風邪の診察プロセス~その1
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その1といっても今回限りかもしれません。
さて、アレルギー性鼻炎の人が風邪をひいて来院されたとしましょう。
「鼻水がだらだら出てしまうんですよ」と患者さんが来られる。
『アレルギーでしょうかね。大変ですね』と私。鼻を見る。
「やっぱりアレルギーですか?」と患者さん。
『そうでしょうね』と私。
「今日からちょっとのどがひりひりするんです」と患者さん。
『えええっ?ちょっと待って下さいよ、のどを見せて下さい』と私。
のどを見ると少し赤い。
『もしかして鼻水は今日はかなり収まっていますか?』と私。
「そう言えば今日はあまりでないねえ」と患者さん。
『のどは渇きますか?』と私。
「渇く渇く」と患者さん。
『脈を診せてください』と私。
「耳鼻科で脈ですか?」と患者さん。
『やっぱり風邪で、5日前くらいからかなあ』と私。
「そう言えばそのころ少しだるかった」と患者さん。
『痰と咳は出ていますか?』と私。
「いいえ、のどが少し痛いくらいです」と患者さん。
『じゃあ普通の風邪のみってことですね』と私。
これくらい話をしないと、アレルギーなのか風邪なのか、区別がつきません。
手間もかかるし難しいけれど面白いですよ。
2005年07月20日
梅雨明け!
とうとう梅雨があけました。当院のギャラリーも梅雨明け宣言です。
2005年07月16日
子どもの診察3
子どもが怒っても泣いても、笑って受容し続ける。
するとあるとき、子どもは自分が受け入れられていることに気づく。
ピタッと泣き止むその瞬間である。
これがたまらなく面白い。
何でこの人は怒り返さないの?という顔をしてきょとんとしている。
それを続けていくうちに鼻水を吸ったくらいでは泣かなくなるのである。
2005年07月16日
気管支炎
7月6日には気管支炎の人が多いと感じ、それをブログに書いた。7月11日の自分の記録に「気管支炎が減ってきたようだ」と書いてあり、その後、患者さんが途絶えていると感じていた。
ところが本日、5人くらいの急性気管支炎の患者さんが現れてびっくりした。いったい何が起こったのか?
気象データをにらんでいたらちょっと気がついたことがある。
以前から湿度が高いときに気管支炎になりやすいと思っていたが、7月にはいってからは湿度はいつも高い状態だった。ところが最低気温が2日から10日は18.7~21.1度と少し低め。その前後は大体23度以上であった。
高温多湿であることが気管支炎の原因か。気管から熱が逃げにくい状態が高温多湿によって作られて、気管支炎が発症するのだろう。
2005年07月15日
めるまが
めるまがを始めました。
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http://www.mag2.com/m/0000164378.html
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2005年07月15日
医療情報について
体のことについてはみんながいろんなことを知りたがっている。もちろん私もその一人だ。ホームページはそういう欲求を満たしてくれるツールのひとつと言える。
病気のことに関して、私のホームページの使い方は「あれれ、これは知らないぞ(忘れたぞ)」ということであたふたと調べることがほとんどだ。ホームページを見た時にその情報の有用性については何となく勘が働く。いくつかのホームページをみて、そのうちのひとつを熟読することで終わりになる。
でも、たいていの人は自分の症状で検索をかけてみることが多いのではないだろうか?そうするといろんな情報がランダムに自分の前に現れる。それを上から順番に読むことになり、「じゃあ自分の病気は何??」と混迷がかえって深くなることも多いのではないかと思う。
例えば「首が腫れた」というだけで、風邪から喉頭癌、果ては結核まで検索されてしまう。結局不安がつのるばかりで何も解決しないということになりかねない。
・・・さて何か妙案があるか?
残念ながらない。いくら情報が開示されてもそれはあくまでも確率上のことであり、診断確率を高めるのは結局医療従事者の経験によるのだと思う。さらに情報にうそや紛らわしい情報まで混じって伝わってくる以上、医師患者間の情報の非対称性はいつまでも解消されない。残念。
医療相談をメールでしている医師もいる。ただやはり不確実だし、結局「不安なら来て下さい」という結論になりそうなので、時間対効果が悪い感じがする。
私はこのブログ、そして今度創刊するはず(笑)のメルマガで感性を鍛えていただこうと思っている。
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予防こそ最大の防御。病気になったら諦めて受診する。これが私のオススメである。
2005年07月14日
合う薬
今日は少し難しい話。
とある患者さん。私の処方した漢方薬が良かったようで
「この薬はどうも私に合っているみたいなんですよ」
とおっしゃってくれた。
・・・?
