インフルエンザの気の話の続き

 インフルエンザがまだまだ猛威を奮っていますが、診察を重ねるごとに、その邪気を感じることができるようになった、というお話をしました。

 インフルエンザの邪気は本当に独特の強さがあります。他の風邪とかでは全く感じないものです。発症直後でも体感で診断できますよ。

 インフルエンザ迅速診断キット(鼻水を採取して調べる検査)の正診率が、新型の場合、一般には40-65%とされています(本当は10%くらいだと思っています)。でも私の感覚の方が、検出率が高いと思います(?)。

 ところが、この前、そんな感じの強い邪気をもって診察室に入ってきた人で、具合も悪そうな人だったのですが、波動検査でインフルエンザではない人がいました。

 げーっっ。違うの・・?? インフルエンザじゃないのかー?

 実は疲れがひどく、のどが痛いのが取れなくなっている人でしたが、その人の口からは1型ヘルペスの波動を認めました。

 ヘルペスには抗ウイルス剤がありますが、それに触れると炎症の波動がすーっと消えたのです。

 ヘルペスでも同じ邪気が出るんだなー、と変に感心しました。

 波動を感じているのだろうと思うので、その周波数と振幅を感じているのでしょう。インフルエンザとヘルペスの違いはその周波数の違いと考えられます。でもその違いまでは私の感覚では分からないようです。

 うー、修行が足りん!

 さらに音楽でも分かるように、波動には周波数と振幅に加えて、音色も大切な要素です。まだ病気にとって音色が何を表しているのか分かりませんが、だんだんいろんなことが明らかになっていくので、とても楽しいです♪

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2009年10月18日

インフルエンザに麻黄湯、という標語?はいかがなものか

 ドクターの間ではこんなことが言われています。

 「インフルエンザに麻黄湯」

 データ重視のドクター達はみな、麻黄湯がインフルエンザの症状を除く効果が強いとか、総合感冒薬よりも麻黄湯の方が重症化しにくいというデータに飛びついているのです。タミフルよりも解熱剤の使用回数が少ないなどのデータもあるようです。

 今更何を言っているのでしょうか?(苦笑)

 漢方薬は基本的に体に対して働く薬であり、タミフルなどの治療薬はウイルスの増殖を抑える働きだけですから、麻黄湯の方が、効果発現が早いのは考えてみればあたりまえのことです。

 総合感冒薬に至っては、インフルエンザのような強い邪気に対抗できるようにデザインされているとは思えませんから、これも麻黄湯に軍配が上がるのは当然でしょう。比較の対象がおかしいです。

 大切なのは、どういう患者さんに、どのタイミングで麻黄湯を使用するか、ということなのです。

 麻黄湯は漢方薬の中でもかなり副作用のある処方です。胃腸障害もでます。お子さんでも不眠、動悸といった症状が簡単に出ます。インフルエンザの時期によっては思わぬ喉の渇きに苦しめられることもあるでしょう。

 麻黄湯は決してバランスの良い処方ではありません。実際には葛根湯とか、小青龍湯など、少し作用は弱くなるけれど、同じ傾向のもっとバランスの良い処方が好ましい場合が多いと私は思っています。

 (注:麻黄湯がダメというつもりは毛頭ありません。念のため)

 当院でも麻黄を含んだ処方をたくさん用いますが、麻黄湯を使いたくなることはあまりありません。こちらでも麻黄湯に頼る危険性を指摘しています。

 何を考えているのか、麻黄湯を備蓄している医療機関もあると聞きます。生薬である麻黄が品薄になり、値段が上がっているとも聞きます。漢方薬の知識のある先生方から常識的な漢方処方が行われることを私は望みます。

