新しい布団でいびきが増えるのは何故?

 新しい布団になってからいびきが増えた、というと皆さんどのようなことを考えるでしょうか?

 恐らく新しい布団にたくさんホコリがついていてアレルギーでも起こしたのではないか?という風に考えると思うのです。

 しかし新しい布団ですよ。ホコリがあるとも思えません。

 そこで考えました。

 もしかして新しい布団を体が嫌がっているのではないか?と。

 例えば衣類にしても、自分の体質に合わないものを身につけると鼻が詰まってきます。それを考えると、どんな性質の布団かは分かりませんが、布団が変わって線維の何かが体質に合わず、鼻が詰まるということは可能性としてはあり得ることです。

 ではどのように確認すればよいでしょうか?

 前の布団と今の布団を目の前に置き、呼吸を意識しながら片方ずつ触れてみれば良いのです。体のための心地よい状態は呼吸が楽になりますし、体に良くないものを触れると呼吸が浅く苦しくなります。

 鼻が詰まるとそれだけ口呼吸になる機会が増えますので、いびきも起こりやすいのではないかと思いますよ。

 どうぞご自分の布団で通常よりも呼吸が苦しくならないか、確認してみて下さい。

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2012年11月18日

癌の治療 ~ 西洋と東洋の考え方

Tさんからメールをいただきました。いつもありがとうございます。

 「テレビで肺がん治療に関して見たけれど、免疫を上げるという発想がなく、従来通りの手術、放射線、抗ガン剤ということばかりが話題になっていてショックを受けた」とのことでした。

 その番組はこれですね。
 
 テレビ番組がどういう風に作られるのかは分かりませんが、やはりその道の第一人者がお話するのでしょうから、免役療法のような評価の分かれる内容について言及することは難しいでしょうね。

 以下、私の考えです。

 癌を手術、放射線、抗ガン剤で治療するというのはいかにも西洋医学的だなと感じます。癌は悪者であり、それをやっつけるという発想です。

 でも癌は悪者なのでしょうか?

 東洋医学では自分の身体に目を向けて免疫を上げて癌を処理していくというプロセスを考えるのだと思います。もちろん治療に切れ味があるわけではないので、癌の進行が早くなってしまったら手遅れになることもあるでしょう。

 やっぱり癌は悪者に見えますか?

 でも私には、今までの生活の結果が癌として出てきたように感じられます。生活習慣が悪かったのか、生活環境が悪かったのか、人間関係が悪かったのか、いろいろあるでしょう。そういうことを考えることが大切なのかもしれません。

 そう考えると癌がいろいろなことを教えてくれているのかな?と思います。相手が癌ですから、やっつけることも治療として大切なことはもちろんですが、それだけでなく癌が何ででてきたのかを考えてみるのも大切でしょう。

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2012年11月11日

アレルギーの治療 ~ 野菜ジュースを止めてみる

 体のために野菜ジュースを毎日飲んでいます、という患者さんが少なくありません。しかし食材選びには十分な注意が必要です。

 今回の患者さんはアレルギー性鼻炎の患者さんです。アレルギー性鼻炎の場合には野菜を生で摂取することは避けた方が無難です。

 野菜自体には栄養があり、熱を加えない方がより栄養が摂取できるという側面があります。しかし、野菜はときに土壌汚染の影響を受けることがあり、それがアレルギーを助長しているような印象を持っています。

 今回はどのようになるか分かりませんが、野菜ジュースはとりあえず避けていただくことにしました。

 その方は漢方処方を別の漢方専門病院から受けているのですが、あまり上手く行っていない様子です。やはりどんなに症状を抑えるように処方をもらっても、その原因は大きいときには処方の切れ味は悪くなります。

 それと漢方の専門であっても気の流れまではチェックしていないかもしれません。体調により、気候により、時により気の流れは変化しますけれど、その人の症状に合っている処方をいくらもらっても、気の流れの改善が伴わないと、体に合った処方ということにはなりませんのでご注意を。

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2012年11月04日

ストレスは悪いもの~癌抑制遺伝子

 癌は早期発見がとても重要な病気であることはご存知でしょう。

 でもどのように早期発見するかはとても難しいです。健康診断を頻繁にすれば良いのでしょうか?