薬が本人に合っているから効いたのか??
確かに、本人に合っているのだと思う。でも、それは偶然「合った」のではなく、私が「合わせた」のであると言いたい。実際かなりよく考えて選択した処方であった。
でもよく「私には合わない」「私には合っている」なんて話をよく耳にする。日常のありふれた会話で出てくることだ。
私が処方したものでも合わないということは少なからずある。でもそれは本人が薬に合わなかったのではなく、こちらが本人に合わせた処方を選択できなかったのだと私は思う。
大した違いではないけれど、もっといろんな面で検討を加えれば、きっともっと良いものが選択できたに違いない。
ただ現状の医療レベルでは、それを完全にすることはできていないし、また患者さんの側も偶然頼みの部分を持っているのだな、と改めて思い知らされた。
まだまだ勉強することが多そうだ。
2005年07月12日
こどもの診察
こどもの診察は面白い。と何度も書いているけれど(笑)。
何と言っても泣き叫ぶ子供をどうやって、あるいは何回で泣かずに診察を受けさせることができるか、これがやりがいのあるところなのだ。
必ずどんな子ども達も耳鼻科は怖い。でも必ず泣かずに、進んで診察台に向かうようになるものである。
子ども達に安心を与えればいいのである。もちろんご両親の協力は必要だ。私は
1.同じ手順
2.同じ診察
3.同じ口調
4.同じ薬(全部同じとはいかないが)
を使っている。あとはきちんと短期間で治す事が求められる。
ご両親に必要なのは、ありのままを伝えること、ありのままを心構えさせることである。つまり、
1.耳鼻科に行くことを伝える
2.何で行くのかを伝える
3.行くとどうなるのかを伝える
4.処置が終わったあと、できたことに関して適切に誉める
ということである。まあ当たり前のことだ。これらを全て繰り返しているとだんだん子ども達は泣かなくなっていくのである。
2005年07月09日
学会に思うこと
漢方に関する医学会では、漢方処方に関するエビデンスを集めるのに必死である。「○○病に△△湯を用いたらXX%の患者さんが良くなった」とか、そういうことである。
でも・・・
○○病とか、XX%というのは西洋医学の統計医学的側面なのではないのだろうか?つまり有効率の高さを競う治療である。東洋医学は証が合致すれば必ず効果の出るはずの治療方法であり、治療効果がでないなら、証を取り違えている、ということなのだと思う。
だからある意味、東洋医学は理想的には有効率は100%であり、それを目指して日々研鑽をするというのが私の考える東洋医学なのである。従って治療が上手くいかないとき、薬が悪いのが西洋医学、見立てが不十分と反省するのが東洋医学である。
そう考えている私なので、西洋薬が効くとホッとするが、漢方薬が効くととても嬉しい。西洋薬が効かないと何だか腹立たしいが、漢方薬が効かないとみじめな気持ちになる。
余談だが、医師が治療がうまくいかないときに患者さんに辛くあたることがあるかもしれないが(私は非協力的でなければ辛くあたることはありません)、これは西洋医学の、いや西洋の特性なのではないだろうか?と思ったりして。
2005年07月08日
漢方医学の会合
正式名称は忘れてしまったが、渋谷漢方の会合に出席した。
漢方の勉強会にありがちな総花的なものでもなかったし、くそまじめな会でもなかったし、久々になかなか良い会合であったように思う。
ストレスがテーマであったのだが、これは現代社会では大変に大きなテーマである。ストレスから生じる病気が多い昨今、やはり臓器別に考える西洋医学よりも心身一如の東洋医学の方に自分としては魅力を感じる。
東洋医学のみで勝負している人たちの話には本当に深みを感じる。今日の講師の先生にも何か人間力というのであろうか、感じるものがあった。
かたや、私の診察は東西のちゃんぽんで、都合の良い方を取ったり、両方の理論を使ったりしている。人間も八方美人的で診察と同じ感じ(笑)。
2005年07月06日