風邪・・いつまでに気づけば軽くすむ?2

 メルマガ前号で風邪を体に引き込む前に対応することが大切であることを書きました。

メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より

 このためには風邪にかかった!と感じる感性が必要になってきます。風邪でクリニックにいらっしゃる方で「早い時期に来た」とおっしゃるほとんどの方が、感冒罹患後4-5日経過していらっしゃっています。

 風邪を引いたらすぐ分かるとおっしゃるHN陽菜さんからメールをいただきました。ありがとうございます。アロマも勉強しなければ!!相当有用なようですね!

 > 症状が出た日のうちか、せいぜい次の日の朝くらいまでに何かしら手を打つ
 > と、引き込まないようです。私の場合は、アロマの出番が多いでしょうか。
 > ティーツリー、ラベンダーなど良く使います。

 HN陽菜さんによると、ティーツリーは殺菌、ラベンダーは免疫力をあげてくれる感じだそうです。風邪に関するアロマの利用方法についてご意見を求めます。
 lohas@jjclnic.jp(全部小文字です)までお願いします。

 さて、横浜のOさんのメールにはとても大切なことが書かれています。

 > 夫も先日突然前夜の湯冷めが原因でだるさを訴え、会社を早退してきました
 > ので、葛根湯を夕食前に与え、少量の鍋料理を食べ、その後すぐに就寝した
 > ところ、翌朝にはケロッとして仕事に行きました。前夜の体温は37.8度です。

 湯冷めが原因であることが明確にされていることが大切なのです。きっと前夜、何か湯冷めの気配を感じていたのでしょう。原因を押さえることができれば、早い対応ができるように思います。私も診察中、どの患者さんからもらったか見当がつくことがあります。

 今度はまたまたパリからYさんのコメント。パリで葛根湯って何だかカッコイイな(笑)。それにやはりホメオパシーですか。複合レメディの内容は聞けませんでしたが、ベラドンナかな?ベラドンナのテーマは「突然」です

 > 風邪の引き始め(毎回症状は違いますが、「来た!」という直感は同じです)
 > に、私もできるだけすぐに葛根湯を飲み、さらに就寝直前にホメオパシーの風
 > 邪用複合薬(これがまた驚くほど効くんです)を飲んでできるだけ早く就寝し
 > ます。首元には巻物をするとさらによい気がします。すると翌朝にはほとんど
 > 良くなっています。長引くことはほぼありません。

 首の巻物も良いようですね。福岡のYさんも1月のメールで強調しておられました。みなさん!喉が痛くなってからでは遅いのです。体の外が攻撃されている間に風邪と勝負しましょう!

2007年02月03日

風邪・・いつまでに気づけば軽くすむ?

 この話は全くのオリジナルなので、不正確だったらごめんなさい。

 私は患者さんの診察をするとき、ときにマスクをし、ときにマスクは面倒でしていません。インフルエンザが流行ってくると、一度休診にしたこともあるので少し慎重になりますが、喉の乾燥を防ぐことが最も風邪予防に大切だと思っているわけです。

 不覚にも風邪をもらってしまった・・と思うときもあります。

 ウイルス感染には、発症までにウイルスが増殖して症状がでるまでの時間がある(潜伏期と呼ばれています)と言われていますが、私は本心ではすぐに症状が出ると思っています。

 もらってしまった!と気づくのですから潜伏期はないことになります。正確には数時間でしょうか。その後だるくなり、何かおかしい、ということになります。

 私はそこで葛根湯の仲間をお湯で飲んでしまい、そこからはマスクを装着して診察し、診察が終わると一目散に帰宅して寝てしまいます。そうするとまず翌日まで症状を引きずることはありません。

 ところが、風邪の治療をしていると、いつまでもずるずる定番の症状が次々とでて、一通りの症状が揃うまで治らないという方が多いのです。

 ずっとこの違いが何か考えていました。

 東洋医学的にはだるさが一段落する感冒2-3日目に、病魔は体内に侵入してくるわけです。この前に体を暖めて、寝られるだけ寝るということで、この侵入を防ぐことができ、治癒期間を大きく短縮できるのではないか?というのが私の結論です。

 このためには、風邪にかかった瞬間を感じ取る感覚が必要ですが、是非どなたか挑戦していただき、ご意見をいただければと思います。

 注)胃弱の方は葛根湯類はあまりお勧めしません。漢方薬エキス剤では桂枝湯、または香蘇散が良いと思います。念のため。

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2007年01月27日

風邪のときに試してみたいこと その2

 女性自身の記事に
 1.緑茶でうがい
 2.ビタミンCを1日1000mg以上摂る
 3.アロマのスチームバス
 この3つが風邪予防には有効なのではないかとありました。これについて。

