今日の中医学講座は六腑の講義でした
旧メルマガ「実践ロハス生活!~これであなたも医者いらず~」の173号から181号まで、五臓に関する詳細な講義録をお届けしました。
バックナンバーを参照してください。
五臓とは、腎、肝、心、脾、肺の五臓器を指します。ただの臓器なのですが、中医学では、それぞれの臓器が性格をもっています。であるが故に、それぞれの性格の陥りやすい病態があり、それぞれを表現した絵画や音楽について、考えられる、というところが面白いわけです(マニア向けですが・・)。
今日は六腑について、前回同様に私の尊敬する下谷先生に講義をいただきました。これから整理して、みなさんにもエッセンスをお分けしようと思います。お楽しみに!
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2009年03月29日
催眠療法へのコメント~瞑想の方法を教えて下さい!
催眠療法についてはいろんなコメントをいただきました。注目度が高いのか
もしれませんね。自分と向き合うひとつの手段と考えればよいと思います。
Sさんのメール
> 家にいつとき、そして、バスの中で、2種類の前世をふっと、思い出し
> た経験があります。バスは大勢の乗客がいました。家は、一人の時です。
> 催眠術とか退行療法をしなくても思い出す場合があると、経験上思って
> います。
そうかもしれませんね。瞑想などもそのひとつの手段でしょう。Sさんのよ
うに日常の中で見えることもあっても良いでしょうね。
Oさんのメール
> 前世療法受けられたのですね。わたしは、10年前に受けました。四千
> 年前のエジプトにタイムトラベル・・楽しかったです。
私はいつの時代のどこに行ったのか、今一歩明確ではありませんでした。相
当はっきりとそれが見えていたのですね。すごいです。楽しそう。
Eさんのメール
> 催眠療法に、早速私も申し込んでみました。ドキドキです。
Eさんは行動派ですねえ。またどのような感想をもたれたか教えてください。
Tさんのメール
> 私はいつも3-4種の夢を度々見ます。現実では体験した覚えのない場
> 面なので、前世に関係があるのでは・・・と思ったりします。
前世と関係があるかもしれませんね。夢を見るということが不思議な現象で
すからね、そういう考えも成り立ちます。
みなさん、コメントありがとうございました~。さて、
日ごろ、自分に向き合うのに瞑想が良いということを複数の方から伺います。
どのような方法、環境、時間などなどにやっているのかを教えて下さい。私
は寝る前にやろうとするのですが、なかなか上手く行かないのです。皆さん
いろんな工夫があるでしょうから。よろしくお願いいたします。
ご意見ご感想がございましたらlohas@jjclinic.jpまで!
2009年02月08日
波動医学に取り組み始めました
波動医学ってご存知でしょうか?
私が最近取り組み始めた医学です。こんな本があります。以前に紹介したつもりでしたが、まだでしたか・・?
この分野にもいろいろすべきことがあるのです。かなりの難病に取り組まれている先生方も少なからずいらっしゃいます。私もコンピュータに近づくとあまり感じが良くありません。その傾向は体調が悪い時の方が顕著です。
波動調整をどういう方に行うべきなのか、それが分かるようになったら、わが耳鼻科でも波動医学の診療をしてみたいと思っています。
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2009年01月24日
風邪のツボ~風門と風池
以前に風邪は風門から体に入ると書きました。
この風門(ふうもん)に鍼を刺して、低周波治療をして風邪の予防をしているという方もいらっしゃいました。
風門は文字の示すごとく、風邪(ふうじゃ)の入る門ということですから、見ただけで風邪(かぜ)に関係するツボなんだな、と分かります。
風邪とツボの関係をもう少し詳しく見てみると、風門だけでなく風池(ふうち)も風邪(ふうじゃ)が溜まっているところの意味があり、とても重要なツボのようです。
せんねん灸のホームページを見ると、風邪に関連する重要なツボが紹介されていました。ツボの場所が分かりやすく示されています。
風池は風門に続き侵される場所のようです。風池に風邪(ふうじゃ)留まっている間は、まだ風邪(ふうじゃ)が体の表面にある状態ということです。従って、この段階で風邪を処理すれば、風邪の早期治癒が望めます。
風邪(ふうじゃ)は風池から体の奥に入るようですが(未確認です)、風門の下にある肺兪というツボからも体の中に入ることもあるようで、このときには風邪が重症化するということのようです。
まだ少し未確認な部分がありますので、よく確認してみようと思います。どうやって確認しようか・・(悩)。
お気づきのことがありましたら、ご遠慮なくlohas@jjclinic.jpまで!
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2008年12月21日
風邪の治り方について~胃腸の弱い人の治り
久し振りに得意(?)な風邪の話題です。
風邪で来院される患者さんは多いのですが、風邪の初期をきちんと捉えて、しかも、忙しい中、きっちり来院される方は本当に少数です。
大半の方は、のどの痛みが強くなってから来院されます。のどが痛くなって1~2日なのに、脈を診た上で「もう5~6日経過している」と指摘すると、たいていの場合「そういえば1週間前に旅行で疲れて・・」などという話が出てくるものです。
何とか初期症状に気づき、短時間の対応で風邪を撃退するためには、自分の初期症状が何かを、少し深く考える必要があります。
だるい、疲れる、眠い、鼻がぐすぐすする、寒い。これくらいでしょうか。
熱はこの症状の後からですし、喉の痛みはさらに後になることが多いです。特に疲れている時にだけ、喉の痛みが初期症状になることもありますが。
さて、では風邪の終わりについて考えてみたことがありますでしょうか?
