【栄養療法】(ブレイク)サプリメントの入れ替え
今週もたんぱく質のことについて書くつもりでしたが、少し休憩します。
まずYさんから質問メールを頂きましたのでお答えします。
(ご質問)蛋白質のお話しですが、私はA/G比でずっと見てきました。いつも1か1.2で安心していました。過去の病歴のため動物性蛋白質も植物性蛋白質とも少なめにしてきたのですが、この見方で良かったのでしょうか。LDH・CHEで見たほうが良いのでしょうか。
(お答え)A/G比は重要な指標のひとつですが、たんぱく質が全体に減少している場合にはあまり変化しないのではないかと想像します。絶対量の不足を見抜くことを目的とするなら、LDHとかCHEなどの値の絶対値を指標とするのが良いと思います。
ご理解いただけましたか?
質問はメールで結構ですのでお寄せ下さいね。
lohas@jjclinic.jpまでお願いします。
ところで、先日家族に無理やり飲ませているサプリメントを、気功を用いてどれが必要でどれが必要でないかを判断してみました。
すると結構、必要なものと不要なものが変わっているのですね(驚)。3ヶ月くらいしたら、血液検査をしてサプリメントの入れ替えを考えていくべきなのかもしれません。
さて、来週はたんぱく質のことをお送りする予定です。
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2010年05月30日
耳鼻科の学会でホメオパシーについての議論がありました
耳鼻科の学会が仙台で開催されました。私も一応(笑)耳鼻科医ですので、参加してまいりました。
今回の演題で私が一番注目していたのは、日本ホメオパシー医学会の医師部会長がスギ花粉症へのホメオパシー治療の効果について話されていたことでした。
ホメオパシーにやや否定的な見解を先週述べましたが、代替医療がこの大きな学会で議論されたことは大変に結構なことだと思いました。
質問は「何を言っているのか分かりません」というようなものもありましたが、座長からもやや肯定的な意見が出ましたし、大変な進歩であったと感じました。
そして、スギ花粉症に対するホメオパシーの実際の効果ですが、80%の人に何らかの効果があったようです。これはなかなか良い率です。
少数の例では、重症の方に治療を行ったにも関わらず、投薬不要になった方がいらっしゃいましたし、後まで効果の残る治療ですし、有用性はかなり高いと判断しました。
残りの20%の方が何が理由で効果がでなかったのか、効果の出た方でも、出方に違いがなかったか、など知りたいことがたくさんでてきました。自分でもやってみようか、どうしようか・・・。
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2010年05月22日
栄養状態と薬の関係について ~ うつの薬は要注意
昨日、新宿溝口クリニックの定真理子先生からたんぱく質とアミノ酸について講義をいただいたのですが、私が最も気になった点は、薬がアルブミンをトランスポーターにしているということです。
つまり肝臓がアルブミンという物質を作り、そのアルブミンが薬の入れ物になって薬が体内を循環していくということです。医師には常識的なことなのですが、忘れがちなことなことでもあります。
栄養状態が悪いとアルブミンが減少します。そうすると薬の運び屋さんがいなくなるので、薬が効かなくなります。栄養状態が悪いことの多いうつ病の患者さんの場合、薬がどんどん増えることも少なくないと思いますが、今一度栄養状態を見直してみることも必要なのでしょうね。
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2010年02月21日
【栄養療法】しばらくは亜鉛について、いろいろ語ります3
今まで亜鉛中毒、亜鉛の吸収、亜鉛欠乏の症状、亜鉛を通じた味覚のエネルギー的考察を行いました。嗅覚に関しても亜鉛の効果を論じたいところですが、まだ結果が十分に出ておりませんので、いずれ考えます。
さて。私ごとになりますが、亜鉛の値が低かったため、9月から摂取を開始したところ、亜鉛の血液濃度がぐんっと上がりました。
体にとって十分な亜鉛の量は1日牡蠣13個分です。さすがにそれを食べ物から摂取するのは困難なので、サプリメントをかなり真面目に飲んでみたのです。その結果、亜鉛が急に上昇しました。
ところが新宿溝口クリニックの溝口先生のコメントでは、まだ亜鉛を続けるように、との指示です。
ガーン。。。
かなり辛く感じた亜鉛摂取でしたが、どうしてまだ止めてはいけないのか、理由を聞いてみました。すると、亜鉛には血糖を調節する作用があり、まだ血糖調節が十分とは言えないので、もう少し飲んで下さい、とのことでした。
うーん。仕方ないか。
確かに私には食後血糖がかなり上がってしまう傾向があるのです。インスリン(血糖を下げるホルモン)が出ないわけではないようですので、インスリンの効きが悪い体なのです。仕方ないと思ってきましたが、「もしかして亜鉛の不足が招いたことなのか??」と思い直し、また亜鉛摂取を再開しました。
血糖調節も亜鉛摂取で改善するかなー?