 Yさんから;
 風邪は殆んど引く事が有りませんし、インフルエンザにも不思議な事に一度
 も罹った事が有りません。平素の予防法としては、風邪は夜引くと言います
 ので、寝る時に首にネッカチーフを巻いて寝ています、首と肩を冷やさない
 為です。
 外から帰って来てからの手洗いと嗽は丹念にしてます、室内の乾燥に対する
 加湿も怠りません。ビタミンCは毎日サブリで少しずつ摂ってますが基本は
 食事からと心得て居ます。

 <コメント>なるほど!かなり研究しておられますね。確かに夜の冷えは風
 邪に直結します。私もハイネックのものを着て寝るようにしていますよ。

 Tさんから;
 アロマに関しては、スチームバスと紹介されている吸引をやると、咳の人は
 もっとひどくなります。それより、お風呂に数滴入れるほうがいいと思いま
 すよ。

 <コメント>アロマのことは私も詳しくないので、本の内容をそのまま紹介
 しましたが、風呂に入れる方が良いのですね。その方が簡単ですし、長続き
 しそうです。実際にやった方でないと分からないコメントですね。

 もみぢさんから;
 私、果物が(アレルギーで)ほとんど食べられないんです(><)
 特にスイカ、メロン、すもも、イチゴ、バナナそしてトマトがダメなのです。
 喉や口の中がかゆくなってしまいます。
 じゃがいもやパプリカのビタミンCは他の野菜に比べて熱に強いと聞いた事
 があるので極力摂るようにしています。

 <コメント>
 口腔アレルギーの方は増えているようですね。果物はビタミンCが豊富です
 から、そこからビタミンCが摂れないとなると、意識して野菜から摂らない
 といけないですね。いろいろ気を遣うことがあるものです。

 じゃがいものビタミンCが壊れにくいのは何ででしょう?Yさんも言ってお
 られましたが。何故か分かる方は教えて下さいね~。

 みみさんから;
 500mlのペットボトルに水+C1000タケダの1瓶の半分を入れて、なるべく1
 日のうちに飲み終わるようにしています。風邪、ひかなくなりましたね〜^^
 見事!!!って感じでした。『あっ、風邪ひいちゃうかも・・』というとき
 には、1瓶そのまま飲んじゃいます。

 <コメント>
 そうか「C1000タケダ」ってビタミンCが1000mgということなのですね(遅)。
 ホントに風邪ひかなくなるんだなあ。当たり前かもしれないけれど、やはり
 驚きですね。

 風邪に関するコメントをまだまだ受け付けています!メールは”>こちらへ!
 lohas@jjclinic.jp

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2007年01月14日

そろそろ花粉症の準備をしましょうか?

 花粉症のシーズンがこれから到来します。ちなみに花粉症とは、花粉(多くはスギ花粉ですが)によって引き起こされるアレルギー性鼻炎です。念のため。

 現在、増加し続けている病気といえば、アレルギー性鼻炎と悪性腫瘍(癌)です。医療が進歩しているのに、研究もどんどんなされているのに、どうしてこんなに増加するのでしょう?

 全く個人的な実感ですし、複合要素が絡んでいるとは思いますが、癌はストレスの関与、アレルギーは生活習慣の関与が大きいのではないでしょうか?

 別のところで偉い先生が、どちらも食事内容と添加物が原因だ!とおっしゃっていましたが、それにも反対ではありません。

 とにかく花粉症の話ですから、これを中医学的に掘り下げて考えて見ましょう。

 中医学では、アレルギー性鼻炎は防御機能(これは「肺」に当たります)の低下と考えるようです。防御の力がない「肺気虚」という状態がどうして生じるのでしょうか?

 これを語るには五行説を考えないといけません。防御機能である「肺」が弱るのは何故か?まず、「肺」の親である「脾」(消化機能)がしっかりしていない可能性があります。

 「脾」がしっかりしない理由、これは、冷たいものや体を冷やすものをを食べ過ぎたり、高カロリーの食事で胃腸に負担をかけたりすることです。思い当たることはないですか?私もスターバックスで今、抹茶ラテを飲みながら書いているのですが、まさにこの状況のことです(><)。

 そして、「肺」には宣散作用と言って「気」が発散していく作用があります。この働きと逆に「気」を体内に蓄える機能を持っているのが「腎」です。この「肺」と「腎」の働きは同調するので、「腎」が弱ると「肺」も弱くなります。

 さて「腎」が弱ってしまう理由、それは過労や睡眠不足です。みなさん、いかがですか?耳の痛い人も多いのではないでしょうか。

 少し時間はかかるかもしれませんが、以上のことに気をつけて「肺」の働きを守ればだんだんアレルギーがなくなるかもしれませんよ。

 今年は花粉が少ない年と言われていますけれど、毎年花粉症が出てしまう方、体質改善では間に合わない方は、2月初旬前後に医療機関に行きましょうね。

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2006年12月31日

インフルエンザワクチン 1回接種?2回接種?