ふつうはないですよね?
風邪は何となく終わるものでしょうか?
私が「風邪が終わったな」と感じるのは、鼻、口、喉に水分が均等に分布して(再分布して)、各所の渇きがとれ、咳がなくなり、鋭い脈が元の優しい脈に戻った時です。
この水の再分布は東洋医学的には胃腸の働きであると考えます。従って、風邪が治りきらない、咳が続く、という人には、胃弱の人が多いのではないでしょうか?絶対の確信はありませんが、論理的にはあり得ると思います。
胃弱かどうかのポイントは、食べた分だけ太るかどうか、です。
風邪の治りの悪さと胃弱の関係は、最近、気づいたことなので、これからもこの点について深く観察していこうと考えています。
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2008年11月29日
大麻に関する話題~麻子仁について
今週は大麻取締法違反による検挙者が話題になっていました。各大学が薬物乱用対策を発表するなど、特に大学の混乱が目立ちました。
大麻は国により、あるいは州により対応が異なりますので、甘くみてしまうのかもしれませんが、ラジオで聞いた範囲ではシンガポールなどは死刑になることもあるそうで(事実未確認)、当然大麻には厳しい国の方が多いです。
大麻のことをいろいろ調べてみますと、面白いことがたくさん分かります。
大麻取締法違反になるのは、大麻草およびその製品です。大麻草の成熟した茎や種はその対象にはならないそうです。
大麻の種・・。
栄養価が高いと聞いたので、きっと薬膳辞典にあるに違いないと思い「大麻」をひいていましたが、載っていません。
前出のサイトを読み進めていくと、何と、麻子仁(ましにん)という生薬が実は大麻種子であることが分かり驚きました。
麻子仁丸という漢方処方は便秘の有名な処方で、うちのクリニックでも数人が使用しているものですが、大麻種子の油成分が便を潤滑にして、排泄しやすくするという漢方薬なのですね。
「仁」という文字は、種子の胚乳を示します。
杏仁(きょうにん)=アンズの種子・桃仁(とうにん)=モモの種子
といった具合です。麻子仁が何の種子であるかを考えたことがなかったので、とっても驚きましたよ。
麻子仁(薬膳素材辞典より)
性質:平甘淡 帰経(効能の出る場所):脾・胃・大腸
働き:補虚滋養、潤腸通便:力がないのを補い、養う。便をスムーズに出す。
この種は酒のつまみに良いそうです。でもビールだと下痢しそうだな(笑)。
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2008年11月23日
認知症について~具体的治療について
今週は認知症の治療について東洋医学的に考えてみます。
復習ですが、考える力の低下を補うために、大雑把に言うと3つの方針を考えました。
第一に生命力を補うことで、脳髄を補う。・・・補腎(ほじん)
第二に動物性開窮薬で頭の機能を改善する。
第三に血の滞りを除いて脳の機能を目覚めさせる。
補腎を行うための処方としては、六味丸(ろくみがん)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などが挙げられます。みな医療保険の適応になっている処方です。私もよく使います。
少し脱線しますが、補腎が高齢者のみに行われると思ったら大間違いです!最近は若い方でも、疲れきっていて、腎の力がなくなっている「腎虚(じんきょ)」の状態の人がとても多いです。疲れのある方は、どうかよくお休みを取られますよう。
さて、話を戻します。脳梗塞で半身不随になると、リハビリ以外にも治療のメニューを用意したいですね。そこで、補腎をしながら第二、第三の方針も取れれば取ってみましょう。第三だけでしたら、エキス剤漢方薬に芍薬、当帰、川きゅうを含む当帰芍薬散があります。
第二、第三の方針を満たしているものを(市販薬ですが)、ネット上で探してみました。ネット上のデータですが、それなりに信頼できそうな処方は、「補陽還五湯」というものでした。
「補陽還五湯」名の由来(面白いです)
脳梗塞後のリハビリとともに使用したいような内容です。そこで日本でも入手可能なものを探してみました。すると、こういうものがありますね。
デルマンアストラガル
生薬量がやや少ない印象ではありますが、補陽還五湯の生薬構成を忠実に再現したものは他にはないようです。あと構成が似ているものとしては冠元顆粒が挙げられます。いずれも使用してみないと効果は分かりませんが、理論的には効果があかっても不思議ではありません。
冠元顆粒
途中から脳梗塞後に用いる処方の紹介のようになっていますが、認知症治療と同じものを用いるようです。
注)ただ私は本の上だけの治療しか知りませんので、念のため。使用感などわかることがありましたら、むしろ教えて下さいね。よろしくお願いいたします。
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2008年11月15日
認知症について~まずは「もの忘れ」から
最近、精神を病んでいる患者さんが多いのと、精神世界への興味の高まりから、精神科疾患の勉強をしています。先週までの不眠、うつの話をして参りました。今週は認知症について東洋医学的に考えてみます。
