【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念11
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、36回目です。
体質(プラクリティ)の概念11をお届けします。
みなさんはサットヴァを増やすような生活をしていらっしゃるでしょうか?なかなか難しいことではありますが、頑張っていきましょう!
さて、ドーシャ(3つの体質)とグナ(精神的体質)が西洋医学とどのように関わっているのか、先週は血液検査から考察しました。今週は遺伝子解析から考察してみます(出典:Journal of translational medicine)。
ヴァータの人は、細胞周期、DNAの修復、組換えのような細胞過程に関連する遺伝子が多い傾向があります。ヴァータはどんどん進んでいくイメージですので、細胞もどんどん分裂していくのかもしれません。
ピッタの人は、生体活動に起因する刺激や炎症への応答に関わる遺伝子制御、酵素活性の調整に関わる遺伝子が多い傾向があります。ピッタは着実に物事を進めていくイメージですから、調整系の発達が大きいのかもしれません。
カパの人は、細胞の生合成に関わる遺伝子制御。生体エネルギーなどの生合成に関する遺伝子が多い傾向があります。カパの人は潤い、エネルギーが溜まっている(けれどまだ出てこない)イメージですので、そのエネルギーを作り出す力は強いのか、あるいは外に出せるだけのエネルギーを作ろうとしているのか、そんなことを考えさせられます。
ドーシャごとのイメージは私の勝手な見解なのでご容赦下さいね。
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2010年07月04日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念10
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、35回目です。
体質(プラクリティ)の概念10をお届けします。
ドーシャ(3つの体質)により、精神的体質(グナ)はサットヴァ、ラジャスそしてタマスとプラクリティの3つに決まってきます。ドーシャと異なり、グナは努力によってサットヴァを増やすことができます。
さて、ドーシャとグナは西洋医学とどのように関わっているのでしょうか?ひとつの研究内容をご紹介します。
3つのプラクリティそれぞれの特徴が際立つ健常な人々が選ばれ、末梢からの血液サンプルを使用して全ゲノムにおける発現レベルや生化学的・血液学的特徴を分析しました。
結果としては、生化学的・血液学的な検査値と全ゲノムにおける発現レベルで著しい違いがみられました。心血管系疾患に共通するリスクファクターであるトリグリセリド、総コレステロール値、VLDL、LDL、LDL/HDL比などのような脂質の成分は、ヴァータやピッタよりもカパで高かったのです。
そして血清のプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)とプロトロンビン時間(血液凝固時間)はヴァータで高い一方、ヘモグロビン、PCV(ヘマトクリット値)、赤血球数はピッタが高かった。
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2010年06月27日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念9
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ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、34回目です。
体質(プラクリティ)の概念9をお届けします。
精神的性質はサットヴィカ、ラジャサそしてタマサ プラクリティの3つに
分けられます。
以下の解説はこのサイトからほとんど引用しました。
http://ayurvedic.cool.ne.jp/study/intro/about/guna/index.html
サットヴァとは知識の力を表します。信仰深く、愛情深く、慈悲深く、純粋
な心の持ち主です。真実や正義に従い、礼儀正しく、良い行いをします。精
神を使っているけれど疲れもなく、創造的で全ての生命や存在に敬意を払い
ます。バランスの取れた直観力と知性を持っています。
ラジャスとは動かす力を表します。野心的で攻撃的、自信家で競争心があり、
他人を支配する傾向を持っています。権力や名誉、地位を好み完璧主義です。
活動的で休めず、怒りや嫉妬が強く失敗を恐れ、成功に喜びを感じません。
自分の利益に関しては愛情があり忍耐強いです。内なる意識には正直でありま
せん。
タマスとは止める力です。知性に欠け、落ち込み、怠惰、睡眠に傾きがちで
す。少しの精神的活動でも疲れてしまいます。責任感の少ないことを好み、
独占欲、執着、イライラがあり、他人には無関心です。自分の利益のために
他人を傷つけることがあります。
ドーシャ(3つの体質)により、精神的体質(グナ)は決まってきます。し
かし、ドーシャと異なり、グナは努力によってサットヴァを増やすことがで
きます。意識してサットヴァの性質を実行したり、瞑想なども大切になって
くるようです。
それぞれのグナを増やす食事などもあるようですね。肉や魚はタマスを増や
すのですって。興味深いです。
http://www.jivajapan.jp/column/item_113.html
来週もお楽しみに!
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(さらに…)
2010年06月19日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念8
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、33回目です。
体質(プラクリティ)の概念8をお届けします。
精神的性質はサットヴィカ、ラジャサそしてタマサ プラクリティの3つに分けたところで、それぞれの解説を、と思っておりましたが、今週は時間がありませんので先に進みます。
「プラクリティ と ゲノム」
これまでの説明から、アーユルヴェーダで述べられているプラクリティの概念は、包括的なゲノムの考えと共通していると思われる方もいらっしゃることでしょう。
近年、プラクリティとゲノムの関係を立証するために多くの研究が行われています。
<研究内容>
3つのプラクリティそれぞれの特徴が際立つ健常な人々が選ばれ、末梢からの血液サンプルを使用して全ゲノムにおける発現レベルや生化学的・血液学的特徴を分析しました。
(ドクターロハスのコメント)
近年、中医学で特に感じることですが、西洋的手法で解決しようとする傾向が強まっています。例えば、「○○病が△△漢方薬で治った」というようなことです。本当は○○病を治したのではなく、◇◇証(中医学の診断名)を治したに過ぎないのです。中医学としては当たり前のことです。
そういうものも切り口を全て西洋医学的にしようとする風潮があるので、このアーユルヴェーダもそうならないかとハラハラしつつ心配しているのです。アーユルヴェーダはアーユルヴェーダ独自の評価軸を持っていて良いと私は思いますがどんなものでしょう。
来週もお楽しみに!
