風邪について最近思うこと~どこまで治療するか

 最近、風邪についてちょっと考えていることがあります。

 それは、治療が上手く行ったな、と思う人ほど次の風邪を簡単にひいてしまうということです。

 う~ん・・・。どうしてかしら。気のせいなのでしょうか?

 特に漢方薬を使用して治療がキマッたときは、劇的に良くなる印象があります。しかし、自分がどうして風邪になってしまったのか、などと生活を見直す機会を奪っているのかな?と考えているのです。

 子どもの治療でも同じことが言えます。

 すぐに鼻水を止めて欲しい、と言うみなさんの気持ちはとても良く分かります。でもお子さんを強く育てたいという観点から言うと、あまり手を貸さない方が良いのかもしれません。

 先日、とあるお母さんともお話しましたが、後遺症が残らないような程度に手を貸していくということが大切なのかもしれません。

 覚えておきたいことは、子どもは病気に耐えることだけで強くなっていきますが、大人は強くならないので、生活を見直さないとまた病気になってしまうということです。

 大人は子どものように柔軟ではありませんから、病気を、生活パターンを見直す機会ととらえては如何でしょうか?

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2008年04月06日

コレステロールが低いほうが危険・・?

 いつかこういう話題がでるのではないかと思っていました。なお、新聞記事が読めなくならぬように「ウェブ魚拓」と「TinyURL」を使用しています。

 コレステロール、低い方が危険=男性は高いほど死亡率減る~富山大など
記事1 記事2

 17万人の分析とのことですので、無視できませんよね。以前もメルマガで書いたことがありますが、心筋梗塞などの血管の病気ではリスクが下がるようですが、免疫力が落ちるのではないかと指摘している本もあります

 4月から特定健診が始まります(具体的にはよく知りません。ごめんなさい)。コレステロールの適正値が自分の場合いくつになるのか、一応参考になるサイトを挙げておきます。

 1分で判定!あなたのコレステロール目標値-特定健診・特定保健指導All About

 でも45歳を超えるだけで総コレステロール値は240mg/dl未満から220mg/dl未満が適正値になるのだとか。新聞記事とは随分と値に開きがありますね。

 こういう内容では保険会社のサイトが参考になると思います。
 共栄火災~お役立ち情報「見直されるコレステロール

 私はこういう情報では、心筋梗塞の生じやすさよりも、総死亡率の方が重要な感じがします。あまり厳格な管理はどんなものか、と思っていますけれど、みなさんは如何感じられたでしょうか?

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2008年03月29日

ホントに花粉症ですか?本当に花粉症が悪化したの?

 花粉症は日本人全体の大問題であると思います。しかしいくつか知っておいていただきたいことがあります。

 花粉症の診断ですが、血液検査で陽性だから花粉症!ということがかなり言われているようです。しかし、これはあくまでも花粉に反応し得る体であるということを言っているに過ぎません。

 一番大切なことは何か?それは花粉が飛んだであろう日、つまり暖かくなったり、風が強く吹いた日に症状が増悪することが確認されることです。

 大体はそういうことがあって花粉症だろう、と暫定診断されて血液検査をすることになるのですが、時として天候との相関がはっきりしないこともあるのです。実はホコリに反応しているということもあります。

 症状も確からしい、血液検査でも陽性となると花粉症か、というとそうとも言い切れません。鼻汁内に好酸球というアレルギーを起こす細胞ががあるかどうかを調べて、症状、血液検査、鼻汁中好酸球の総合判断ということになります。花粉エキスによる症状の誘発までやるのが正式な診断法ですね。関連サイト1 関連サイト2

 目の症状を訴える人が多いですが、結膜にアレルギーに関わる細胞が誘導さ
 れるかどうかは、あまり問われないようですね。関連サイト

 私はこれらの診断には大きな落とし穴があるように感じます。今日の鼻水が花粉によるものか、風邪によるものかを鑑別することはできないのです。以前から脈の重要性を話していますが、脈は花粉に反応すると、浮いてくるようです。これはリアルタイムで都合が良いです。ただし逆に、花粉症の人がこの季節に風邪をひいたときにはあまり有用なツールではなくなります。

 昨年のような花粉の少ない年から花粉症になったと訴える人、それと生活が変わらないのに急に薬が効かなくなる、とくに症状の抑えが全く効かない感じの人は、ホントに花粉症なの?花粉症が悪くなったというのは本当??と思いながら脈をみることが多いです。

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2008年03月23日

人相も重要な健康管理の指標になる!

