触診~本来の医療の姿とは?
新医療ではないかもしれませんが。
今では「漢方養生ドック」なるものも登場し、東洋医学もようやく得意の予防医学分野に進出してきたなあ、という印象です。
新聞にこういうことが書かれているのですよ。
「漢方医療に取り組む医師たちを取材して驚いた。患者の身体に丁寧に触れ、患者の訴えに真剣に耳を傾ける医師の姿があったのです。」
あれ?これって驚くことなのかしら・・?
私は麻酔科で研修中にこういうことを習いました。
心電図や呼吸器のモニターはみな器械を介して患者さんをみているけれど、センサーの不調などの器械の問題で情報に誤りがあると命にかかわるから、患者さんから直接情報を取るために、必ず脈を取り、聴診器を常に用意しておくように、と。
私も診察中に脈をとることがとても多いのです。情報量が多いですからね。
健康な人が、病気の人に触れることもまた必要なことで、病気の人も癒しをもらうことができるのですよ。
鍼を打つ人などは、かなり入念に体に触れて患部を診たり、経穴の位置を探したりしますよね。そういうのが本来の医療の姿のように感じます。
検査データやレントゲンは所詮、数字や影に過ぎないのですよね。大いに参考にはなりますが、それが患者さんの全てではないというのが私の意見です。
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2011年08月06日
歯周病にまつわる病気について
糖尿病と歯周病、あまり関連がないように感じられるかもしれません。
しかし現実には、歯周病を治療することにより血糖のコントロールが良くなる例が少なからずあるそうです。
理由はよく説明できないのですが、そういう現実が存在するということが、大変大きな事だと思います。
歯周病は心臓疾患とも関連しているようです。
よく考えてみると、胃潰瘍もピロリ菌が原因だったわけだし、潜在感染症の宝庫?である歯周病が、いろんな病気の原因になってもおかしくないように感じられます。
歯周病は様々な菌やウイルス、カビから寄生虫の類まで、いろんなものが繁殖の機会をうかがっているような病気です。炎症自体が弱いため、症状から感染を見つけることは相当困難でしょう。
炎症反応も通常のCRPという検査値ではあまり明確に炎症を指摘できませんが、昨今は高濃度CRPという検査項目があるそうで、これで歯周病がチェックができるようです。
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2011年07月23日
立禅と体のエネルギーについて
立禅を久しぶりにしました。本当は久しぶりではダメなのですがー(笑)。
今までは、気功のエネルギーは増すけれどシンドイだけ、という印象だったので、あまり続かなかったというのが本当のところです。
大腿部がへたってできなくなりますので、大腿部の筋肉の力をできるだけ抜いてエネルギーが行き来するようなイメージをもつと、多少時間が延ばせます。
今日はいつもの気功メニューに少しヨーガの内容を入れて、体を十分に動かしてから立禅をしました。ヒマ?そうかもしれませんね(笑)。
すると、力を抜くほどにスシュムナが通るような感じがしました。
禅とか武道とか、みんなそうなのかもしれませんけれど、力を抜いて姿勢を委ねないと本質が見えてこないということは、本で読む限りですがありそうなことです。
今日は体を動かしてから立禅をしたせいか、体の力を抜いて立つことができ、少しの時間でしたが、体の中をエネルギーが貫通するような感覚がもてました。これは良い気分です。これなら時間さえあれば続けられそうです。
追記;
「通った感じがした。」
と書きましたが、実際には通したら通った感じがした、というのが正しいかもしれません。意識の上でエネルギーが上から下へ、下から上へ流れていることをイメージしながらやっています。
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2011年07月03日
なぜ体温が高い方が体に良いのか?
