大飛散したスギ花粉のこと

2月25日に始まった花粉の大量飛散は、都内の観測地点での話ですが、3日間合計で1300個/cm2以上でした。今年2月24日までの花粉飛散数の合計が20個/cm2程度であったことを考えると、花粉症が急に発症してしまった人が多かったのも頷けます。
昨年の23区内の花粉飛散数が1200個/cm2程度でしたので、昨年1年分が25日から3日間で飛散したことになります。
今年の飛散予想から考えると、あと同じような大飛散が少なくとも2回、多ければ4~5回あることになります。花粉症の方は一時的に症状がなくなっても薬を途中で止めることのないようにお願いいたします。

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2011年03月06日

本当に花粉症ですか??

血液検査で「わー、スギが陽性だ。花粉症だ!」という光景はありがちですが、果たしてあなたは花粉症なのでしょうか?

 花粉症は、花粉が飛んでそれに反応するから花粉症なのです。でも、花粉症のような症状は、風邪でも、強いストレスでも、電磁波障害でも起こります。

 一番大切なことは花粉の個数と自分の症状の程度が相関することです。こちらのサイトを見ていただくと、まだ東京近郊では花粉は殆ど飛散していないことが分かります。

 テレビで「花粉、花粉!」と連呼されると「私もかな?」と思ってしまいますが、スポンサーに配慮して過剰に報道されているのかもしれませんね。まあもちろん、今年の花粉飛散量は多いと思われ、注意は必要ですが。

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2011年01月30日

水の飲み過ぎからくる頭痛とめまい

 最近、頭痛がする人、めまいのする人が多くなっています。

 そういう人は大抵、舌が腫れて歯型がついているか、脈が全体に深く感じられます。一種の浮腫みの状態なんですね。

 季節柄、どうしてもたくさん水が飲みたくなります。さらに水をどんどん飲みなさいと水毒を誘発するような声がたくさん聞こえてきます。致し方ない部分もあるのですが、しかしその水を循環させる力が体にない場合には、やはり症状がでてしまいます。その代表格が、めまい、頭痛なのです。

 水を循環させる漢方薬がありますが、それだけで症状が解消することも多いです。通常使われるような利尿剤などはあまりお勧めできません。

 それと、冷たいものばかりを飲んでいると量が少なくても症状がでることがあるようですので要注意です。

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2010年08月22日

不眠やストレスからくる鼻水と鼻づまり

 夏なのに「アレルギーがでて鼻水や鼻づまりになっています」と訴えられる方がとても多いです。本当にアレルギーなのでしょうか?

 結論はでていませんが、湿気がまだ多い日があるのでハウスダストによるアレルギーは確かに否定できません。

 花粉はあまり目立って飛んでいるものはないと思います。

 ハウスダストは否定できないものの、あと可能性のある病態として私が考えているものはのぼせです。

 鼻出血の人も増えてきましたが、ほとんどがのぼせと脱水による粘膜の乾燥のようです。

 夏は暑くなりますのでのぼせ易くなります。しかもこの暑さですから、不眠傾向の人が多いですよね。睡眠は体を冷ます働きがありますので、不眠は体に熱を残すことになります。これがのぼせの原因になります。そこにストレスが加わると、さらにのぼせが強くなります。

 コンピュータが暑くなると調子が悪くなるように、人の体も暑さが過ぎると調子がくるってきます。この状態を気滞(きたい)と言います。気の滞りのことです。首から上の気滞でまず出てくる症状は鼻づまりです。

 鼻水は気滞からとも考えますが、過労により体を維持する力が殺がれて、鼻の粘膜が水を維持できなくなり鼻水がでているようにも見えます。風邪のときに過労が重なると、寒気がでて鼻水がでますけれど、それと同じような現象かな、と思っています。

 漢方薬ではストレスに効果的に働くもの、体の熱を処理するものを主に使用し、そこに気の巡りがよくなるようなものを補助的に入れて効果を高めるように考えています。

 ご質問はlohas@jjclinic.jpまで

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2010年08月01日

この季節の慢性的な咳への対応

 今日はTさんのご質問をご紹介します。

 > 私も風邪をひくとなかなか咳だけ抜けません。体調が悪いときと重なると、
 > 体の中が熱くなって風邪のような症状をぶり返します。これはどのような
 > なだめ方がいいのでしょうか。スポーツドリンクは効果があります。

 この季節は、睡眠不足や脱水傾向、気温上昇が特徴です。

 氣で解説を試みてみますと、気温が高くなると氣が体を上り易くなります。これは感覚的にわかりますでしょうか?