 今日、23区内での今期初のインフルエンザ報告を聞きました。あたたかいのでまだまだだと思っていましたが、確かに乾燥してきましたからね。

 「注射は1回ですか、2回ですか」とよく聞かれます。

 私はそのときにこう答えるようにしています。

 このワクチンの添付文書(説明書)を見てください。
 「・・・生後6ヶ月以上1歳未満は1回0.1mL、2回接種して下さい」
 と書いてあるのですが、
 「2回接種する場合には4週間の間隔をあけて・・」
 と次に書いてあり、何が正しいのかあいまいなのです。

 アメリカでは3歳以上で0.5mL接種するそうです。だったら13歳未満なら
 2回接種するという考え方も間違いではないでしょうね。詳しくはこちら

 みなさんはもうインフルエンザワクチンを打ちましたか?

 打った後に体調が崩れることがあるので、体調万全のときを狙って打っておきましょう。

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2006年12月09日

口腔アレルギー症候群について

 とある講演会で、「口腔アレルギー症候群」について聞いてきました。

 口腔アレルギー症候群
 
 シラカバとかハンノキの花粉症の人に多いのです。シラカバはブナ目カバノキ科カバノキ属、ハンノキはブナ目カバノキ科ハンノキ属です。

 余談ですが、人工甘味料のキシリトールの原料はシラカンバ樹液のようです。

 こういう花粉に対するアレルギーを持っていると、それらの花粉の性質と似た性質を持つ抗原を持つ果物や野菜に対するアレルギーが生じてきます。これが口腔アレルギー症候群なのです。

 私のクリニックでも今まで記憶では2名いらっしゃいます。リンゴ、ビワを食べると口の周りが腫れてしまうとのことです。

 リンゴもビワもバラ科の植物なのですね。各種の報告でもバラ科の果物、特にリンゴで症状が出ている人が圧倒的に多いです。

 バラ科の果物が列挙されていますよ。

 もしかしてこういう事件?も口腔アレルギー症候群かもしれないと思ってしまいます。意外に患者さんが多いのかもしれませんね。

 給食アレルギー事故年300件、原因最多は果物

 講演の途中、ハンノキ属のオオバヤシャブシという植物が気になりました。いや、単に名前が覚えられず、あとから調べたというのが本当のところです。

 ところが、この植物、少し問題になっているようなのです。

 養分の少ないやせた土地に強く、生長が早いために治山や緑化を目的に植樹されているとのこと、一時期のスギの話と似ていますね。そして既に六甲山系では特異な花粉症を引き起こしているとのことです。

 この植物は全国的に新興住宅地に植樹されているらしいので、注意が必要でしょう。季節が同じとは言え、スギ花粉症と思っても、果物を食べたあとに口の周りがかゆくなるようでしたら、オオバヤシャブシを含めたハンノキ属のアレルギー検査が必要と思われます。

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2006年11月26日

めまいと気管支炎の予防について

 今週、めまいの患者さんは減りましたが、気管支炎の人は相変わらず多いです。

 めまいは気候の影響もあると思いますが、たいていは三大原因であるストレス、睡眠不足、疲れがあります。ですので、かなり予防できるのではないかと思います。

 問題は気管支炎です。どう予防するか、作戦が必要です。

 風邪をひいて5日目に喉が渇かないようにすればいいのです。まずは風邪の5日目を認識するところから始めましょう。まず、鼻水、熱発から頭痛、喉の痛みが昨日から始まって、今日増してきた、というところがだいたい5日目です。