 漢方薬には副作用がないなんて、とんでもない誤解です。漢方薬は適切に使用されて、初めて副作用はほとんど生じないと言えるのです。

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2009年10月11日

栄養療法の準備がもう少しです

 わがクリニックでは、栄養療法を始めようと鋭意努力中です。あとは電子カルテの設定とか、院内掲示物を作るとか、細かい作業が残っています。

 実は私、みなさんに先駆けて実践してみました。

 ただ血液検査をするだけなのです。でも項目が多岐にわたるため、自費診療でお願いすることにしています。

 自分でも栄養療法をどのように位置づけるか、知りたかったのでやってみたのです。すると自分の弱点を見透かしたような栄養解析レポートが返却されてきました。

 カウンセラーの方をクリニックにお招きして、詳細をご指導いただきました。どれもこれもみんな自分が気になっていたことばかり。

 私の場合、食事の仕方に問題があるようなのです。糖質に偏った食事が繰り
されていたこと、しかも甘いモノが大好きなこともあり、血糖値の変動幅が大きくなってしまっているようなのです。

 そこが全ての根源になっていて、そこから亜鉛不足が生じていました。味覚には問題ありませんでしたが、亜鉛の値はかなり低かったですね。

 栄養療法はサプリメントを使います。私は薬類が大嫌いなのですが(苦笑)、試験的にデータに裏付けられた量をきっちり服薬しています。さてさて3ヶ月くらいしてどの程度健康度が増しているのか楽しみです。

 もしも私の栄養解析レポートを見てみたいという方がいらっしゃいましたら、診察のときに私に申し出てくださいね。内緒で(うそ!)お見せします。

 ネットで公開して良いかどうかは会社さんに聞いてからにします。

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2009年10月04日

嗅覚障害への取り組み~アドレナリンを消去せよ!

 ニオイがしにくい、しない、異臭がするということを訴えられる方が少なくありません。

 大抵は副鼻腔炎(ちくのうです)を持っていて、その炎症の影響でニオイの通り道が閉塞する、または炎症で感覚細胞がダメになると考えられています。

 そこで、炎症を除く方法、あるいは神経細胞に働きかけるアプローチが取られますが、なかなか上手くいかないこともあります。

 ある患者さんが、疲れてくるとニオイがしにくくなる、と訴えられたので、

 「むむむ・・まてよ!」

 と思ったわけです。今までは漢方アプローチで、疲れたときののぼせを除くことが、機能を正常化させるのに役立つと信じてきました。漢方薬には容易にのぼせを除くことのできる処方が揃っています。今まではそれを使ってきました。

 確かに効果もありますし、悪くはないのですが、切れ味が今一つなのです。そこで今回考えついたのは、

 「疲れているということはアドレナリンが出ていて、その出てしまったアドレナリンが血管を収縮させて循環障害が生じ、機能障害を起こしているのではないだろうか?」

 ということでした。早速バイオレゾナンス法で前頭部にアドレナリンを探しに行くと、あるあるアドレナリン!

 そこでその日の処方はそのアドレナリンがほぼ消去される波動を持った薬剤の組み合わせにしました。

 血液循環が良くなると、周囲の免疫状態も良くなるので、各種の感染は良くなりますし、そうすると気の流れも良くなるのではないでしょうか?

 まだ結果は出ていませんが、これを耳鳴や難聴にも応用してみようと考えています。わくわく。

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2009年09月20日

インフルエンザ治療・・期待の麻黄湯に死角あり

 インフルエンザが猛威を奮っていますが、当クリニックでも少し患者さんが来ています。現状、A型インフルエンザ=新型ということになっていますが、冬になったらごちゃごちゃになるでしょうね。

 今日、仙頭クリニックの仙頭正四郎先生が東京にいらっしゃって御講演されるとのことで、耳鼻科の同門会を抜け出して(笑)参加してきました。そこで仙頭先生は、麻黄湯(まおうとう)の危なさを指摘されていたので、ご紹介します。

 巷ではインフルエンザに麻黄湯という漢方薬が効くという論調があります。試しに「インフルエンザ」「麻黄湯」で検索してみて下さい。たくさん情報が得られます。しかしここには思わぬ死角が存在するのです。