ミトコンドリアの専門家である太田成男先生の著書を別ブログで紹介していますが、今日は安保徹先生のご講演を拝聴してきたので、そこでのミトコンドリアのお話を書いてみたいと思います。
体がエネルギーを得る系は主に2つで、解糖系とTCAサイクルというものがあります。無酸素状態では前者が、有酸素状態では後者が働きます。ミトコンドリアは後者に関わります。
ミトコンドリアが少ない細胞は無酸素状態でも分裂し、分裂に最適な温度も体温よりも5度程度低いのです。骨髄、消化管、皮膚、精子がこれにあたります。生命現象に直結する細胞が多いですね。
ミトコンドリアが多い細胞は有酸素状態にあり、分裂はあまりせず、高度に分化した細胞が多くみられます。心筋細胞、脳細胞などがこれに該当します。人間はこれらの細胞が効率よくエネルギーを生み出せるので、細胞が種々に分化して高度な機能を獲得しています。
ここからが「体温を上げると・・」の安保先生らしいお話なのですが・・。
体温がもしも低くなってしまったらミトコンドリアが働けません。そこで、細胞は普段はあまり重要視していなかった解糖系で何とかしようとします。
しかしエネルギー効率が悪いので、長期間になってきますと、高度に分化した細胞群(私たちのことです)を維持することができなくなります。見た目にはやつれてきます。
実は癌細胞はミトコンドリアが少ない細胞なので、体温が低くなると増殖しやすくなります。逆に体温を上げると、体の各部位の高度な機能(恐らく免疫細胞も含まれるのだと思いますが)も活発になり、癌細胞自体も増殖しにくくなります。
体温が低い状態で働き続けるのは良くありません。リラックスして体温を上げて、ミトコンドリアを働かせることが、癌予防をはじめとした何よりの体調管理になるのです。
安保節全開の45分のご講演でした。
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2011年06月25日
常習便秘への対応
排便は老廃物を体外に出すという重要な働きがあります。有害重金属や化学汚染物質はほとんど便と汗から出て行くため、便が出ないことで様々な問題が生じてきます。
肌荒れが生じやすいですが、これは便からでない老廃物を無理やり皮膚から出すために生じる現象です。
また、便が体のエネルギーを下向きに流す働きがあるので、便秘が常習化するとのぼせる傾向が強くなり、首から上に熱い感じや痒みが出ます。
便秘の方たちは、水をたくさん飲んだり、繊維質のものをたくさん食べたり、ヨーグルトのようなものを常用していますよね?でも止めてしまうと元に戻ります。つまり根本的な治療にはなっていないのでしょう。
では漢方薬が良いのか?というと、これも対症的になっているように思えます。止めれば便秘に逆戻りする場面に数多く遭遇します。一応、使用することの多い漢方薬を挙げているサイトがありますが、根本的解決には今ひとつの印象です。
では、なぜ便秘が続いてしまうのでしょうか?
ビタミンCが足りないのかもしれませんね。小腸で吸収しきれない量のビタミンCがあると、大腸で腸内をを酸性に保ち大腸菌の繁殖を抑えるのだそうです。ビタミンCはストレスやアルコール摂取などで消費されてしまいます。
あとは、発酵食品の摂取が足りないことも考えておく必要があります。私が子どもの頃はいつも周りに発酵食品があったように思いますが、今は食卓に乗ることが少なくなりました。
便秘によい経穴(つぼ)を探してみました。腸を動かすエネルギーを身体が取り込めないから便秘が続く、ということもあるのかもしれません。
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2011年06月19日
糖尿病の人たちの血糖管理について2
先週、糖尿病のことについて書いてみました。
数値を厳格にコントロールする医療に若干の疑問を呈しましたが、今の現状とはかなり乖離していますよ、と専門医師の方から指摘を受けました。現場で実際に糖尿病を診察しておられる方のお話ですので重い指摘です。
