インフルエンザワクチン 1回接種?2回接種?
今日、23区内での今期初のインフルエンザ報告を聞きました。あたたかいのでまだまだだと思っていましたが、確かに乾燥してきましたからね。
「注射は1回ですか、2回ですか」とよく聞かれます。
私はそのときにこう答えるようにしています。
このワクチンの添付文書(説明書)を見てください。
「・・・生後6ヶ月以上1歳未満は1回0.1mL、2回接種して下さい」
と書いてあるのですが、
「2回接種する場合には4週間の間隔をあけて・・」
と次に書いてあり、何が正しいのかあいまいなのです。
アメリカでは3歳以上で0.5mL接種するそうです。だったら13歳未満なら
2回接種するという考え方も間違いではないでしょうね。詳しくはこちら。
みなさんはもうインフルエンザワクチンを打ちましたか?
打った後に体調が崩れることがあるので、体調万全のときを狙って打っておきましょう。
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2006年12月09日
見えないものへの畏怖
耳鳴りの治療について考えていました。
私が考えていたのはストレスによる耳鳴治療です。どんな薬を飲んでも治ったことがない人で、以前に黄連解毒湯で少しだけ耳鳴りが良くなった人の治療の続きです。
ストレスは中医学では肝気鬱血と言って肝の経絡(ツボを結ぶ線ですよ)に気が渋滞すると言われています。ですので治療としては、肝の経絡にある余った気を捨てる(瀉する)ことが中心になります。
確かに黄連解毒湯にもそのような作用があります。でも竜胆瀉肝湯の方がより目的に合いそうです。さて、では保険診療ではどんな人にこの処方が使えるのかというと、膀胱炎、尿道炎くらいのものです。
「むむむ・・・保険診療はムリか。中医学の教科書には竜胆瀉肝湯がストレス性の耳鳴治療の最初に書かれている処方なのに・・・」と残念に感じたのは言うまでもありません。
でも、そういう薬もあるのだけれど、と一応その患者さんに話してみました。
すると患者さんは驚いた表情でこう言うのです。
「私、膀胱炎があるんです!」
私も呆気に取られてしまいました。保険病名に堂々と「膀胱炎」と記載して処方をお出ししたことは言うまでもありません。何かの偶然でしょうか?
しかし次に同じ話をした患者さんも「とても尿の出が悪くて困っていたのです」ということでした。二度びっくりです。やはり耳鳴りと膀胱炎の間には何か関連があるとしか思えません。
結果はまだ出ていないのですが、効果が出そうな予感がします。西洋医学者は、これだけの事実があっても関連を認めず単なる偶然と言い張るのでしょうね。私には見えないつながりが感じられるのですけれど。
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2006年12月03日
日経CME座談会2006年11月29日「地域に根ざした花粉症治療を考える2007」
花粉症の低年齢化にどう対処するか
東京の花粉症予測と対応について
2006年11月29日
夕刊フジ2006年11月28~30日
「インフルエンザ今年の傾向と対策1・2・3」
2006年11月28日
口腔アレルギー症候群について
とある講演会で、「口腔アレルギー症候群」について聞いてきました。
口腔アレルギー症候群
シラカバとかハンノキの花粉症の人に多いのです。シラカバはブナ目カバノキ科カバノキ属、ハンノキはブナ目カバノキ科ハンノキ属です。
余談ですが、人工甘味料のキシリトールの原料はシラカンバ樹液のようです。
こういう花粉に対するアレルギーを持っていると、それらの花粉の性質と似た性質を持つ抗原を持つ果物や野菜に対するアレルギーが生じてきます。これが口腔アレルギー症候群なのです。
私のクリニックでも今まで記憶では2名いらっしゃいます。リンゴ、ビワを食べると口の周りが腫れてしまうとのことです。
リンゴもビワもバラ科の植物なのですね。各種の報告でもバラ科の果物、特にリンゴで症状が出ている人が圧倒的に多いです。
バラ科の果物が列挙されていますよ。
もしかしてこういう事件?も口腔アレルギー症候群かもしれないと思ってしまいます。意外に患者さんが多いのかもしれませんね。
給食アレルギー事故年300件、原因最多は果物
講演の途中、ハンノキ属のオオバヤシャブシという植物が気になりました。いや、単に名前が覚えられず、あとから調べたというのが本当のところです。
ところが、この植物、少し問題になっているようなのです。
養分の少ないやせた土地に強く、生長が早いために治山や緑化を目的に植樹されているとのこと、一時期のスギの話と似ていますね。そして既に六甲山系では特異な花粉症を引き起こしているとのことです。
この植物は全国的に新興住宅地に植樹されているらしいので、注意が必要でしょう。季節が同じとは言え、スギ花粉症と思っても、果物を食べたあとに口の周りがかゆくなるようでしたら、オオバヤシャブシを含めたハンノキ属のアレルギー検査が必要と思われます。
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2006年11月26日
めまいと気管支炎の予防について
今週、めまいの患者さんは減りましたが、気管支炎の人は相変わらず多いです。
めまいは気候の影響もあると思いますが、たいていは三大原因であるストレス、睡眠不足、疲れがあります。ですので、かなり予防できるのではないかと思います。
問題は気管支炎です。どう予防するか、作戦が必要です。
風邪をひいて5日目に喉が渇かないようにすればいいのです。まずは風邪の5日目を認識するところから始めましょう。まず、鼻水、熱発から頭痛、喉の痛みが昨日から始まって、今日増してきた、というところがだいたい5日目です。
幼児は半分くらい、老人では1.2倍くらいをいつも想定しています。したがって、幼児は3日目、老人では6日目と考えます。もちろん個人差も多少はあります。
そこでしてはいけないことなどを書いてみます。
1)ストレス、睡眠不足、疲れ
めまいと同じですが、これらも喉の潤いのために大切なのです。
2)部屋の乾燥