 三白眼って知っていますか?

 実は、第25回生命情報科学シンポジウムに参加したとき、末松知子さんの講演をお聞きしたときにでてきた人相でした。最悪の相とされているようですね。

 末松さんによると、事故、病気、暗殺などが起こり得る人相であるとのことでした。故ダイアナ妃も数日前には三白眼だったとか。確かにケネディの写真だと明確に三白眼であることがわかります。驚きです。

 口の大きさや口唇の厚さ、眉間のしわ、耳の形、みんな健康と関連のあることのことで、最近の若者の人相をとても心配されていました。健康的にも良くない人相であることが多いとか。人相判断はツボを結ぶ線である経絡と重なる面もあるように感じました。

 詳しくはこの本をどうぞ。私も読もうと思っています。
 ★『宇宙のリズムが人生を変える』★
 葉瀬中とも子(著)本の森(1999/08)

 あとは食べ物の陽性と陰性を十分に理解して食べることを教えていただきました。「何を食べたら健康になれる!」という理論はおかしいのですよね。総合的にどういうバランスで食べたか、ということが一番大切でしょう。

 私の場合はコーヒーの量が問題でしょうね。定食屋にマイカップを置いて、今もそこでコーヒーをがぶがぶ飲みながらこの原稿を書いているわけです。紅茶は陽性が少ないようです。紅茶に変えようかな。

 実は末松知子さんは衆議院議員末松義規さんの奥様です。末松議員の講演も拝聴しましたが、実に視野の広い方のように思いました。その視野の広さを感じさせるサイトがありますのでご紹介します(特定の政党を応援する気はありませんので、念のため)。以前から注目していたサイトです。
 

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2008年03月16日

(再掲)風邪と花粉症の区別について

 2月までは「花粉症になりました」という患者さんの半分以上が風邪、という状況が続きましたが、3月に入り花粉が本格的に飛散し始めて、花粉症の患者さんが多くなってきました。

 こうなるとかえって風邪の患者さんを見分けるのが難しくなります。花粉の攻撃を受けるだけで脈は浮いてしまうので、風邪があっても花粉症の人では頼りの脈の診察が役に立ちません(涙)。

 あと頼りにするのは、気候と症状の移り変わりが一致しているかどうか、ですね。これはかなり話を聞かないと分からないのですが、花粉症の患者さんは気温が高いときや風が強いときには明らかにくしゃみ鼻水が増えます。

 先日、花粉症調査のお願いをしました。 

 こんな調査をしなければならぬほど、花粉症と風邪は見分けるのが難しいのですよ。この調査は花粉症と風邪がどのくらい違っていて、どのくらい同じなのかを知るための基礎調査です。

 何でこんな調査をしようと考えているのかというと、花粉症も風邪も、東洋医学的には、風邪(ふうじゃ)が外から体に入ってきて、体がいろいろに反応するということでは同じだからです。

 当方の診断の精度を上げるために必要な調査ですので、もしもご協力いただけるのであれば、lohas@jjclinic.jpにメールを下さい。症状記入用紙を返信いたしますので。

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2008年03月09日

副鼻腔は熱の効果器だ!

 以前に、副鼻腔の粘膜が腫れている患者さんで、水分摂取の制限(と言っても、4L飲んでいるので通常の量にするように指導しただけですが)をしたら劇的に良くなったという話をしたことがありました。

 私は正しいことを言っているという確信がありましたが、偉い先生たちには、体内の余剰の水分が鼻に溜まったり、鼻水として出ることはない、と一蹴され、大変に嫌な思いをしました。

 最近、副鼻腔は水分だけでなく、熱の効果器でもあるという確信を抱いています。つまり余分な熱を副鼻腔から捨てているわけです。

 では、どのようにでしょう??

 風邪をひいた人をみていて思ったのですが、ウイルスに反応して生じた熱が最後に行き場を失って、膿のような鼻水として排泄されているような感じがして仕方がなかったのです。しかしどうしても自信が持てませんでした。

 しかし、とある患者さんをみてこれが確信に変わったのです。

 その患者さんはがっちりとしたお子さんで、平素はとてもよく食べるそうです。普段から膿のような鼻水をたくさん鼻に溜めているので、エネルギーが余っているのだなあ、と思っておりました。

 その患者さんが急に2日間食欲不振になったときのことです。いつもならたくさん溜まっているはずの鼻水が・・ほとんどなくなっていました。あまりの(良い)ショックで、私は何度も頷いてしまいました。

 副鼻腔は水と熱の処理器官であるというのが私の結論です。

 もう医師になり17年経過しましたが、未だにたくさんのことを患者さんが教えてくれます。本当に感謝感謝です。

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2008年03月02日

今年の風邪の最大の特徴とは・・?(エネルギー医学)

 今年の冬の風邪の最大の特徴は何か・・?