 だいたい氣は上がり易いので、下げるための仕組みが必要になってきます。体を覚ます働きが氣を下げるのですが、もっとも重要なのは睡眠です。

 ところがこの暑さですから睡眠不足になりがちで、しかも発汗過多で脱水傾向で熱を奪うものが不足することになり、余計に氣が下がらなくなります。

 体の中が熱くなるのは、体を冷ます水分が不足しているのではないでしょうか?スポーツドリンクで水分が補給されると、その水に熱が奪われて熱さも氣の上昇も抑えられるようになるでしょう。

 できることは適度に水分を補給すること(しすぎも不可です)、よく休むこと、ぬるい風呂などでリラックスすると循環が良くなり、熱の偏りがなくなりやすくなるでしょう。

 私は漢方薬を多用しますが、柴胡で体の興奮を除き、麦門冬など甘みのある方剤で水分を維持するように考えます。水分を維持するので、浮腫みがある人では注意が必要です。

 通常の感冒薬では、過敏性を化学的に押さえているだけですし、乾きの強くなる傾向を持っている薬が多いので、たとえ咳が止まっても、根本的にはなおらないことが殆どです。

 Tさん、ご質問ありがとうございました。
 ご質問はlohas@jjclinic.jpまで

2010年07月25日

梅雨時のめまいについて~漢方薬の選択

 梅雨になり湿気が増してくると、気温の上昇で生じたのぼせ状態の上に、体の中の水の動きが鈍くなり、首から上の水滞(すいたい)という状態になります。症状としてはめまい、むくみ、頭痛ということになりましょう。

 中医学では胃腸の機能が水の運行を支配しているとされていますので、このめまい、むくみ、頭痛は胃弱の人ほど生じやすいようです。

 耳鼻科はめまいの専門科ですが、耳鼻科では神経障害から生じるめまいを診察することが得意です。しかしこの季節のめまいは神経障害があまり見られないのが特徴です。ですので、この季節にめまいがしたらどの診療科に行けば良いのか難しいですが、漢方薬だと対応できる場合が多いように感じます。

 解決策のひとつとして苓桂朮甘湯という漢方薬があります。梅雨時のめまいに重宝する漢方薬です(注:逆に他の季節には合わないことが多いのですが、耳鼻科の漢方薬の会合では「まず苓桂朮甘湯を処方しましょう」という感じなので困ります(苦笑))。

 古典ではこの漢方薬は激しい咳、呼吸困難があり、顔のむくみがある人と解説されています。心臓性喘息、気管支喘息などが想定されているようです。そういう人に生じるめまいに効果があるということになります。

 風邪のときにも一時的に突き上げるような咳がでて、飲水量が風邪の口渇で増し、胃腸の強い人でもめまい、頭痛が激しくなることが多くなります。梅雨明けまではこういう患者さんが多いのでしょうね。

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2010年07月18日

気候が変わると対策も変わります~急な暑さへの対応

 みなさんは休暇をどのように過ごされましたか?

 急に暑くなりましたから、体調を悪くされている方も多いのではないかと思います。

 私も風邪をひいてしまい、そのまま家族旅行に突入しました。私が自分で計画した神社仏閣めぐりだったので、神社から良い気をいただいたり、タクシーを使って疲労しないようにして、何とか予定はこなしました。

 急な暑さのために体はのぼせを生じています。その結果として多く見られるのは、以下のようなものです。

  気が上り過ぎて頭痛や不眠になる(大人に多い)
   特に肝胆の経絡に関係して、側頭部に痛みがでることが多いです

  上り過ぎた気を処理するために副鼻腔炎や中耳炎になる(子どもに多い)

  あとは気が上って鼻出血になる(大人も子どもも)

 診察をしていても、頭を冷ます力の強い処方が求められることが多いです。あとは肝胆の強まる季節ですから、柴胡の含まれている漢方薬を使用することも多くなっています。

 体が暑さに慣れるまではこのような状態が続きますね。当面、過労と睡眠不足が大敵だと思います。

 この季節が終わると、今度は梅雨対策ということになりましょう。

2010年05月09日

(質問メールから)どうして風邪が長引くのか?

 今日は62歳女性Sさんからの質問にお答えします。

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 風邪をひくとなかなか治りきらず長引いてしまうのですが、良い方法はありませんか?