 麻黄湯は確かに体の防御機能を増強する力が強いのです。抗ウイルス効果も強いかもしれません。通常は麻黄湯を使用することで、まず問題ないものと思います。

 しかし、それは体の内部の生命力や蓄えていたエネルギーを体の表面に総動員して防御機能を高めているわけです。

 インフルエンザで絶対に避けなければならないことがあります。それは感染によって死ぬことです。肺炎などの2次感染が死亡原因として挙げられていますが、これは恐らく体力の消耗により菌やウイルスが増殖して生じることでしょう。

 麻黄湯は自分のエネルギーを使って体表の防御機能を最大限に高めています。ですからもしもこの防御に失敗すると、その時にはすでに消耗している状態ですので、体の弱い人がたくさん服薬すると、場合によると逆に生命の危険が生じる可能性が出てきます。ゴールキーパーも戦いに行くサッカーのようなものでしょう。

 しかも麻黄湯には桂枝という生薬が含まれています。これ生薬には体の中のエネルギーの通りを良くする働きがあります。通常は良い作用がでるものであっても、体表のウイルスを体内に容易に引き込む可能性があると思われます。汎用されている、桂枝茯苓丸などを服薬している人にも同様の注意が必要かもしれません。

 そこで仙頭先生がお勧めなのは、大防風湯でした。キーパーの周りに9人を集めて、2人くらいを攻撃用に残しているようなサッカーを考えてみて下さい。攻め込まれても失点は最小限にできる、つまり死なないようにできる、という考え方です。

 漢方薬使用も、麻黄湯一辺倒にならないようにすべきかもしれませんね。自分の体力を考えて、攻めを厚くするか、守りを厚くするか、考えておく必要があるかもしれません。

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2009年09月06日

栄養療法に注目しています~うつ病も治る?

 うつ病について相談を受けました。

 私もうつ病はなんとかしないといけない病気の一つと考えています。若い人たちが神経科や精神科に抵抗なく受診するのは良いのですが、やたらと薬を飲んでいる人が少なくないことが気になります。

 私は治療経験がないので何とも言えないのですが、たとえばこういう本を読むと、本当にそういう薬を飲むことばかりが正しいのかどうか疑問を挟まざるを得ません。

うつ病は食べ物が原因だった「うつ」は食べ物が原因だった! (青春新書INTELLIGENCE)
 溝口徹(著)、2009/06 青春出版社

 食事内容の乱れと不十分な栄養を改善することで、うつ病はかなり改善されるということが書かれています。栄養はあまり医師が着目しないところなので、決定的な治療方法がない現状では、注目すべき治療法でしょう。

 栄養の状態が悪いと口内炎ができるなど、感染に弱くなるということはしばしば経験します。栄養療法は当方でも積極的に取り入れたいと、現在鋭意準備しているところです。

 栄養解析に基づく治療でどれだけ病気を治すことができるのか楽しみですし、「より健康」になるためのツールとして良いものが提供できるのではないかと考えています。

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2009年08月16日

(中医学)耳鳴について考える3~肝の異常

 耳鳴の講義を菅沼栄先生から受けました。菅沼先生のプロフィールとも言えるサイトを先週もご紹介しました。東洋学術出版社のサイトです。

 耳鳴治療は難しいものですが、基本的考え方を整理したいと考えています。先週は腎の異常についてお話しましたが、今週は肝の関わりについてです。

 ストレスや疲れは体の中のエネルギーをぐっと凝縮させます。するとそれは熱と化して火邪となり、肝胆の経絡にそって上昇し、耳を傷めるとされています。この結果が耳鳴や難聴なのです。

 熱が体を上りますから随伴症状としては、頭痛、顔面紅潮、イライラ、不眠と、のぼせのときのように頭の熱症状が数多く出ます。熱が上へ上へと行ってしまうので、熱が下に逃げる=通便もなくなり便秘しやすくなります。

 悪化する因子として大きいのは、ストレス、飲酒、疲れ、睡眠不足でしょう。前2者は熱が体内に生じます。後2者は熱を冷ますための体の水分(津液)が失われ、体内の火を消すことができないために症状が悪化するのです。

 治療の原則は清熱(熱を冷ます)と瀉肝(肝を下すこと)が中心になります。最も代表的な処方は、日本においては適応症でないのですが、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)です。熱を冷ます力が強いので、強いストレスの方には有効性が高いです。