加湿器などで調整しておきましょう。
3)飲酒
これは意外に多いのではないかと思います。喉が脱水状態になりますから、
気管支炎が生じやすくなります。
4)タバコ
気管の潤いが慢性的に乏しくなります。タバコをやめてもすぐに潤いは改
善しませんが、吸い続けると気管支炎がいつも生じやすくなるでしょう。
上記3つは即効性があると思います。いつも診察のときには原因をほじくり出して(笑)指導するように心がけています。
禁煙は即効性がないですが、長期的には価値のあることだと思っています。
昨今、気管支炎の方が増えているのは、私はストレス、睡眠不足、疲れのためではないかと考えています。
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2006年11月18日
今週の病気の傾向
今週の診察でとても特徴的だったのは、気管支炎とめまいの患者さんがとても多かったことです。
あまり知られていないことですが、気管支炎は風邪をひいてから5から6日目に一番かかりやすいのです(あくまで私見ですよ)。
11月7日、8日に気管支炎の患者さんが多かったことを考えると、11月1日か2日ごろに何かが起きていると考えました。
ところが、気象庁のホームページで気温、湿度の値を確認してみましたが、何も特徴的な数値はありませんでした。めまいも増えているので湿度に変化があるものと確信を持っていましたが、あまり変化はないですね。
ローカルな風邪の流行だったのでしょうか??めまいの原因はわかりません。
原因がよく分からず、何か消化不良です。まあ仕方ないですね。
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2006年11月12日
吉村和敏さんの写真展
吉村和敏さんの写真展に行って来ました。
吉村さんとは知人の紹介で知り合いになりました。しかししばらくお会いしなかったので、久しぶりにお会いできるかな?と楽しみにしておりましたが、残念ながらご本人は不在でした。
彼は相変わらずの表現力でカナダを写真に収めています。そんな中でいつもいいなあと感じるのは、老人が家族と地域と仕事に誇りを持っていることです。こんなにいい顔はやはり誇りがないと生まれないと感じます。
牛の彫り物を作っている老人、数十年ぶりで里帰りした未亡人、巨大カボチャを作る農夫・・・こんな風に歳をとってみたいと思うような表情ばかりです。自然も人もみんな見ていただきたいです。
11月9日まで、新宿三井ビル1Fペンタックスフォーラムにて(無料)。
行かれない方はこちらをお買い求め下さい。私も買いました。
林檎の里の物語―カナダアナポリス・ヴァレーの奇跡
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2006年10月29日
高気圧カプセルって何が良いの?
驚きの新聞記事を見つけました。
日経プラス1の18面に「一躍人気のベッカムカプセル、肝心の効果 未知数」とありました。
先日、第59号で高圧酸素の効能について話しました。
これはどうも高気圧カプセルとは異なるものらしいですね。実は早実のハンカチ王子と騒がれた斉藤投手が使ったのはこの高圧カプセルのようです。私は高圧酸素だと思ったのですが、そうではないのですね。まちがえた・・。
しかしこの高気圧カプセルですが、効果も安全性も検証されていないというのには驚きました。これから検証されるとか書いてあります。確かにどういう効能なのか予想がつきません。
さらに言うと、そういうものが使われることに何の規制もないことにも驚いています。
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2006年10月22日
野菜の量り売りについて
先日、ネット上で面白い記事を見つけました。
野菜・果物の「裸売り」ワースト企業は東急ストア
今までこういう論評を今まで読んだことがなかったので、ちょっと目をひく内容でした。
私も少ないながら7ヶ月外国で暮らしましたが、そのときにはほとんどの野菜、果物は量り売りでした。違和感は全く感じなかったですね。
ところが日本に帰ってくると不思議なもので、品物がパックに入って売っている状態にすぐに慣れてしまい、違和感がなくなってしまいました。
しかし確かに量り売りのときにはゴミの量がかなり少なかったかもしれません。ごみを減らすために、こういう視点が必要なのですね。
この記事で面白いのは、企業間の比較をしているところです。野菜と果物を対象に裸売りをしている品数の全体に占める割合を見てみると
イオン 17.2%
イトーヨーカドー 14.3%
サミット 9.6%
ダイエー 7.7%
東急ストア 6.7% とのことでした。
記事の中で東急ストアは、ばら売りできるものを増やしていく方針だけれど数値目標などはなく、紙トレーの使用、トレーの再利用などの方を進めていきたいと考えを述べています。
しかし、トレー自体が無くなる方がごみの量の観点からは優れているのは自明のことです。よく考えると、野菜や果物を裸売りすることによって、石油消費量を減らすことができますし、ダイオキシンの発生量も抑制することができますね。これは良いことばかりのように感じます。
しかしさらに東急ストアは、「消費者からそういう声が上がらないから」ということを理由にして裸売りには消極的だと答えています。
売り方、買い方は単に習慣の問題だと思うので、企業側から裸売りをするぞ、という姿勢を見せることで、消費者側も賛成の声を上げやすくなるのではないでしょうか。消費者側がそういう文化に慣れていないということに企業側にもう少し配慮があっても良いと思います。
そして消費者側にも賢い消費者になるための仕組みが必要かもしれません。外国ではこういう運動が盛んなようですが、日本では、例えば不買運動のような消費者運動のようなものはあまり起こりません。しかしこれからは日本でも、環境に配慮しない企業のものは買わないというような、ものを言う消費者が増えていくべき時代になってきているのかもしれません。
メルマガ「実践ロハス生活!これであなたも医者いらず」より
2006年10月22日