気管支炎

気管支炎の患者さんが「気管支炎になりやすくなったのは歳ですかねえ」と私に聞いた。

この問いに対して私は答えを持っていなかったため、自分の経験談を語りつつ自分の考えをまとめようとした。

「私も5年前くらいからなりやすくなった・・・」そう言いながら、ということは大体この患者さんの年齢ってことか、と思っていた。

『やはり30歳を過ぎてくるとなりやすくなるのかな?でも何で??』とは思うのだけれど、簡単に年齢で片付けるのは私の本意ではない。

やはり東洋医学の出番か。皮膚から口腔、気管、肺は東洋医学的には同様のモノ「肺」と称される。私は皮膚がカサカサしてくるのも、気管が傷んでくるのも同じ頃だと思っている。

昔、風邪にとても用心深くなって、梅雨時に結構厚着をしていて結局気管支炎を起こしてしまったという経験がある。恐らく気管が熱してしまい、水分が蒸散してしまったために生じたことだと考えている。

でも実は「肺」が水を保持する能力がなくなってきているのか、あるいは水が循環しなくなってくるのかで「肺」から水分が奪われてしまうのが恐らく病気の本体なのではないだろうか?

だとすると、これが年齢によるものかと言われるとそうかもしれないし、運動不足のためとも言えるかもしれない。乾燥した気候も関係があるかもしれないが、これは前述の自己の経験から気候は補助的要因ではないかと思っている。

夜中になってようやく考えがまとまった。

2005年09月28日

メルマガと私

私の尊敬する先輩が、日本漢方と韓医学、中医学を東洋医学として融合させようとしておりました。私の基本スタンスは中医学にあって、あと自分がやってみたいのは鍼灸、アロマ、伝統医学です。西洋医学の知識も遅れないように意識はしています。

今の最先端技術も確かに良いのですが、現実には解決できないことも多いです。その割りに医療費はとてもかかります。いつからか私は、現代人は先端技術よりももっと違うものを求めているのではないか、と思うようになりました。私は医療を通じて泥臭い、動物っぽい、人間の忘れてしまったものを取り戻したいと思っていつも考えています。メルマガの内容にはそんな思いを込めています。

私自身は一度(いやもっとでもいい)、中医学も、アロマも真剣に修得したいので、いつかは留学するぞー、と思っているのです。漢方薬を使うようになってから自分の知らない世界がまだまだあるんだという確信をもっています。それをどうしても学んでみたいのです。でも開業医ですから、そんなことが可能になるのにあと10年くらいはかかるかな、と思っています。そうするとメルマガももっと内容が濃くなると思います。

そういう目標、自分のイメージがあるので、メルマガをとても大切に思っています。ただつらつら書くのでは恐らく続かないです。日本にいなくてもメルマガで治療するくらいのつもりでいます(笑)。でもまだ110部ですからね。目標は30000部なんですけど(泣)。本気で部数増加を考えないといけないです。

私のメルマガです。
 実践ロハス生活!~これであなたも医者いらず~

2005年09月27日

テレビ出演!

「子育てパラダイス」という番組がある。

実は見たことがない(笑)。

知人の小児科の先生から、やってみないか?と言われて快諾した。

実は、この小児科の先生に頼まれると絶対に断れない(さらに笑)。

実はテレビ撮影は2回目。うちのクリニックでの撮影は3度目である。さすがに少し慣れてきて、しゃべっては噛んでしまう前回とは違う。予定より大幅に早く終了できた。

率直に言うと、ちょっとしゃべり足りない(笑)。

なんだかまだ言い残したことがあるような感じがする。

まだほかのテーマでもやりましょう、なんてずうずうしく言ったりして。

楽しかった! オンエアは10月下旬とのこと。

2005年09月18日

病診連携

病診連携という言葉があります。

病院と診療所が連携して患者さんが重症化したら←、治ってきたら→、という感じで、患者さんに適切な施設で診察をしていただく、というものです。

当地で病診連携がうまくいっているか、というと否だと思っています。

それは何ででしょうか?