 それもひとつの方法とは思いますが、年に一度の健康診断では完全とは言えないと思います。

 昔話になりますが、私の父親は毎年健康診断を受けていました。しかしあるとき、しかも健康診断を終えて2カ月のときに胃癌、しかも進行癌であることを告げられて亡くなりました。

 何故こんなことが生じたのか、と考え込んでしまう出来事でした。

 最近、患者さんをみていて少し思うところがあります。

 癌を進行させる要因はストレスが大きいのかな?と。

 癌細胞は日常の生活でも相当数できていると言われています。それを免疫が阻止しているのが通常です。

 しかしストレスがかかるなど免疫を下げる要因が強くなると、癌細胞を抑える力を増さなくてはいけません。そこで癌抑制遺伝子が発現するのだと推測しています。

 ストレスが強くなると癌抑制遺伝子が強く発現し、ストレスから解放されると癌抑制遺伝子が検出できなくなるのを見るにつけ、ストレスとはいかに悪いものか、思い知らされます。

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2012年10月07日

いまごろになって夏風邪の流行が・・

 夏風邪がいまだに流行しているようです。

 アデノウイルスの感染はお子さんのプール熱のウイルスで、真夏に流行するのが一般的ですが、涼しくなってきた今でも感染している人がいることに、少々驚いています。
 
 まあ、明確にアデノウイルスの感染かな?と意識するから見つかるという面もあるので、いままで気がつかなかっただけなのかもしれません。普通の風邪にしてはおかしいと大きな病院に紹介してみたら、やはりアデノウイルスの感染だったということもありました。

 こんな季節までアデノウイルスの感染があるのだな、とあらためて感じさせられます。

 高熱がやたらと続いたり、眼が充血するような風邪の場合にはアデノウイルスの感染を疑ってみましょう。大抵は疲れた人、仕事でやたらと忙しい人に生じやすいと思います。

 先日、これまた夏風邪のヘルパンギナのお子さんを見つけました。真夏以外にはあまりみたことがない病気です。口の中にアフタ性口内炎ができていたので、ヘルパンギナでしょう。
 
 ヘルパンギナは、どちらかというと初夏に多い病気だと思っていたので、これまた驚いています。知っているウイルスの感染と分かると患者さんへの説明も対応も比較的スムーズです。

 いつまで夏風邪の対応が続くのでしょうか?

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2012年09月30日

いつまでも続く咳~気管支炎

 咳が出続けて来院される方が数多くいらっしゃいます。いろいろ原因はありますが、最近は気管支炎になっている方が多いですね。

 急性気管支炎はほとんど風邪が元になって生じます。風邪の終わりに気管支炎だけ残して風邪が治ったのに、いつまでも気管支炎の咳が続いているということもあります。

 気管支炎のときの注意点を書いておきます。

 気管支炎は潤いがないと治りが悪くなります。潤いを気管の粘膜に与えるのに最も大切なのは安静です。ずっと寝ている必要はありませんが、運動は控えたいものです。

 習い事などで、定期的に運動されている方は要注意です。大したことがないと思っていると、いつまでも軽い咳がつづいてしまいますよ。

 あと、同じく潤いを与える意味で睡眠を十分に取る必要があります。睡眠不足のときにはお肌もがさがさしますよね?それと同じように気管も乾いてしまい、炎症が取れにくくなります。

 そして最も避けていただきたいのは飲酒です。飲酒は気道に熱を与えます。しかも喉が渇くことでも分かる通り、気管の粘膜も乾いてしまいます。これではいつまでも気管支炎は治りません。

 首の一番下、鎖骨のくびれのところを軽く押してみて違和感がある人で、咳がいつまでも続く場合には気管支炎の可能性が高いので、以上のことを守って下さいね。

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2012年09月16日

秋になりめまいの患者さんが増えてきました

めまいの患者さんが増えてきました。しかも私が診察する範囲ではみんな眼振という眼の特有の動きがない人ばかりです。

 ちなみに眼振というのは、眼が無意識に動く現象のひとつで、めまいのときに眼振の性状から内耳からくるめまいなのか、頭からくるめまいなのかを診断することができます。

 東洋医学ではめまいは水毒という水の流れの障害ということになっています。

 水の流れの障害がある、というと、どういう症状がでるのでしょうか?