来週もまだもう少し亜鉛の話をしますね。
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2010年02月21日
血液循環の重要性~白癬、中耳炎、副鼻腔炎
足白癬と中耳炎と副鼻腔炎。
この関連性について明確に説明できる人は医師でもそうはいないと思います。
では、70歳の方がこの状態だったらどうでしょう?
もしも「これは冷えのぼせ(のひどいもの)」と考えられたら正解です。
年齢から、体の熱の均一性を維持する働きが落ち、足は冷え、頭はのぼせていきます。この方は、足の冷えが強いために血液循環がわるくなり、白癬を生じているのです。
白癬とは、足にできるカビ、つまり水虫のことです。
いつも考えさせられるのは、血液循環が悪いところには、いつもウイルス、細菌をはじめとして、カビ、場合によっては寄生虫まで、いろんな微生物が住みついているのです。場合によっては長期間居座って、少し痛いとか、凝りがあるとか、そんな症状を持ったまま過ごしていることもあり得ます。
現在の足の状態は、恐らく免疫状態が悪いからか、体温が上がらないために微生物に好都合な環境になってしまっている、ということでしょう。手術痕にも同じような傾向があります。
この方の場合には冷えが強いために、足指の免疫力が低下して、足白癬を生じたものと考えられます。
一方ののぼせですが、これは首から上に熱を溜める結果となり、その放熱のために副鼻腔炎と中耳炎を生じてきたと私は考えています。
そこで、少量の抗生物質とともに牛車腎気丸を使用したところ、鼻、耳、足全てが同時に良くなってきました。全身の動きが明確に分かると、治療も面白いものです。
それと血液検査データからビタミンBが不足していることを看破しましたので、上等なビタミンBのサプリメントを買って飲むように指示しました。これで体温がさらに少し上がって、治療が終わっても再発を防いでくれることでしょう。
今週は他にもビタミンBが必要な人がいました。うちにもビタミンBとCくらいサプリメントを置いておこうか。その方が便利かな。
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2009年06月28日
(中医学)耳鳴について考える1~腎の異常
以前、耳鳴について書いて下さい、というメールをいただきました。なかなか整理されず、棚上げになっていたのですが、菅沼栄先生の耳鳴の講義を受けましたので、書く時が来たと感じました。菅沼先生のお人柄が分かる東洋学術出版社のサイトがありますのでご紹介します。素晴らしい先生です。
耳鳴治療が難しい理由は加齢要因が大きく関わっていること、要因が複合していることだと思います。ですので、総合的治療が必要と思いますが、ここでは基本的考え方を整理してみたいと思います。
耳鳴を大きく2つに分けるなら、慢性の弱い耳鳴と急性の強い耳鳴、ということになります。
慢性の耳鳴は、年齢の絡む部分でもあります。その人の芯のエネルギーが不足すると「脳が転がり耳鳴がする」と中国の古典である「霊枢」に書かれています。腎虚と呼ばれる状態です。腎虚で他の症状としては、腰痛、不眠、ほてり、難聴といったところでしょうか。
そういう腎虚の症状に対する有名な処方としては六味地黄丸(ろくみじおうがん)があります。小児の虚弱に対しても使用される処方ですが、バランスがよく、体の芯の弱さを補ってくれる補腎(ほじん)の代表処方です。
市販されているものとしては「耳鳴丸(じめいがん)」があります。サイトで医薬品添付文書を見つけました。六味丸に柴胡(急性期の肝に対する作用に配慮?)と磁石(耳鳴治療の専門生薬です)が加えられています。
補腎の食品として挙げられるのが、くるみ、ごま、松の実、栗、山イモ、豚まめ、だそうです。豚まめって豚の腎臓なのですね。へえ~。
補腎が必要な人の不眠やほてりを除くために、足湯も良いようです。足に気を降ろすということだと思います。これにより頭の気の渋滞も解消されやすくなります。
実際には年齢からくるもの故、急には改善しません。しかし、長期間の継続により、進行はかなり止められる、上手くすると改善もするとのことです。
今回は腎と耳鳴についてでしたが、次回は心、脾の関わりについて書く予定です。
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2009年05月31日
ナラティブセラピーの講演で考えさせられたこと
ナラティブセラピーをご存知でしょうか?