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2010年06月13日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念7
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、32回目です。
体質(プラクリティ)の概念7をお届けします。
「精神的体質」について
精神的体質では好み、興味、気質、夢の性質について取り扱います。これもまたトリドーシャ(すなわちヴァータ、ピッタ、カパ)によって決定されますが、間接的に現れるものです。
精神的性質はサットヴィカ、ラジャサそしてタマサ プラクリティの3つに分けることができます。
この3つの精神的性質については来週以後に解説したいと思っています。
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2010年06月06日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念6
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、31回目です。
体質(プラクリティ)の概念6をお届けします。
「身体的体質」について
骨格や体形のような身体的特徴、瞳の色、爪、髪、体温、消化力、食欲、腸などがプラクリティによって決まります。
これは胎児の中での「トリドーシャ」と呼ばれる3つの生理学的要素(すなわちヴァータ、ピッタ、カパ)の状態が直接的に外面に現れるものであり、トリドーシャの性質によって決定されます。
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2010年05月30日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念5
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、30回目です。
体質(プラクリティ)の概念5をお届けします。
プラクリティは最終的には3つの生理学的要素から成り立っていますが、実際には多くの要因のなかでも特に次に述べる事柄が最終的な形で表現されたものといえます。
1)精子と卵の性質
2)受精の時間とその時の子宮の状態
3)妊婦の食事と生活習慣
4)5つの物質てきな要素
これら全ての要因によって、どの生理学的要素が胎児の大部分を占めるかで未来のプラクリティが決まります。そしてさらには生命が誕生するときの肉体的、精神的な特徴を決めるのです。プラクリティは、身体的なプラクリティ(サリーリカ)と精神的なプラクリティ(マーナシカ)の2つのタイプに分けられます。
来週もお楽しみに!
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2010年05月22日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念4
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、29回目です。
体質(プラクリティ)の概念4をお届けします。
プラクリティとは、他人とは異なる性質のことで、誰もがを持っているものです。アーユルヴェーダでは、個人のプラクリティは受胎の瞬間に決定するとされています。
当然のことながら、3つの基本的な生理学的要素(ヴァータ、ピッタ、カパ)が統制的な役割を果たしており、これらの3つのうちどれが優勢であるかによってプラクリティが決まります。
また、プラクリティにはこれら3つの生理学的要素の組合せにより基本的に7つのタイプがあります。
来週もお楽しみに!
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2010年05月16日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念3
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、28回目です。
体質(プラクリティ)の概念3をお届けします。
同じ環境に生まれ育っても兄弟では全く異なる性質をもつのは何故か?ということについて検証しているところでしたね。
パーソナリティとでも表現されるこれらのこと全ては、アーユルヴェーダの世界では「自然な」ことであり、あらかじめ決まっていることなのです。
それはプラクリティと呼ばれる個人の特徴を判断するための独特な古代インドの方法です。
プラクリティとは何でしょうか。一言でいうならば、他の人とは全く異なっ
ているひとりひとりの「性質」です。誰もがプラクリティを持っています。そしてそれは肉体的な外観、好み、知性、気質、罹りやすい病気などを決定づけているのです。
ではどのようにしてプラクリティが形成されるのでしょうか?
アーユルヴェーダによれば、個人のプラクリティは受胎の瞬間に決定します。
来週もお楽しみに!
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2010年05月09日
【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダにおける体質(プラクリティ)の概念2
ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、27回目です。
体質(プラクリティ)の概念2をお届けします。
先週は難題が残ってしまいました。物質的要素と物理的な力の全てが同じであるのに、どうして二人と同じ人間が存在しないのは何故なのでしょうか?。
私たちの周囲にはたくさんの植物があります。赤い花をつける植物もあれば、黄色い花や青い花もあります。毎年ある季節に落葉する植物もあります。これはどのように起こるのでしょうか?
これら全ては「自然な」ことであり、あらかじめ決まっていることなのです。このことは、植物が芽を出す前に既に決まっているのです。
あなたの兄弟が熱いコーヒーを好きなのに、自分は冷たいアイスクリームが大好きだということを不思議に思ったことはありませんか。同じ環境に生まれ育っているというのに、あなたが姉妹よりも風邪をひきやすいのは何故でしょう。何故他のきょうだい達とは全く違う夢を見るのでしょう。
私たちはただ単にそれを「個人のパーソナリティー」と呼ぶかもしれません。しかしアーユルヴェーダの大洋には、これらすべての疑問に対するひとつの答えがあるのです。
それはプラクリティと呼ばれる個人の特徴を判断するための独特な古代インドの方法です。
来週もお楽しみに!
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2010年05月01日