以前、私は逆の立場で病診連携を行っておりました。病院の耳鼻科主催で勉強会や懇親会をして、近隣の耳鼻科診療所が全て閉まるまで積極的に救急対応をしましたし、患者さんのやりとりは頻繁に行われておりました。病院医師と開業医の全員が顔見知りであり、病院に連携室なんてものはありませんでしたが、病診連携は上手くいっていたと思います。

現状は、いろんな病院の病診連携室から診療案内が来たり、外来担当表が来たり、紹介用紙が来たりするわけです。でもみんな病院の都合が良い様に囲い込みをするために、いろんな書類が送られてきているように感じてしまいます。

本来の連携は大きい病院の医師が開業医をまとめて、診療支援をしていく、というのが本来の姿なのではないでしょうか?どんな人が自分の患者さんの診察をするのか分からない、病診連携室まで責任者の名前もない、ということでは本当の連携など夢のまた夢、送られてきた書類は紙の無駄としか思えません。

今日は辛口コメントでした。

2005年09月13日

めまい

どうも台風のせいか、めまいの患者さんが激増しています。

気圧のせいだと言う人もいますが、東洋医学的には湿度のせいだろうと思っています。

ここのところムシムシします。暑くはなくなったけれど、その分湿度が高くなってなんだかいつまでも暮らしにくい気候です。

気象庁 | 昨日までのデータ(統計値)によると
平均現地気圧 平均海面気圧 平均気温 最高気温 最低気温 平均相対湿度 最小相対湿度

1日1012.0 1016.2 27.3 31.3 23.3 62 42
2日1010.7 1014.8 28.3 32.4 24.2 59 36
3日1009.2 1013.4 28.2 32.1 25.3 64 44
4日1009.7 1013.9 26.7 30.8 22.6 73 55
5日1011.0 1015.2 23.8 25.4 22.3 84 78
6日1010.1 1014.3 24.6 27.6 22.0 84 76

やはり現地気圧は変化がなく、気温が下がったのと、湿度が上がったことが要因だと思います。以前から最小相対湿度が高くなったときに発症しているように感じています。

ただ、めまいの場合には明らかにストレスが要因になっている人と、今回のように気象に関連して起こっている人の2通りを考えなくてはなりません。ただ、東洋医学的にはどちらも水毒であり、同じことです。

ストレス性の場合にはストレスを除くことが一番効果的です。一方、気象に関連がより強い人は、水をめぐらせる処方が有用だと感じています。

2005年09月08日

読者100人!おめでとう!!

私は7月からメールマガジンを書いている。

実践ロハス生活~これであなたも医者いらず~

まあ、本当に医者が不要になるのは困るのだが(苦笑)、そういうお手伝いは医師にしかできないだろうと考えて、身近の生活の話題を素の視点から考えている。

早期の対処法を指導するだけで、無駄に薬を消費しなくてすむ。
身になる生活指導をすることで、無駄に医療材料を消費しないですむ。
本当に効果のある薬を見抜くことで、投薬量を最小にすることができる。

ひいては健康面で自立することができれば、まさにこれはロハスである。
そう考えてメルマガの題を上のようにしたのである。

現実に読者を集めるのはとても大変なのです。どうかこのブログを読んだ人は読者になってください!このページにも登録口があります。もしも読者なら1日1人(ちょっと多いか・・?)巻き込んで下さい。みなさんよろしくお願いします!