私は名前こそ知っていましたが、詳細を知らなかったため、ネット検索をして、精神療法のひとつであることを知りました(wikipediaより)
心的外傷の患者さんは「忘れたい。でも覚えていなくてはいけない」という矛盾から、様々な防衛反応を起こします。当然、体にもいろいろな症状が現れて苦しむわけです。
そういう患者さんは主体的に自分の物語を語ることによって、記憶に支配される立場から、記憶を管理する立場に立つことができます。また、治療者を含めた第三者からは新しい解釈や意味を得ることができ、問題が問題でなくなるという側面もあるようです。
いろんな悩みを人に打ち明けるということは、こういう利点があるのですね。
ところで、自分の物語を語る前に、薬で治療が成されている状況も多数見受けます。精神に働く薬はたくさん存在するため、現状では安易に使用されている印象があります。
自分の物語を語ることが全て良いとは思いませんが、病気を山に例えるなら、越えるべき山の高さを薬で簡単に低くしてしまうことで、気づくべきことに気付かずに終わってしまう、ということを講演で聞きナルホドと思いました。
「高い山を超える時、振り返ると今まで進んできた道が見え、将来に目を向けると、これから進むべき道が見えてくるというものです」
私は山の高さばかりを気にせず、患者さんがどのくらいの山なら登れるのかも考えていないと、重要な気づきを失ってしまうのだな、と思いました。
病気は確かに避けたいものですが、真正面から受け止めることが必要なことも少なくないのかも知れません
お気づきのことがありましたら、ご遠慮なくlohas@jjclinic.jpまで!
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2008年12月07日
和式トイレの話
お食事中の方、ごめんなさい。トイレの話です。
我が家は昔の家のときには和式トイレでした。でも年寄が4人住んでいて、足腰に負担だからと洋式になるようなカバー(風呂の椅子を大きくした感じ)を付けて以来、今の家でも洋式トイレが当たり前です。
いつだったか、洋式トイレにしたら足腰が弱くなったという老人の話を読んだことがありました。でも納得しつつもあまり気にもかけていませんでした。
今日、久しぶりに和式トイレに座りました。なるほど、足の鍛錬になります。体のバランス感覚を養うことにもなりますね、生命力の源は下半身の力です。腹圧もかかりやすいですよね。良いなあ・・和式トイレは・・。
他にも良い点があります。便の性状、においを十分に観察できることです。これは洋式トイレになって以来ずっと感じていたことです。自分の消化の状態がよく分からないので不満でしたが、いつの間にか慣れている感じです。
和式トイレのよさを再認識したという話題でした。
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2008年05月04日
「偽」は医療の世界にも?
今年をあらわす言葉として「偽」が選ばれたとか。かなりの大差で選ばれたのですね。
医療では、表示偽装のような悪意の「偽」ということはなかったように思いますが、悪意のない「偽」はかなり横行しているように思います。
今考えているのは、いかにも基本的ですが、「痰」がどのようにできるか、です。もう少し言うと、口の中から粘った痰が作られるのか?ということです。
昔から医師に「痰」が出るというと口の中を診察してもらってきましたが、口の中に痰を生み出す異常を見つけられるものでしょうか?鼻か気管が悪くないと、(粘った)痰は出ないのではないか?というのが今のところの結論です。少々理屈っぽくなってしまいましたね。
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2007年12月16日
最近響いた言葉~荘子から
最近本を読んでいてピーンと来た言葉がありました。
「議論することは、ものごとをよく見ていない証拠」(荘子)
ディスカッション好きの人もいますけれど、よく話をする人には確かにモノをよく見ていない傾向があると思います(あくまでも傾向です)。
物事の真実は多方面から観察することで見えてくると思います。これは診察をしていて「まだまだ見えていないものがありそうだ」と感じる私の感覚ととても似ています。
見ているつもりだけれど見えていないもの、そういうものを見つけたら、またメルマガ上、ブログ上で発表していきたいと思っています。
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2007年08月25日