アロマセラピーに向けて2

 嗅覚障害の患者さんが増えています。

 嗅覚は生死に関わらないからと放置される場合も多いようですね。しかし、人間も一動物として嗅覚を大切にしていきたいものです。

 以前に、ニオイにはニオイで対応するという考え方があるとご紹介しました。つまりアロマセラピーは嗅覚障害に対応できる可能性があるということです。

 一人の嗅覚障害の患者さんがいらっしゃいます。ご協力いただき、どのアロマだったら可能性があるのかと試してみました。

 その患者さんで一番可能性を感じたのはラヴィンツァラでした。

 ラベンサラという紛らわしいものもあるようですね。気をつけなくては!

 治療レベルで使えるようにと、抗ウイルス作用を中心に考えています。ラヴィンツァラはユーカリほどには抗ウイルス作用が強くはないようですが、嗅覚に関して使えそうであることが分かったのは大きな収穫でした。

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2012年12月31日

アロマセラピーに向けて~精油の研究を始めました

 とうとうアロマオイルの研究を始めました。

 アロマセラピーというところまでは行きませんが、アロマの精油には抗ウイルス作用を始めとして、いろんな作用が認められています。

 それらの作用の中で使えるものをピックアップして、診療にも可能なら応用していこうと思っています。

 まだ始めたばかりでお恥ずかしいのですが、先日ユーカリの精油を購入しました。これには抗ウイルス作用があるのです。どのウイルスに効果が高いのかは今後見ていきますが、かなり作用は強いようです。

 先日、うちで働いているドクターがひどい頭痛を訴えていました。その頭痛も風邪からくるウイルス感染と思われたため、ユーカリを使ってみました。診療の合間にその香りを楽しんでいたところ、いつの間にか頭痛がとれていました。うーん、凄い!

 今までどう扱っていくか悩んでいましたが、今後少しずつ使えるアロマ精油を増やしていかれればと思っています。

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2012年12月23日

50度洗いの方法について

 今年の4月に50度洗いのことをご紹介しました
 
 特殊なやり方だと思っておりましたが、NHKでも5月にその内容が放送されたようですね

 先日、患者さんで毎日50度洗いをしているという患者さんに出会い、すごく嬉しい感じがしました。一手間二手間かけて食や健康を考えるということをみなさんが忘れがちな時代ですので、こういう手間を惜しまない生活態度は見習いたいものです。

 ところがこの患者さんですが、法事でホテルに二泊したら脇腹痛がでてしまったようなのです。

 この話を聞いて、50度洗いの効果が少ないのでは?と思われた方も多いかもしれませんね。でもむしろ、普段きちんとした食材の処理をしているので、逆に外で食事をしたときに症状が出たのではないかと思います。

 この50度洗いが一部の耳鳴り治療にも役立つと思うのですが、どなたか体験していただけると嬉しいのですがー。細かいやり方は上記NHKのサイトに掲載されていますよ。

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2012年12月16日

痛風の新しい(?)考え方について

 痛風で悩む人は多いと思います。ぜいたく病などと言われ、たんぱく質を摂り過ぎないようにと考えている人は多いでしょう。

 しかし尿酸値を下げたら病気が改善するということに根拠はないとする先生もいらっしゃいます。

 高尿酸血症になるのは、糖分や脂質の取りすぎ、飲酒、睡眠不足、運動不足、激しい運動、ストレスが原因と考えられるので、薬で尿酸値だけ下げても生活習慣を変えないと意味がないとのことです。

 うーん、なるほど。今までの常識とは異なりますが、そういうものかもしれませんね。

 この論理で一番大切なことは、プリン体という痛風を生じる物質が、今までは食事中のプリン体摂取で増加するとされていたのですが、最近は上記の生活習慣により、体内からプリン体が合成されると考えられるようになってきたということです。

 ですので、生活習慣によるプリン体合成過剰が原因で尿酸値が上昇するということになりますから、低プリン体食を考えるよりも、運動をしたり、ストレスを減らしたり、飲酒を減らすことのほうがよほど大切なのでしょう。

