っています。症状がやや軽いため、処方しなくても対症療法のみで良いかな?と考えることが多くなっています。
少ないとはいえリスクを冒して処方する必要はないということ、そしてあまりに抗ウイルス薬を使うといざというときに薬が効かなくなる(ウイルスの薬剤耐性と言います)のを恐れていること、感染したご本人に確実な免疫を持っていただいて再感染しないようにしていただきたいこと、以上の点から軽症者には抗インフルエンザ薬の使用を控えています。
感染拡大を最大限防ぐという意味では薬剤投与も意味があるかもしれませんが、現状ではもう既に感染はかなり広がっており、局所の感染拡大阻止だけにはもうあまり意味がないと思っています。
私は以下の情報サイトを利用しています。
東京都のインフルエンザ情報
全国のインフルエンザ情報
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2009年01月24日
インフルエンザ~ちょっと興味深い話題
先週は軽症のインフルエンザを脈で見つけ出す作業についてお話ししました。やはりこの方法は有効で、あまり熱のないインフルエンザも見つけることができています。ただ、違うことも少なくないのと、本当に全て見つけているのか?それが心配ではあります。
さて今日は、インフルエンザのちょっと興味深いな、と思ったことをお話します。インフルエンザワクチンの話です。
インフルエンザワクチンを接種されている方も多いと思います。私もかなりの方に接種をしてきました。そしてこの1週間は1日に2人くらいずつのインフルエンザ患者さんを診察してきました。
でも正直なところ、インフルエンザワクチンがどのくらいの効果を挙げているのかよく分かりません。そして今日はとうとう2回接種しているお子さんにも発症を確認しました。やはり少し軽症でしたけれど。
常識的には感染を防御するのは粘膜の免疫が主体だと思います。その粘膜のインフルエンザに対する免疫抗体価が、ワクチンによってどーんと上がるということはないということを本日の講演会で聞きました。
もともと血液中の抗体価が低い、もしかしたら重症になる可能性のある人たちの抗体価は通常の値くらいにはなるようですので、ワクチン接種によって死亡原因になるような重症肺炎などの危険はかなり少なくなると言えるでしょう。
そういうことですので、ワクチン接種をしたからインフルエンザにかからない、ということにはなりません。もしかすると軽症過ぎて、普通の風邪のように扱われているだけかもしれません。このことが逆に感染を広げる原因にならないと良いのですが。
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2009年01月11日