 幼児は半分くらい、老人では1.2倍くらいをいつも想定しています。したがって、幼児は3日目、老人では6日目と考えます。もちろん個人差も多少はあります。

 そこでしてはいけないことなどを書いてみます。

 1)ストレス、睡眠不足、疲れ
  めまいと同じですが、これらも喉の潤いのために大切なのです。

 2)部屋の乾燥
  加湿器などで調整しておきましょう。

 3)飲酒
  これは意外に多いのではないかと思います。喉が脱水状態になりますから、
  気管支炎が生じやすくなります。

 4)タバコ
  気管の潤いが慢性的に乏しくなります。タバコをやめてもすぐに潤いは改
  善しませんが、吸い続けると気管支炎がいつも生じやすくなるでしょう。

 上記3つは即効性があると思います。いつも診察のときには原因をほじくり出して(笑)指導するように心がけています。

 禁煙は即効性がないですが、長期的には価値のあることだと思っています。

 昨今、気管支炎の方が増えているのは、私はストレス、睡眠不足、疲れのためではないかと考えています。

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2006年11月18日

今週の病気の傾向

 今週の診察でとても特徴的だったのは、気管支炎とめまいの患者さんがとても多かったことです。

 あまり知られていないことですが、気管支炎は風邪をひいてから5から6日目に一番かかりやすいのです(あくまで私見ですよ)。

 11月7日、8日に気管支炎の患者さんが多かったことを考えると、11月1日か2日ごろに何かが起きていると考えました。

 ところが、気象庁のホームページで気温、湿度の値を確認してみましたが、何も特徴的な数値はありませんでした。めまいも増えているので湿度に変化があるものと確信を持っていましたが、あまり変化はないですね。

 ローカルな風邪の流行だったのでしょうか??めまいの原因はわかりません。

 原因がよく分からず、何か消化不良です。まあ仕方ないですね。

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2006年11月12日

「沖縄26ショック」寿命を縮める要因について

 みなさんは沖縄の「26ショック」というものを知っているでしょうか?これには健康管理に関する大きなヒントが隠されているように感じています。

 長寿国の沖縄に異変

 医療関係者の間では3Cが原因であろうとの推測がなされています。

 沖縄長寿3Cでかげり
 
 コレステロール、シガレット(タバコ)、カー(車)による運動不足ということです。なかなか上手い言い方です。

 豆腐を使った郷土料理などはあまり意識されなくなってきており、本土とほとんど食べるものは同じであるということです。やはり食事は大きな要因と言えそうですね。

 きちんと確認できておりませんが、肺ガン死全国1位のようですね。健康と向き合う文化が育っていないと喫煙率が上がるような印象があります。これはどうも、喫煙率が低下している地域からそうでない地域へとタバコ消費地が移動していることが原因のようなのです。

 あとは運動不足ですか。耳が痛いですね(笑)。ただ、案外地方都市の方が車社会であるがゆえに運動不足になりやすいもののようですね。私も自動車通勤を先日から半分程度にしています。

 他に議論されていたところでは、自殺、飲酒機会が多い、検診率が低いといったところが挙げられていました。そう、今トップを行く長野県は検診率がとても高いのだそうです。うーん、やはり検診は寿命にも顕著な影響を与えるのですね。

 私は生活環境よりもストレスなどの職場環境の方が寿命には大きな影響を与えると思ってきましたが、生活環境もこれだけ影響が大きいということには驚きでした。

 他に参考にしたサイトを挙げておきます。

 揺らぐ長寿王国沖縄
 
 コザの町医者ブログ
 

2006年09月24日

鼻づまり。夏の暑さの影響か、ストレスなのか?

 今日も耳鼻科っぽく、鼻のお話をしてみます。

 大体この季節の鼻詰まりというと、ハウスダスト、または秋の花粉症(東京だと主にブタクサですね)のアレルギー性鼻炎を考えます。

 あとは感冒初期の鼻づまり、そして感冒後期に副鼻腔炎を合併して膿のような鼻汁が鼻に詰まってしまうことを考えます。お子さんの場合には逆の順番で考えて行きます。

 他に鼻づまりの病気といえば、腫瘍とかポリープなど何かができているというようなことでしょうか。それくらいしか思いつきません。

 ところが何が原因かよく分からない鼻づまりの患者さんが2人いました。

 2人は性別も違いますし、共通点があまり見出せないのですが、ひとつだけ共通部分を見つけました。

 首から上が熱いと感じるようなのです。そういえば赤ら顔の男性、かたや首から上に汗をかく女性です。

 ・・・

 男性は暑さの影響のようでしたが、女性はストレスが原因のようです。

 男性には熱を冷ます漢方薬を渡したところ、何と鼻づまりがとれてきたとのことでした。熱いことと鼻づまりは理論的にはつながり難いですが、これは事実です。

 先日も、体の水のバランスを取る漢方薬を使っただけで鼻水が少なくなり、汗かき体質まで修正されて喜ばれた、ということも経験しています。やはり体のバランスは鼻にとっても重要なのです。

 鼻だけでもこんな調子ですから、西洋医学ではどうしても説明のできない病態がまだまだたくさんありそうです。

 ストレスを持った女性にも同じ処方をしてみましたが、どうなりますか?

2006年09月16日