足首の冷えについて4
1週飛んでしまいましたが、足首の冷えに関して、4通目のメールです。内科のT先生からコメントをいただきました。いつもありがとうございます。
> 私はとても冷えが強い方ですのでよくわかりますが、体調が悪いと冷え
> が入りやすいところです。
足首から冷えが入りやすいことを体感なさっているのですね。私は感じたことが無かったので、これから少し注意を向けてみようと思いました。
> 仙頭先生の本では、「熱を逃がしやすいポイントは、襟もと、脇の下、
> 肘、臍まわり、股関節、膝の裏、足首であり、この部位を覆えば、薄い
> 生地でも陽気を守りやすい・・」と言う話がありました。
陽気が逃げやすいポイントがあるのですね。肘とか膝の裏というのは全く知りませんでした。ありがとうございました。
次は39歳男性Aさんです。
> くるぶしからすねの辺りを冷やすと、軽い風邪症状がよく出ます。冷え
> を感じた時は厚手の靴下やレッグウォーマーを着用したり、足湯をしま
> す。首と肩の冷えからも体調を崩すことがあります。
くるぶしは骨の形が複雑ですので、血流が悪くなりやすいかもしれません。すねですか。膝裏同様に意識が行きませんでしたよ。いろいろ勉強になりますね!Aさん、メールありがとうございました。
来週もメールをご紹介する予定です。まだまだご意見をお寄せ下さい。
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2010年07月04日
インフルエンザは本当に季節外れなのか?
「足首の冷え4」をお送りしようと思いましたが、紙面の都合で内容を変更しました。インフルエンザのことです。
我が家はインフルエンザ感染が流行?しています。私は大丈夫なのですが。
大学病院と近隣の内科で診察してもらいましたが季節外れなのでインフルエンザは想定していないらしく、通常の血液検査だけです。
問題ありませんと言われても、あまりに異常なだるさに納得がいかず、私が波動診断してみたところAソ連型インフルエンザだったわけです。
実は翌日、患者さんからもB型インフルエンザを検出しました。風邪にしてはおかしな経過であったことと、我が家でのインフルエンザ騒ぎのおかげで診断に至りました。これは鼻水でも検査陽性でした。
さらに同じ日に波動検査ではインフルエンザが検出された人が、まだ2人いたのです。そこで考えました。本当に季節外れなのだろうか?と。
根路銘国昭先生は「ウイルスはどこかに潜んでいて・・」とサイトで発言されていますが、もしかしてその場所とは、実は体内ではないだろうか?と私は思ってしまいました。
冬だと免役が下がりやすいのでウイルスが出てきやすい。夏でも別に出てきてもおかしくないのではないでしょうか?
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2010年06月27日
足首の冷えについて3
足首の冷えに関して、2通目のメールです。75歳細身のUさんからです。
> 昔から あちこち 冷たいなと感じる事がありましたが、60歳を過ぎ
> た頃からひどく足首が冷えるようになり、夏でも寝るときは足首だけの
> サポートをして休みます。翌日は調子が良く、これはおすすめです。
Uさん、ありがとうございました。
足首、と場所を限定されていますね。やはり足首の冷えは相当影響があるのですね。認識不足だったなぁ。これだけで調子が良くなる、ということにも驚きがありますね。
次はSさんからのメールです。ありがとうございます。
> 男友達が「七分袖の服で手首を出すと風邪を絶対にひく」というのです。
> 私も足首が出る格好や、首から寒気がくると風邪を引きます。
> 「首がつくところは全部冷やしてはいけないな」という結論になりまし
> た。男性がそういっていたので、ちょっとびっくりしました。
手首も同じなのですか。また経絡の話になってしまいますが(つまりツボですね)、上半身のツボに繋がる経絡は必ず手首を通り、下半身のツボにに繋がる経絡は必ず足首を通ります。そして全身の経絡は全て首を通ります。これはきっとそういうことが原因で起こっている現象なのですね。それを体感するとは凄い!