まず、HbA1cの値は現在、アメリカの基準値よりも0.4%ほど低い値になっているのだそうです。これは論文を読む上で注意が必要ですね。
そして10年前にはHbA1cが7%を切るのが目標でしたが、HbA1cの値と合併症のリスクについて、各国で大規模臨床研究が行われた結果、厳格なコントロールをした方が糖尿病合併症(視力障害や腎不全など)が少なくなると結果が出ており、現場の感覚と合致するとのことです。
代謝異常が若年の方で増えているのが問題であり、軽い耐糖能障害の40歳台の方でも動脈硬化から脳梗塞を起こしてしまうようなケースも少なくないのだそうです。恐らくストレスなどによる抗酸化力の低下も関係しているのでしょうね。
今回指摘をいただいたドクターは「HbA1cの値に30を足して、体温と思って下さい」と言う表現をよく使うのだそうです。HbA1c 6.5%は36.5℃ で、7.0%(37℃)が 長期続くと何らかの支障が出てくるリスクが大きいという風に解釈するのだそうです。
先週とかなり言っていることが異なるので、お困りの読者さんもいらっしゃると思いますが、どちらも信頼できる方からの情報と私は思っています。立場や見ている現場の状況でかなり内容が異なるのは仕方がないでしょう。
これが影響しているのかどうか分かりませんが、一応大きく異なるのは、先週は東京の方のお話、今週は四国の方から伺ったお話です。
まとまりませんが、これでおしまいです。
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2011年06月12日
糖尿病の人たちの血糖管理について(門外漢ですが)
本日は門外漢ではありますが、重要なことだと思いますので、糖尿病のことについて書いてみたいと思います。
何故糖尿病なのかというと、数値を厳格にコントロールする医療があたり前のように行われていますが、どうなのかな?という疑問があるからです。
糖尿病の患者さんはHbA1cという値を5%台にすることを求められることが多いようですね。2009年の日本糖尿病学会ガイドラインによれば、6.5%以下を良、5.8%以下を優(何だか成績みたいですね)と定められています。
しかし、アメリカとカナダの共同研究には5%台の人たちと、7%台の人たちの間には統計学的に死亡率の差はなく、低血糖症になる人の割合が5%台の人たちの方にかなり多い(当たり前ですが)という結果になっています。
低血糖症もときに命の危険のある病状ですし、死亡率に差がないのであれば、低血糖が少なく、快適に生活できることも大切だろうと思います。
「でも、血糖が高いと糖尿病合併症が起こるのでは?」ということもご心配でしょう。
しかしイギリスの糖尿病合併症予防研究(1998)によれば、合併症リスクはHbA1c値7%前後が最も少なかったというデータもあるのです。
全てを日本人に当てはめてよいことにはなりませんが、同じ血糖値であっても、ことさらに高い血糖値でなければ数値で縛るのではなく、個々の臨床症状を見ながら管理を考えていくということも必要なのかもしれません。
分子整合栄養医学講座で習ったことの受け売りになってしまいました。
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2011年06月05日
ピロリ菌のもたらす胃癌と貧血
私も以前に、胃にピロリ菌感染があったので興味のあるところですが、ピロリ菌が胃に感染していることで、各方面に悪影響を与えるようです。
元々ピロリ菌は胃癌を引き起こす菌ということでしたね。
ピロリ菌が免疫に関する遺伝子を変異させてしまうことが、胃上皮細胞で示されています。
また、ピロリ菌が胃内のビタミンC(アスコルビン酸)濃度を下げてしまうために発癌する可能性もあるようです。
さて胃癌というと、何だか自分には関係のない話のように思えてしまいますよね?