 ある教科書によると、痛風が発症していない状態でも、尿酸値が7mg/dLを超えていれば、減量指導が第一になるとされています。

 さらにビタミンB、Cともに尿酸を減少させるということもあり、栄養学的アプローチも考えてみる必要があるでしょう。また組織の破壊により尿酸が産生されている面を考慮すると、低タンパク食はむしろマイナスに働く可能性がありますね。

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2012年12月09日

腎の障害により続く咳(中医学)

 二人目のお子さんが生まれると、お母さんもお世話で大変ですが、第一子のお子さんも不眠ぎみになって大変という面があるようです。

 あるお子さんは、不眠が続いて、腎(生命力)の力が落ちてしまい、咳が出るようになってしまいました。

 なぜ腎の力がおちると咳がでてしまうのでしょうか?

 中医学では、咳は気が上にあがってしまうので出るという解釈をします。普段は体の水を循環させて上がった気のエネルギーが残らないようにしています。これは腎の働きです。

 それと、腎には上がった気を回収する役割があるので、これも普段咳がでないように作用していると考えられます。

 腎が慢性疲労などにより失調してしまうと、水をくみ上げたり、気を回収したりする作用が弱まってしまいますので、気が体の中で上へ上へと昇るようになってしまいます。

 大人ではよくあるのはストレスによる咳ですが、子供では睡眠不足による咳が常態化しているのではないかと思われる人が増えているように感じます。わかりにくいので注意が必要と思います。

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2012年12月02日

依存症に対する考察~臓躁(ぞうそう)

 数年前から飲酒運転の規制が厳しくなりましたね。サイトによると2002年からだそうです。飲食店が大打撃を受けたと書かれていましたが、その後はどうなったのでしょう?

 さてさて。飲酒運転は罰金が高額になったこともあり、私の周囲では全くと言って良いほど見かけなくなりました。

 ところが新聞によると、アルコール依存症の人については、まだ飲酒運転を繰り返しているという実態もあるとのこと。飲酒運転者の半数はアルコール依存症の疑いがあるのだそうです。

 先日、東方医学会主催の講演会で講師の先生が、アルコール依存症は身体的依存の傾向が強いので専門家が診察する方が良いとお話されていましたが、精神医学的に解釈すると、社会と接する過程で、小さなフラストレーションが溜まっていき、それが社会の許容される形で解消されんとするのが依存症なのだとのことでした。

 中医学的にはこのフラストレーションは内に向かい臓躁となるのだそうです。臓躁とは、憂うつ、絶えず泣き笑う、頻繁にあくびするなどの症状を呈する状態で、2つに分類されます。

 1)脾の損傷から心神が失養(十分に栄養されない)して発症する
 2)体液漏出や、失血により火熱が生じ、心神をかく乱して発症する

 どちらにしても、心を潤すことが最も重要のように思われます。大棗は燥を潤し、小麦には安神補気の作用があるので、中医ではよく使われるようです。

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2012年11月25日

だんだん冬支度処方になってきました

 だんだん寒くなってきましたね。寒くなると、体の気血の巡りが悪くなります。夏の間は順調に経過していた患者さんも、だんだん薬が合わなくなってきています。

 温める薬の場合、一段階温める力を強化するような対応をしています。

 例えば、六味丸という漢方薬を使っていた患者さんに対しては、そこに附子(ブシ)と桂皮(ケイヒ)という温める生薬を加えた八味地黄丸という処方に変更します。

 では八味地黄丸を処方していた人にはどうするかというと、少し附子を少し増量した牛車腎気丸という処方に変更しています。

 別の例では、めまいの処方で苓桂朮甘湯という処方があります。茯苓、桂皮、白朮、甘草という構成生薬の1文字ずつを名前に入れた処方です。これも少し寒くなってから切れ味が悪くなってきました。