いろいろ考えてみると発見があります。来週もメールをご紹介する予定です。
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2010年06月19日
足首の冷えについて2~多くのご意見を頂きました
足首の冷えに関して、先週の編集後記でコメントしたところ、多くのご意見をいただきました。ありがとうございました。今週、全て返信できるか分かりませんが、ひとつずつ見ていきましょう。
初めはSさんの場合です。この方は相当冷えに苦しんでいると見えます。ご本人のメールから見てみます。
> 寝るときも足首には、表がアクリル、裏がシルクのウォーマー、手首に
> は指きりの手袋、首は真夏でもハイネックの服しか着用できません。パ
> ジャマはハイネックのTシャツ+長袖襟付きです。夏でもブーツです。
何でも、デパートや映画館にも入れず、電車も辛いとか。ご本人の体型とか個人的な情報が分からないので何とも言えませんが、こういうひどい冷えの場合はまず栄養状態が気になるところです。ビタミンB群と鉄分が十分にあるか、ちょっと気になります。
あとはストレスなどで、体の緊張がないか、確認の必要があるでしょうね。精神的ストレスは交感神経を興奮させるので、血管が収縮します。すると皮膚表面の温度が下がるので、慢性的に冷えになやまされることになります。
あと、後の本の内容と関連しますが、何かを我慢することが習慣になっていないでしょうか?あるいは昔、何か嫌な目に遭遇したとかいうことはないですか?それを黙って乗り越える代償として冷えを体が受け容れているということもあるかもしれません。
冷えはありふれた症状ではありますが、必ず原因があります。あきらめないで探し出して、冷えを克服して下さいね。
来週以後も続く予定(笑)です。
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2010年06月13日
扁桃炎について~理解の難しいこの病気
耳鼻科の中で、私が最も奇怪な病気だと考えているものは扁桃(腺)炎です。
扁桃炎なんてありふれた病気じゃないか・・?と思う方もいるでしょう。しかしそういう優しい病気ではありません。どうして生じるのか、どうしても分からないのです。
耳鼻科でよく遭遇する副鼻腔炎、中耳炎、気管支炎は、気道の病気ですので、風邪に端を発して、体の状態に左右されながら炎症の出方が決まってくると私は確信しています。
扁桃炎は気道の病気ではありません。消化器の病気です(だと思います)。ですので、少し異なる理論でアプローチしないと病気の完全な理解には至りません。でもそのアプローチを探しあぐねています。
最近、ひとつ参考になることがありました。
妊娠している人の扁桃炎を診察する機会がありました。どうして漢方薬で治して欲しいと無理を言います。しかし折角患者さんが機会を作って下さったのでやってみました。
大防風湯と神秘湯、つまり攻めと守りの両方を強めてみたのです。
経験から、疲れなどの免疫低下状態により扁桃炎が生じることが多いため、大防風湯が役立つでしょうし、とにかく発散して気が巡るようにすることで神秘湯がウイルス感染であれば役立つでしょう。ウイルス性の場合にはこの組み合わせはかなり役立つでしょうね。
よく考えると、仙頭正四郎先生から教えていただいたインフルエンザの治療と同じ組み合わせです。ウイルスのときには同じ対応で良いのでしょう。
さて、細菌性のときにはどうすべきか?真の原因とは?引き金はどこにあるのか?まだまだ分からないことばかりです。
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2010年06月06日
耳鳴りの治療で考えさせられたこと
耳鼻科の診察のなかでも、耳鳴治療は非常に困難なもののひとつです。耳鼻科だけではなく、鍼灸師、気功師などにも聞いてみましたが、耳鳴治療は難しいというのが定説のようになっています。
あるとき診察をしていたら、こんな人に出会いました。
「ユベラを飲んだときだけ調子が良いんだわ」
ユベラというのはビタミンEです。これだけで調子がよくなるとはどういうことでしょうか?
通常は「気のせいでしょ?」と片付けられてしまうところかもしれませんが、鉄剤でも耳鳴がよくなることがあるのですから、ビタミンEだって可能性がないとは言えません。
よく考えてみると、ビタミンEは細胞膜の酸化を抑えるのが主な働きです。酸化が老化の原因と考える向きもあり、細胞膜の酸化が生じても耳鳴が発症しないとは限りません。
ビタミンEによって細胞の状態が正常になり、耳鳴がなくなっても不思議ではない、とだんだん思えてきました。
血液データから言えば、間接ビリルビンの値が0.5mg/dlよりも大きい場合、ビタミンEの不足は可能性があります。0.8以下で正常とするような記載も見られますが、これは私が勉強した範囲では基準が甘すぎると思います。
さらに網赤血球の割合が10‰(パーミリ)以上の場合には、疑いが強まりますので、みなさん御自分の血液データをチェックしてみましょう。
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2010年05月30日
私の目指す上医とは?
今日の内容は決定的に重要なので読んで下さいね。
中医学では「上医・中医・下医」という考え方があります。
「上医は国を医し、中医は人を医し、下医は病を医す」というわけです。
病を治すのは当たり前として、私の診察は耳鼻科ではあっても、かなり全身の体調を見ながら治療をしているので、「中医」にはかなり近づいているという実感を持っていました。
しかし今まで「上医」は遠い存在でした。
ところが!!
こうなると「上医」なのだな、という実感を持つ事件が起きました。
診察中にうつ病の患者さんにサプリメントを選んで手渡し、気の通りを確認したのです。するとその患者さんの気がスカ~っと通り、思わず私も言葉を失ってしまいました。
サプリメントの気と患者さんが感応して、患者さんが完璧に近い形で癒されています。私も患者さんの気と同調しているので、それを感じて思わず言葉を失ったというわけです。
私は体エネルギーのレベルまで完璧に治せたら、その治った人の回りにも良い影響が広がっていくのではないか?(実際に私は影響をうけていました)と考えました。つまり・・・
良いエネルギーを持っている人の周囲の人たちは、エネルギーが良くなって行きます。みなさんも楽しい人のそばに行きたいですよね?それと同じです。病を治し、その人を癒し、そのうえエネルギー状態を整えて、世の中に帰してあげる、これが「上医」の姿なのではないかな?と直感しました。
時間さえあれば、そんな高いレベルの治療も可能な気がします。
「エネルギーを整えて国を医す上医」を目指しますよ!