 まず湿気があると症状が悪化します。これは皮膚から蒸発する水が少なくなるので、体の内部で水を処理する必要がでてきます。しかし、その処理能力が衰えていますので、湿気が増えると水のよどみができてしまい症状が悪化するのだと思います。

 水がたまりますので重い、だるい症状もでてきます。

 水は重いので、どちらかというと下半身に症状がでやすいです。むくみは手よりも足にできやすいですよね?

 水は比熱(熱を吸収する量)が大きいので、水がたまることで冷えを生じやすくなります。

 そしてこれは理由は分かりませんが、舌苔が厚くなります。粥のような苔がでることもあります。色は白です。

 めまいが出てしまった方で、以上の水にまつわる症状がかなり出ている方は、漢方薬で水を処理する処方を使うのが有効です。

 印象としては少し夏の流れで、水の飲み過ぎになっている人が多いように感じられます。そこに最近雨模様のことが多くなっているので、めまいの患者さんも増えたのかもしれませんね。

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2012年09月09日

耳鳴りの漢方処方の考え方

耳鳴りの漢方治療について講演を聞きましたのでご報告しますね。

 通常耳鳴りは腎虚という生命力の減退の状態を治療していくのが基本になります。しかし講演の中では、耳の領域で寒熱燥湿の状態を見極め、それを引き起こしている全身の状態を整えていくことが重要であるとのことでした。意外とストレスによる気の滞りと慢性疲労による血虚の状態をもっている人が耳鳴りになりやすいということも聞き、確かにそういう傾向で耳鳴りになっている人が多いようにも感じました。

 また、白し(びゃくし)という生薬が耳を開くという作用を持っているのでそれを配合することで耳鳴りを治りやすい状況にするということも聞きました。白しを使っている漢方処方は少ないのですが、いくつか今後は考えていこうと思っています。
 

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2012年09月02日

塞いだ気分+水の飲み過ぎで症状が出やすい時期です

 どうも気鬱の人に症状がでやすい時期のようですね。

 気鬱とは、文字通り、うつうつと考え込んでしまう傾向のことで、気の流れが悪くなる状態です。

 これが続くと熱を帯びて気が詰まった感じになったり、気を使って消耗して気が足りなくなったりするわけです。

 この季節は水の飲み過ぎが原因で、水をさばく力が強い人は良いのですが、力の弱い人は水が体に残ってしまい、気の通り道を塞いでしまうという現象が起こります。

 気鬱は軽いうちに処理しておきたい病態です。そこで、食事の面から気鬱に対応する内容の書かれたサイトを見つけたのでご紹介します。
 このサイトの「医食同源」に書かれています!

 そのサイトによりますと、香りのよいものが気を巡らせるので食すると良いとか、水の飲み過ぎの場合には大根や玉ねぎなどを食べるのが良いとあります。

 また軽い体操などは気を巡りやすくしますし、どうしても上手くいかない場合には鍼治療が効果を発揮するとのことです。経験的にはマッサージ程度のものでも、経絡(ツボをつないだ気の通り道のこと)の知識があれば、気を流すことができますよ。

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2012年08月19日

双子は副鼻腔炎になりやすい?

特に双子のお子さんをたくさん診察しているのではないかもしれませんが、何となく、双子のお子さんたちは耳鼻科にいらっしゃることが多いように感じるのです。

 あまり真剣に考えたことはありませんでしたが、副鼻腔炎が全然治らないある患者さんを診て、もしかして・・と思ったのです。

 双子は結構ストレスが多いのではないかと予想します。10歳くらいまでは、欲しいものも半分と言われ、もしかすると優劣を何かと比較される、ということがあるのかな?と想像します。

 ストレスと副鼻腔炎の関係はあまり言われていませんが、東洋医学的に考えると大いに関連があります。

 ストレスは気逆と言って、気、つまりエネルギーが上へ上へと流れます。エネルギーは温かいものですから、通常上に向かって流れやすいのですが、どんどん流れていってしまう状態は病的です。

 お子さんは気をたくさん持っていますし、気が上に登らないように抑える力が不安定ですので、気がただでさえ上に登りやすいのです。それに増してストレスがかかるのであれば尚更です。

 双子のお子さんを見かける機会が多いのは、もしかして副鼻腔炎を繰り返す、または長引くということがあるためなのかな?と感じました。

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2012年08月05日