 昨年5月、のどの痛みと微熱が2ケ月続き、身体がぐったりしました。病院の検査は異常なく,処方された薬は効きませんでした。結局、食事と急速で治るのを待ちましたが、以前はこのようなことはありませんでした。

 現在また同様の症状で困っています。何に気をつけたら良いか教えて下さい。

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 興味深い内容でしたので、みなさんにも供覧することにしました。Sさん、ご質問ありがとうございます。さて、何から考えましょうか・・。

 まず、いずれも春に生じているということが特徴ですね。春はものが伸び行く季節です。気温が高くなり、どちらかというとややのぼせ気味になりがちです。のぼせが原因の症状としては、頭痛、肩こり、膿性鼻汁、頭部全体の乾き、かゆみ、といったところでしょう。

 こういう状況を長引かせてしまう要因は生活の中にたくさんあります。飲酒、不十分な睡眠、過度の運動、ストレスなどイライラといったところです。便秘があるとのぼせが助長されますので、これも要注意ですね。

 あと、62歳という年齢を考えると、体力の問題が生じ始める人もいらっしゃいます。中医学では腎虚といいますが、のぼせた状態を抑えきれなくなる場合があるのです。高齢者で怒りっぽい人はこれに当てはまることも少なくありません。こういう人は下半身が冷えたり、疲れやすかったり、腰痛があることが多いです。どうですか?

 恐らくのどの痛みは、口の渇きが持続して続いてしまっているのだろうと想像します。水をたくさん飲むと体が冷えて、かえってのぼせが解消されにくくなることがあるので要注意です。痛み止めも冷えを助長することがあります。また、もし渇きがなくても、強いのぼせ傾向があると、のどの痛みが持続することがあります。

 生活の中の原因を除いて、それでも解消しなければ当方では漢方薬を使用しています。のぼせを抑えるために冷ましたり、気を降ろしたりします。また渇きを抑えながらのど痛みを除きます。必要があればストレスの影響を緩和し、腎虚があればそれに対応する、場合により気のめぐりを助けるものを使う、こんなところですね。

 さてさて、お答えになっておりますでしょうか?
 Sさん、また思い当たることがございましたら教えて下さいね。では。

2010年04月10日

なぜ季節の変わり目に体調が悪くなるのか?

 昔から、季節の変わり目に喘息になるなどと言われてきました。私たちも、「季節の変わり目だからねー」と説明をしてきました。しかし、私だけかもしれませんが、どうもこの説明には納得がいっていなかったのです。

 確かに気温が変動するのだけれど、だから・・?という気持ちでした。

 しかし、私はある講義を聴いて、ナルホドと思えたのでご紹介します。

 季節は一生に例えられます。冬はまだ生まれていません。冬の最後にようやく生命として誕生します。外界にでてキョロキョロしながら春を迎えます。春は青年が成長する如く、伸び盛りの時期です。そして満足に満ちた状態が夏としてやってきます。

 しかし夏は既に衰退の始まりで、秋になり段々生命も風前の灯。輪廻転生があるのかどうか分かりませんが、また冬になり次の生命誕生を待つことになります。これが四季の移ろいですよね?

 人間が怪我をしやすい時期とはいつでしょう?

 それは、まだ右も左も分からない子が外に出るようになる時期と、いつまでも若いつもりで体に無理を強いている時期でしょう。

 ちょうど冬から春、夏から秋の時期になりませんか?

 科学的でないというご意見もあるでしょう。でも私にはこの説明がとてもしっくりきています。

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2010年03月28日

肝の強い季節 ~ 首から上の症状がでます

 最近、目の症状が強い人、めまいの人、鼻出血の患者さんが増えています。

 これは春が「肝」の季節であるからに他なりません。

 春は気候が緩み、木々が上へ上へと伸びていく季節です。陽気も自然と体を上ってしまいますので、首から上にばかり症状がでます。そして、そののぼせの症状として、めまいと鼻出血の患者さんが増えてくるのです。

 肝のコントロールが難しくなるので、子宮(肝がコントロールします)出血も増えるのでしょうか?(分かりません)

 一方、「肝は目に開く」と言い、中医学の「肝」と目の関係は深いと考えられます。

 花粉症の方で、目がかゆくなる人が多いですが、肝の血が不足しているために目が乾燥してしまうことと、ストレスから肝が傷められているために目に傷害が生じる人が多いのだと思います。

 よく休むこと、ストレスを溜めないないこと、肝によい食材を摂ることをお勧めします。

 肝に良いのは、蕎麦、レバー、しじみ、鰻、クコの実、黒キクラゲ、酢、ウコン、小豆、ブルーベリーだそうですよ。

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2010年03月21日