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2010年05月16日
気候が変わると対策も変わります~急な暑さへの対応
みなさんは休暇をどのように過ごされましたか?
急に暑くなりましたから、体調を悪くされている方も多いのではないかと思います。
私も風邪をひいてしまい、そのまま家族旅行に突入しました。私が自分で計画した神社仏閣めぐりだったので、神社から良い気をいただいたり、タクシーを使って疲労しないようにして、何とか予定はこなしました。
急な暑さのために体はのぼせを生じています。その結果として多く見られるのは、以下のようなものです。
気が上り過ぎて頭痛や不眠になる(大人に多い)
特に肝胆の経絡に関係して、側頭部に痛みがでることが多いです
上り過ぎた気を処理するために副鼻腔炎や中耳炎になる(子どもに多い)
あとは気が上って鼻出血になる(大人も子どもも)
診察をしていても、頭を冷ます力の強い処方が求められることが多いです。あとは肝胆の強まる季節ですから、柴胡の含まれている漢方薬を使用することも多くなっています。
体が暑さに慣れるまではこのような状態が続きますね。当面、過労と睡眠不足が大敵だと思います。
この季節が終わると、今度は梅雨対策ということになりましょう。
2010年05月09日
「血」の重要性を痛感しています
中医学では、人体に生理活動を生じさせるものとして、気・血・津液・精が挙げられています。
「気」は人体のエネルギーです。元気の「気」ですね。「血」は体の栄養分、「津液(しんえき)」は体液(水分)と考えたら良いでしょう。ともに「気」のエネルギーをもらって体内を移動します。特に「血」は「気」との結びつきが強いので、栄養分と「気」を合わせて「血」とする解釈もあります。「精」は人体を構成する滋養物質で、生命活動と生殖、成長に大きく関わる物質です。
さて私の診察は、脈と喉をみて風邪を診断できると、あとは風邪の性質の診断と処置に入ります。この時点で風邪が弱める方法を考えます。
時には五臓の強さを脈で知り、強いものはなだめ、弱いものはたすけるように考えて処方することもあります。
そうしてできた結論に沿って処方するわけですが、今まで「気」と「津液」は症状に直結することもあり、十分な配慮をしていたと自分では思っておりますが、どのように「血」の問題を扱ったら良いのか、いつも考えておりました。
診察上は舌の裏面を見て、静脈が浮き上がっているかどうをか見ればよいのです。静脈が浮き上がって見えるなら血の渋滞、静脈がないくらいに浮き上がりがないときには血の不足を考えたら良いのです。
今まではあまり風邪の診察には必要のないことと考えていましたが、最近、血も意識して処方を考えていくとピタリとはまる処方に行き着くことも多くなってきました。
最近は、ひどい過労の風邪とか、不眠やストレスが背景にある病気も多いのです。こういうときには「血」の問題を避けて通れないというのが実感です。まだ勉強中ですが、そのうち処方にも慣れてくるのではないかと思います。
2010年05月01日
診察前の私が頭痛に対してしたこと(笑)
ようやく暖かくなってきましたが、診察をしていると、春は肝の季節だなあという実感があります。
ものが全て活動性を帯びてきて、熱を持ってくる季節なのです。
私はこの季節がとても苦手です。元々からだにエネルギーをたくさん持っているので(たぶん)、この季節はのぼせがひどくなり、すぐに頭痛がしてしまいます。体の気が熱を帯び、体の中で上に上り、頭に溜まるのです。
この季節はみなさんがこんな感じなので、いろんな症状がでてきます。頭痛、めまい、軽い難聴、副鼻腔炎、中耳炎、口渇・・・耳鼻科で生じやすいものだけでこれだけのものがあります。まあそれはともかく・・。
先日あまりに頭痛がひどいので、朝早くにクリニックにやってきて、いつも診察のときに使っている漢方薬やビタミン剤などのサンプルをひとつずつ手に取りました。どれが頭痛に効果があるのか体感しようとしたのです。
そんな馬鹿な・・?と思われますか?
私は効果を体感できた漢方薬を6個見つけました。やはり春は肝(伸び行く力)が強くなる時期ですので、肝を抑えるような漢方薬が主体でした。
最終的には、体の老廃物処理を促進するグルタチオン製剤と、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)という漢方薬の組み合わせが最も頭痛を軽減しそうだったので、午前の診察中はずっとポケットに入れていました。するといつの間にか頭痛はなくなっていましたよ。
みなさんも、そんなはずはない!という考えを捨てて、もらった薬をよく感じてみましょう。恐らく症状の消えやすい、消えにくいがあると思いますよ。
2010年04月24日