 私が耳鼻科だからそう思うのかもしれませんが、中耳炎が多いことです。

 風邪をひいて子どもなら鼻水が垂れて次の日、大人なら3日くらい置いて、急に耳が痛くなってきます。しかもシャープな痛みです。

 へえ、そう??という声が聞こえてきそうですが、この中耳炎はエネルギーが体をたくさん上昇してこないと生じない中耳炎なのです。

 簡単に言うと、ハナタレから中耳炎になっているのではなく、風邪に対抗しようとする体のエネルギーが大きすぎて耳に集まってしまって、その結果として中耳炎が生じているのです。

 このエネルギーがどうして大きくなってしまっているのか、仮説を考えてみました。
 1)飽食の時代なので、反発するエネルギーを生みやすい
 2)ストレス、過労、睡眠不足により、エネルギーの抑えが効かない
 3)この冬が寒いので、風邪になったときにより大きな反発エネルギーがでている

 こういう中耳炎は元々5月に多いものなのです。体のエネルギーがどんどん生まれる季節です。中耳炎だけでなく、そのエネルギーが頭に上って五月病なんて状態も生まれます。

 でもそれが今年は1月に来ているのです。回りに耳が痛い人が増えていませんか??その人はどんな人でしょう?食べすぎ?睡眠不足?あるいは薄着の人でしょうか?

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2008年02月23日

慢性的な腰痛、関節痛、神経痛、筋肉痛に!

 先日、漢方薬の講習に行ってきました。そのときにピンと来た処方がありました。「疎経活血湯(そけいかっけつとう)」という処方です。

 慢性的な腰痛、関節痛、神経痛、筋肉痛に効果があり、どうやら頭痛にも良いようです。「活血」というだけあって、血の滞り由来の痛みであればかなり効果が出そうです。久しぶりにコレだ!という処方です。

 どうしてここで紹介するのかというと、血の滞りで痛みを訴えている人はかなり多いだろうという予想があるからです。痛み止めを時々使ったり、温めたり冷やしたりしながら何とかしている、という方は多いと思います。

 そういう方に一度試していただきたい処方です。ただ、医薬品と薬局で売っているものとでは、生薬の量にかなりの差があるようです。試してみたいという方は漢方医を訪れてみてはどうでしょう?

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2008年02月16日

またまた花粉症のお話(皮肉調)

 スギ花粉症の症状が出ていると訴える患者さんが増えてきました。

 先日、とある有名医学雑誌の付録についてきた「患者さんのための花粉症治療」という記事を読んで、苦笑苦笑の連続でした。

 症状の内容や強さと薬をできるだけ合わせるために、よく患者さんの話を聞きましょう、ですって・・・。当たり前のことじゃないですか??

 サプリメント関連の販売も、「これを飲んだら症状が軽減できる」というようなレベルの話がほとんどですね。あーあ。

 何でもっと花粉症にならない体を作る、というような真剣な議論が起きないのですかね?手軽なところでは東洋医学の勉強が役に立つと思いますけれど。

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2008年02月10日

花粉症~ちょっと遅いけれど予防の話

 スギ花粉症の勉強を中医学的にしてきました。

 昨今花粉症も変わってきたということです。何が変わったかというと、以前は「風寒型」つまり寒がり、頭痛で口は渇かない、風邪の初期症状と同じような症状の人がほとんどだったとのことです。

 ところが、昨今は「風熱型」「湿熱型」と呼ばれるような、熱感をもっている人、水分を処理しきれない人が多くなってきているようです。これは私の実感と一致します。

 熱を生むのは多くはストレスと睡眠不足、そして水分を処理しているのは胃腸の働きです。あまり胃腸の働きは花粉症では重要視されませんが、胃腸を整えるだけで花粉症にならずに済む人も少なくないのではないでしょうか?

 もうシーズンインしてしまったので、もう少し早く言えばよかったかな?

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2008年02月03日