 そこで私は桂皮の代わりに乾姜(生姜を乾燥させたもの)を配した苓姜朮甘湯という処方を用います。

 苓姜朮甘湯がめまいに効果があるということはあまり知られていませんが、実際には真冬時のめまいにはかなり効果のある処方なのです。

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2012年11月18日

腸内感染に母からの移植糞便

 「月経と季節の関係について2」をお届けする予定でしたが、面白い記事を見つけたのでこちらをご紹介します。

 救いの主は母から移植された糞便 腸内感染の重症患者に朗報か
 抗生物質で体調が悪くなる方は少なくありませんが、これは腸内細菌叢が乱れて生じる体調不良と思われます。

 元々免役の状態が悪い方などでは、抗生物質を使用することにより、腸内細菌叢の乱れがかなり強くなり、予想できないほどに重度の体調不良が生じる場合があるようです。

 そのときに腸内細菌叢を正常化することは通常の方法ではなかなか難しいかもしれません。そこで、このサイトの方法ですが、これは元々の腸内細菌叢は母親のものが定着しているので、その細菌を移植することで後から定着した悪玉菌を排除できるというものです。

 詳細な論理は分かりませんが、難病治療のひとつの選択肢になってくるのかもしれません。

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2012年11月11日

月経と季節の関係について

 生理と体調の関係については以前から興味がありましたが、このたび中医学の講義を聴く機会があったので、少し考えてみました。

 生理前には卵胞が成熟して成熟卵胞になるが、元になる卵子は腎の力が反映し、その成長には脾が関係します。そして成熟卵胞が卵巣から出るにあたり、肝と腎のエネルギーが関わります。

 そして子宮の側ですが、内膜が厚くなる過程が十分に行われるために腎の固摂作用、脾の統血作用が必要になります。

 つまり肝、腎、脾のエネルギーの問題があると、月経まで上手く持って行かれない状態になってしまうのです。

 卵子の成長に問題があって不妊の場合には腎と脾の働きに注目すべきですし、過少月経の場合には、子宮の十分な内膜肥厚が生じないのですから、やはり腎と脾の働きに問題があると言えるでしょう。

 つまり慢性疲労とか過食の人などは妊娠しにくい状態ができてしまうので、注意が必要です。

 また肝の働きに問題があると、卵胞が卵巣から出られない状況になってしまうので、ストレスなどの問題はこれまた不妊の原因になってしまいます。

 月経前に痛みなどのトラブルがある場合にも、肝、腎、脾の働きについて、注目していく必要がありそうです。

 次回に続く

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2012年11月04日

新型栄養失調について

 栄養療法の勉強をしていると、一般の病院の解釈とは少し異なる部分があります。新型栄養失調もそのひとつです。

 新型栄養失調について
 
 新型栄養失調という言葉を実は初めて知りましたが、タンパク不足で生じるさまざまな症状が見逃されている、ということは知っておきましょう。このサイトでは貧血、脳出血、肺炎、骨折、全てが新型栄養不足で起こりやすくなることを紹介しています。

 体のパーツは全てたんぱく質でできていると言っても過言ではありません。赤血球も主には膜成分の脂質と構造たんぱく質と鉄でできています。たんぱく質が少ないと赤血球が作られにくくなり、貧血になるというわけです。

 私たち耳鼻科の診療では、たんぱく質と免疫の状態が関わってきます。

 粘膜で免疫力を発揮する抗体や、免疫を担当する細胞もたんぱく質から構成されています。従ってたんぱく質が不足すると、免疫力が落ちて風邪をひきやすくなります。

 自分はきちんと食べているから栄養には問題ないという人がいるかもしれません。

 しかし例えば、朝はパンとコーヒー、昼は近所のうどん屋のかきあげうどん、夜はご飯とホウレンソウのあえものに野菜スープと果物なんていうと、ありそうなメニューですけれど、たんぱく質がまったく抜け落ちています。

 これではたんぱく質があまりに少なく、いろんな症状の原因になるでしょう。あっさり済ませようとすると陥るパターンですので、意識して肉や魚を食べるようにしたいものです。

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2012年10月28日