 ただ、今の季節は湿気が多いので気の巡りが悪くなりがちで、竜胆瀉肝湯の効果が少し落ちることもあります。その場合には疎肝作用のある四逆散に理気効果のある香蘇散を加えるというやり方もあります。竜胆瀉肝湯に四逆散を加えることもあるそうです。ナルホド。

 急性期の耳鳴にはあまり効果はありませんが、よく使われる加味逍遥散にも疎肝作用と清熱作用がありますので、特に感情的、精神的要因から生じた耳鳴に少し長く投薬したい時に使うことがあります。

 耳鳴の漢方治療シリーズは如何だったでしょうか?

 なかなか難しい耳鳴治療ですが、原因が腎、脾、心、肝のどこにあるのかを見極めると、少し解決に近づけるのではないかと思います。

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2009年06月21日

【院長の独り言】~ 重金属蓄積の問題

 重金属の体への蓄積は主に、歯科金属とマグロなどの刺身からと考えます。歯科金属は、歯科の先生の中ではもちろん問題ないものと考えられています。でも金属の問題は、長期間かかってできる障害である可能性があるので、分かりにくい側面がありますし、また問題が生じてからでは、取り返しがつかないということも言えると思います。

 マグロにも水銀が蓄積すると言われていますが、現実に刺身を食べる量を減らすと障害が取れる人も中には見受けます。まだ少数ですが・・。

関連ブログはこちら

2009年06月14日

【院長の独り言】~ 栄養学の勉強

 
 栄養学の勉強をしようと思っています。先日、サプリメントを飲んでいると、どうも体調が悪い感じがしました。飲むのを止めると気のせいか体調が戻りました。このように、たとえマルチビタミンでも、根拠に基づいて飲まなければいけないと再認識したからです。
 栄養学は医師が最も苦手とする分野のひとつです。上手くいくかどうかわかりませんが、少しずつ勉強していくつもりでいます。

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2009年06月07日

耳鳴について考える2~脾と心の異常

 耳鳴の講義を菅沼栄先生から受けました。菅沼先生のプロフィールとも言えるサイトを先週もご紹介しました。東洋学術出版社のサイトです。 

 耳鳴治療は難しいものですが、基本的考え方を整理したいと考えています。先週は腎の異常についてお話しましたが、今週は脾と心の関わりについてお話します。

 脾は消化吸収の働きを担いますが、脾の力が減少すると吸収したエネルギーが頭(心)に届かなくなり、耳の失調が起こるとされています。この状態は心血不足といわれる状態です。こういう人には活血法と昇陽(エネルギーを上(頭=心)に送る)が必要になると考えられます。

 脾の働きが悪いので、昇陽させることを重点的に考えるなら、代表的処方は補中益気湯だと思います。ただし、後で触れますが、痰湿が頭に生じて症状が出ている場合には、降濁しにくくなり、症状が悪化することもあります。

 活血については、以前にお話した認知症の活血法と同じように治療をしていきます。更年期の耳鳴などはここに含まれると予想できます。

 当帰芍薬散が使いやすいですが、積極的に活血したい場合には、冠元顆粒も考えてよいでしょう。

 逆に、頭で生じた老廃物を体に戻すのも脾の働きですが、この働きが弱ることでも耳の症状がでてしまいます。汚れた水が頭に溜まるという意味で痰湿(あるいは陰濁)が頭に溜まると表現します。この場合、降濁(汚れを頭から除く)が治療の基本になります。清暑益気湯(せいしょえっきとう)には黄柏(おうばく)という生薬が入っていて、その作用を生じます。痰湿を除くということを中心に考えるならば、温胆湯(うんたんとう)を考えます。 

 美食でも痰湿が全身に現れ、頭まで上昇してしまうことがあります。この場合にも降濁して治療しますが、入ったカロリー量が多いため、湿熱の状態になっているため、同時に清熱(熱を除く)する必要があります。食事の内容も少し考えるべきなのかもしれませんね。

 次回は肝にまつわる耳鳴について解説します。

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2009年06月07日