ところがこのピロリ菌感染による胃内ビタミンC濃度低下は別の側面も持っています。
食事からの鉄吸収率は3.8%なのに、ビタミンCを加えると14.8~24.8%に上昇するというデータがあります。つまり、ピロリ菌が感染しているために鉄の吸収が悪くなり、鉄欠乏性貧血になりやすくなる可能性があります。
一方で、がんの人は元々貧血になりやすいという側面があります。栄養状態が悪くなるとたんぱく質不足し、さらにフリーラジカルの影響で酸化ストレスに弱い赤血球が壊れやすくなり、溶血性貧血も生じます。
つまり、貧血と胃癌は相なって悪化していく危険をはらんでいると言えます。
まとめると・・、
大切なのは、ピロリ菌の除菌、鉄吸収のためのビタミンC、赤血球が溶血しないように、たんぱく質とビタミンEの補給、といったところでしょうか。
ピロリ菌は除菌の方法がかなり確立しているようなので、消化器科でご相談してみて下さい。
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2011年05月28日
子供の繰り返す湿疹を見て考える
繰り返しているのを見ているのは、わが子の湿疹です(笑)。
我が家はみんな私が食べ物のコントロールをしていますので、恐らくかなり体がクリーンになっていて、逆に変なものを食べるとすぐに体が痒くなるようになっています。便利というか、不便というか・・(私は便利と思いますが)。
下の娘の皮膚に繰り返し痒みがでて、何度も何を食べたのか問い詰めました(笑)。ずっと分からなかったのですが、とうとう原因を突き止めました。冷蔵庫に果汁入りの氷菓子があったのです。手にとってみると、明らかに体に悪い感触です。
以前に子供の患者さんでも同じようなことがあって、いろいろ話をしているうちに、杏がゲル状になって固まっている菓子が冷蔵庫にあって、それをよく食べているということを聞いていました。
鼻水が繰り返し出るのはそのためではないかと話し、サンプルをいただけないかとお願いしました。
実はその患者さん、その後その菓子を食べなくなったら鼻水が全然でなくなったとのことで、数ヶ月通院がありませんでした。
先日その患者さんがいらっしゃったときにサンプルを2種類いただきました。やはり我が家の氷菓子と同じ感触がありました。
生活の中で、何でもないと思っていることに足をすくわれて病院に通院を余儀なくされている人は少なくないのでしょう。毎日習慣的に摂取しているものは少し見直したり、定期的に内容を変えたりして、リスクを分散させることを考える必要があるかもしれません。
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2011年05月22日
運動による体質改善で花粉症に対応している人のお話
読者の方で、自ら体質改善に取り組んで花粉症に対応しようという方がいらっしゃいます。その方から体質改善レシピを頂いたのでご紹介します。
> 体質改善の取り組みはランニング 150km/月(3~4回/週)、ウォー
> キング 100km/月(朝夕×5日/週)で練習暦3年です。
これはなかなかハードだなと感じます。ちょっと普通の人には難しい量ですが、運動の重要性は分かります。
> 今年の花粉症はシーズン開始時、強い症状が出ましたが、1週間程度で
> 落ち着きました。3月は弱い症状のみ。目薬のみ必要です。4月は症状
> はますます軽く、目症状以外はほとんど出ません。
運動の効果の凄さを感じますね。
> 今シーズを終えて、ある程度花粉症を発症させておく方が、体が早く適
> 応すると感じます。しばらく我慢すると、1週間程度で急激に症状が軽
> くなることに気づきました。「身体には、花粉症の発症に対して、自然
> に症状を和らげる方向に状態を変える能力が有る」と実感しています。
これは運動したからなのか、誰でもなることなのか、その判断が難しいです。運動により適応能力が上がったということも考えられますね。しかし花粉の時期に外で運動するのは難しいのではないかと思ったのですが・・
> 小量の花粉を継続的に体に取り込むと、体が慣れて症状が軽くなります。
> 有酸素運動を併用すると、早く慣れます。マスク着用で40分以上のウォー
> を行うのが最も効果的です。
> 弱い運動で体が温まると、体の花粉センサーがOFFになり、症状が弱ま
> ります。ウォーキングを朝夕行えば、ほぼ一日思い症状は出ません。こ
> うして少量の花粉を体に取り込んで、徐々に慣らしてゆくのです。個人
> 差はありますが、一週間程度でランニングができるようになります。
この読者さんによると、この適応力は体質改善と薬をやめたことによるのではないか、とのことです。非常に具体的ですし、運動の好きな人には朗報となる情報ではないでしょうか?
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2011年05月15日