ちなみに認知症の定義では、「社会生活が困難である」かどうかが、単なるモノ忘れと鑑別するポイントのようですね。
東洋医学では、考える力の低下を補うために、大雑把に言うと3つの方針を考えます。
第一に生命力を補うことで、脳髄を補う。
第二に動物性開窮薬で頭の機能を改善する。
第三に血の滞りを除いて脳の機能を目覚めさせる。
第一の脳髄(脳神経と考えて下さい)を増やすというのは、生命力(=腎)を補う補腎をすることにより達成されます。生命力を補うための漢方薬もありますし、食事でも補腎を意識することが必要でしょう。具体的には次週解説する予定です。
第二の動物性開窮薬というのは難しいですが、動物性の生薬の中には、詰まって塞がっているものを再開通するものがあります。何故か動物性のものに多いのです。入手しにくいようですが麝香(鹿の腺分泌物の塊)とか地竜(ミミズ)が挙げられます。
詰まりが取れるという意味では、脳血栓、心筋梗塞にも使われます。鼻閉には使ったことはありませんが、恐らく効果があるでしょう。植物性の開窮薬としては菖蒲が挙げられるようですが、エキス剤漢方薬には含まれて居ません。
脳梗塞後遺症などとともに、認知症の治療としても、この詰まりを除く開窮作用と、第三の血の滞り(瘀血(おけつ)と言います)を除く作用を合わせて使用することが多いようです。
例えば、脳梗塞で半身不随になると、通常はリハビリのみで治療することになると思いますが、そこにこういう東洋医学的な内容を盛り込むと、リハビリも効果が出やすいのではないかと思うのです。
次週は具体的治療内容に触れようと思います。
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2008年11月08日
音楽や絵画にも五行があった!
先日、いつも通っている中医学講座(正式名称は「次のステップを目指す中医学講座」です)で、とてもファンタスティックな講義を聴く機会に恵まれました。
五行説、つまり木火土金水の内容について、詳しく勉強するというものでした。今まで気づかなかったのですが、人や性格ばかりでなく、音楽も絵画も、全ての事象は五行に分類され、お互いに影響を与えているのです。
あらためていろんな音楽を聴き、絵画をみて、「これは肝」「あれは腎」とお遊びのように楽しく勉強?しています。今週はこの内容が色濃く出ると思います。お楽しみに!
1.「腎」についての解説
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2008年11月02日
ストレスに関する考え方7~うつ4
肝気鬱結が長期化したときに生じる臓腑の障害について解説します。伸びゆく肝の性質は、それを十分に外に向かって発散できないとき、例えばストレスをかけられたときに、働きが悪くなります。これが肝気鬱結です。気が鬱した状態と考えて下さい。
さて、この状態が長期化することで影響を受ける臓腑は何でしょうか?
―― それは脾(消化器)と心(頭と精神と血脈)です。
<脾>
どうして脾が影響を受けるのか、実はよく分かりません(悩)。肝気鬱結で脾が傷害されることは当然?のことのようです(誰か教えて!)。肝気犯胃から脾気虚(消化器のエネルギー不足で、消化吸収が上手く行かない状態)になり、体のエネルギーが全体に減少してしまいます。
気持ちが沈むと倦怠感が生じ、食欲不振になる、ということは経験された方も多いでしょう(やはり常識なのかしら?)。そして診察としては、舌の色が淡くなり、脈は力がなく(弱脈)、細くなります(細脈)。
<心>
次に心。肝は血を蔵しています。肝気鬱結により肝血が消耗すると、五行の次の臓器(子臓)である心の血も不足します。血不養心というそうです。
復習ですが、五行でいうと、肝(木)→心(火)→脾(土)→肺(金)→腎(水)→肝・・というサイクルで影響を与えます。ですので、肝の影響は心に出てしまうのですね。
肝血虚から心血虚という状態になると、心不蔵神という状態になり、精神的に不安定になったり、めまい、顔面蒼白などが生じます。心は血脈も制御していますので、動悸がすることもあります。
私も医学部時代に卒業試験のときに動悸がして内科を受診したことがあります。睡眠不足で自律神経が失調したと思っていましたが、ストレスから肝気鬱結になり、心血虚から動悸がしたのかもしれないですね。
漢方薬の選択は、安神作用(心を安定化させる)を持つものが基本、あとは脾の状態も改善するかどうか、ということになります。心脾双方に対して効果が出る処方としては帰脾湯(きひとう)が代表的でしょうね。帰脾湯には安神、補血、補脾、すべての要素がバランスよく含まれています。
内科に受診しておられる方の中にはあるいは、消化器だけ、メンタルな問題だけ、という対応になっている方がいらっしゃるかもしれませんね。
次回から私もよく知りませんが、認知症についての勉強をご一緒しましょう。説明できるかな?(笑)
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2008年11月02日