でもとうとう100人か。嬉しいな。でもまだまだだな。

2005年09月06日

経穴(ツボ)

昨日から経穴を勉強し始めた。

日々メールマガジンに追われてすごしていたが、少しだけ余裕ができてきた。そこで選んだのはやはり東洋医学である。

ツボは今までほとんど知らない領域である。しかしこの本に出会ってから経穴について勉強してみようという気になってきた。

漢方医として、私は病をこう思う(中田薫、源草社、2005/08)

ちょっと専門家向けのようでもあるが、一般の人でも勉強すると手が届くくらいの内容である。これくらいの書籍が私の勉強にはちょうどいい。

少しだけかじっているアロマセラピーとつながる箇所を見つけたり、経穴も具体的に自分で試したり、結構楽しい部分が多い。

私に中医学を教えてくださった仙頭先生がおっしゃっていることだが、病気は常に変化しているので、それぞれに診て、考えて、それぞれに治療内容を考えていかなくてはならない。

そういう意味では、手持ちの駒がたくさんあるほうが圧倒的に有利である。だからアロマセラピーなのであり、だから今回の経穴の勉強なのである。

2005年09月06日

アレルギーっぽいんです

鼻水がでて、どうもアレルギーっぽいんです、という患者さんがいる。

「アレルギーっぽい」と思う根拠は希薄だと思うが、それにしてもアレルギーという言葉の威力はすごい。説明するときにアレルギーという言葉を使うと「やっぱりそうですか」なんて納得されてしまう。

先日、「いやああ、アレルギーっぽいいがらっぽさがあってー」なんて話を聞いたときにはひっくり返りそうになった。

でも、何でもアレルギーのせいにしてしまっていないだろうか?

現実に、最近のほとんどの鼻水患者さんが風邪の鼻水である。「抗アレルギー剤が効かないんですよ」と言いながら、それでもアレルギーと信じている患者さんが多いことには驚かされる。

風邪の初期とアレルギーの症状は確かに見分けがつきにくい。でも風邪で鼻水が出るのは初期のみなので、風邪の初期でないことが判明したら初めてアレルギーを疑い始めるのが診察の常道であると私は思っている。

血液検査が陽性だからといって、8月になったからといって、すぐにブタクサアレルギーだ!ということにはならないのである。医療者側にも血液検査偏重の傾向があるので、要注意であると思う。

2005年08月27日

陣内の覚書

以前から扁桃腺炎の患者さんが集中してきたり、ぱったり来なくなったりすることが不思議でした。今回も8月20日頃から扁桃腺にまつわる患者さんが増えています。

ウイルス性と思われる患者さんは風邪の季節に来ることは分かっています。問題は重症になりやすい細菌性の患者さんなのです。

ずっと分からなかったのだが、今回は気温が急に下がったあとなので・・・もしかして・・と思っている。

以前から3-5月に多い印象を持っていたが、気温が下がった日(実際に来院されるのはその2-3日後ですが)に注目していきたいと思っています。

関係ないですが、重傷の扁桃腺炎の患者さんに点滴をしようとしたら、抗生物質の期限が揃って切れたばかりでした。患者さんには大変申し訳ないことをしました。情けないです。

2005年08月27日

久々のブログ

いろいろ考え事をしたり、自分のポジションを変えたりしていたら時間が経ってしまいました。

私の原点は「気候と耳鼻科」にあるので今日は少しそこに戻ってみることにします。

ここのところ、耳(聴力)の具合が悪い人、めまいのする人が目立ちます。大体8月18から19日にかけてみなさん具合が悪いようです。

特に湿度との関連をずっと考えてきたのですが、今回に関しては何も変化がありません。ずっと平均相対湿度で60-70%くらいに落ち着いています。

うーん、何でなのか・・。

強いて変化を挙げるとすれば、17日まで最低気温が24度前後で割りと寝苦しくなかったのに18日以降は再び熱帯夜になっていて、寝不足が原因の一端になっているのかな?と考えています。

寝不足も大きな要因になっていると思っています。しかしなかなか診察しているときには思いつかないので、問診したりしなかったりで、みんなが寝不足になっていたかどうかは明確ではありません。

なかなか気象の様子はリアルタイムで分かるものではないので(不精なので?)、その場でしつこく寝不足かどうかを聞いてはいないですね。

寝不足のようなものは指摘しないと患者さんの口からは聞かれないものなので、原因として掴むのは少し大変です。

今日から難聴やめまいで来られた患者さんはしつこく聞かれることでしょう(笑)。

(さらに…)

2005年08月24日